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阿部 一英
JAEA-Review 2024-065, 26 Pages, 2025/03
日本原子力研究開発機構が保有する試験研究炉「JRR-3」は、令和3年2月26日に約10年ぶりに運転を再開した。この研究炉は供用施設として運営されており、外部からの利用者も受け入れている。利用課題の提案から成果報告書の提出までの手続きは、オンラインシステム「JRR-3 RING(Research Information NaviGator)」(https://jrr3ring.jaea.go.jp/)を通じて行われる。RINGは、課題申請、スケジュール調整、データ共有、成果報告までを一括して管理できるシステムであり、供用再開に向けた整備が進められてきた。RINGは特にビーム利用ユーザーの利便性を重視して設計されており、申請手続きの簡略化やスケジュール調整の柔軟性向上、データ管理機能の強化が特徴である。このシステムの導入によりユーザーは効率的かつ安全に研究を進めることが可能になった。今後JRR-3は国内外の多様な研究者に利用される中性子研究のプラットフォームとしての役割を拡大していく。供用再開とRINGの拡張は、中性子利用研究の活性化に寄与し、産業界や学術界との連携を推進する重要な一歩である。今回、新たに整備された機能や今後の展望について、報告する。
佐藤 薫; 高橋 史明; 古場 裕介*; 小野 孝二*; 吉武 貴康*; 長谷川 隆幸*; 勝沼 泰*; 笠原 哲治*; 奥田 保男*; 仲田 佳広*; et al.
no journal, ,
国内での医療機関におけるCT診断による患者の被ばく線量計算での適用を目的として、原子力機構が放射線医学総合研究所(現:量子科学技術研究開発機構)等との共同研究の下で開発したシステムWAZA-ARIv2が2015年1月以降、量子科学技術研究開発機構の公開サーバーで運用されている。WAZA-ARIv2では、成人については平均的体格に加えて、胸囲, 腹囲, 臀囲の平均値に対して-2, +2
, +5
の変動を持たせた3つの体格の被ばく線量計算が可能である。一方、同じ成人でも身長は分布を持つため、発表者が開発した体格変形ファントムのボクセルサイズを高さ方向については-16
13%、水平方向については-10
5%増減させることで、身長を150, 160, 170, 180, 190cmにBMIを18, 22, 28, 37に調整し、CT診断に伴う臓器線量を解析した。その結果、肺及び唾液腺の線量は身長の増加に伴って減少した。また、BMIの増加に伴う肺線量の減少率は、唾液腺線量の減少率よりも大きかった。以上の結果は、唾液腺が位置する頭部の皮下軟組織厚は、肺が位置する胸部よりも薄く、CT装置からの放出X線に対する遮蔽効果が小さいことが原因である。