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古野 朗子; 寺田 宏明; 茅野 政道; 山澤 弘実*
Atmospheric Environment, 38(40), p.6989 - 6998, 2004/12
被引用回数:21 パーセンタイル:40.30(Environmental Sciences)WSPEEDIは、万一の事故時に環境中に放出された放射性物質の長距離移動を予測するために開発された緊急時システムである。WSPEEDIの1次版は既に完成されており、高い評価を得ているが、大気境界層の水平・時間変化を極めて単純にパラメタライズしているという欠点を持っている。この欠点を改良するため、大気境界層内の乱流拡散を計算することができる大気力学モデルを導入した新しいシステムの開発を行った。本研究では、ヨーロッパ拡散実験データを用いたシステム性能の検証結果について述べる。検証の結果、大気力学モデルで計算した高い水平分解能及び時間分解能の気象場はシステムの性能を大幅に向上させたことがわかった。また大気境界層についての単純なパラメタリゼーションの代わりに導入した乱流拡散モデルは、システムの精度向上に大きく寄与していることが明らかになった。
寺田 宏明; 古野 朗子; 茅野 政道
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(5), p.632 - 640, 2004/05
被引用回数:23 パーセンタイル:79.36(Nuclear Science & Technology)国外の原子力事故によって放出された放射能の国内の公衆への影響を予測するために、世界版緊急時環境線量情報予測システム「WSPEEDI」が開発されてきた。WSPEEDIは、3次元風速場診断モデル「WSYNOP」と粒子拡散モデル「GEARN」によって構成されている。この従来版WSPEEDIの短所は以下の通りである。(1)多様なスケールを持つ複数の領域についての同時計算が不可能である。(2)大気境界層の取り扱いが単純であり、混合層の時・空間変化が考慮されていない。(3)降水の3次元構造が湿性沈着過程に考慮されていない。これらの問題を改善するため、複数領域の詳細な気象場を同時に予測して粒子拡散モデル「GEARN-new」に提供することが可能な大気力学モデル「MM5」が導入された。この改良版WSPEEDIを検証するため、1986年にチェルノブイリ原子力発電所で発生した事故への適用計算が行われた。地表Cs濃度の計算結果と測定値を比較したところ、ヨーロッパ域での放射能の拡散が精度よく再現されたことが示され、改良版WSPEEDIの妥当性が確認された。
茅野 政道; 石川 裕彦; 角田 道生
大気汚染学会誌, 20(3), p.158 - 167, 1985/00
沿岸立地の原子炉から放出されるプルームの移流・拡散をシミュレートするために、内部境界層を考慮した実用的なモデルを開発した。このモデルは、変分法を利用した質量保存風速場モデルと、濃度分布計算のための移流・拡散方程式の数値解モデルから構成される。内部環境層は、空間を、地面の影響により不安定になった層,遷移層,海風の安定層の3層に分類し、これらの層に異なる拡散係数を与えることでモデル化している。この方法の妥当性を検討するため、茨城県東海村で実施した野外拡散実験との比較を行い、フューミゲーションをよく表現できることを確認した。また、従来よく用いられてきたRyons and Coleモデルとの比較も行った。