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論文

Development of a surrogate system of a plant dynamics simulation model and an abnormal situation identification system for nuclear power plants using deep neural networks

関 暁之; 吉川 雅紀; 西野宮 良太*; 沖田 将一朗; 高屋 茂; Yan, X.

Nuclear Technology, 210(6), p.1003 - 1014, 2024/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

原子力プラントの安全な運転を支援するため、2種類のディープニューラルネットワーク(DNN)のシステムを構築した。一つは、原子力プラントの各種物理量についてシミュレーションよりも数桁少ない計算時間で推定するサロゲートシステム(SS)である。もう一つは、物理量から異常の原因となる外乱の状態を推定するシステム(ASIS)である。両システムとも、高温工学試験研究炉(HTTR)の挙動を様々なシナリオで再現することができる解析コード(ACCORD)から得られたデータを用いて学習を行った。DNNのモデルは、主要なハイパーパラメータを調整することにより構築された。これらの手順を経て、開発したシステムが高い精度で動作することを確認した。

報告書

地質環境特性調査における衛星リモートセンシング技術の応用; 温暖湿潤地域における植生を指標とした高地下水面地点の推定手法の開発

小出 馨

JAEA-Research 2023-003, 101 Pages, 2023/06

JAEA-Research-2023-003.pdf:14.08MB

東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)として広域地下水流動研究(1992$$sim$$2019年度)を実施してきた。本研究はその一環として、広域を対象とした地質環境特性調査において、特に重要と考えられる地下水の地表への流動経路となりうる地層境界や断層破砕帯等の存在を推定する調査手法の構築を目標に、従来、地質分野での適用が困難とされてきた日本のような温暖湿潤地域の森林域を対象に、衛星リモートセンシングによる地下水流出点等の高地下水面地点の推定手法の開発に取り組んだ。開発に当たり、「地下水からの水分供給を受けている樹木は、干ばつ等による水分ストレスの程度が小さく、水分供給を受けていない樹木と比べ成長度が高い」及び「樹木の生育に関する影響因子の状態が同一の場合、同様な生育状態を示すとすれば、地下水以外の影響因子の状態が同じ環境下で生育状態が異なる場合、その原因は地下水の状態差にある」との作業仮説を設定した。これに基づき、地下水からの水分供給に起因する樹木の生育状態の差異を検出するため、NDVI (Normalized Difference Vegetation Index)等の既存の植生指標に比べ、植被率等の植生物理量に対する応答の直線性・耐飽和性に優れ、植生の水分ストレスにも感度を持つ新たな植生指標(AgbNDVI: Added green band NDVI)を考案した。また、対象領域を樹木の生育に関する影響因子(標高・斜面傾斜角・斜面方位角・林相)の組み合わせによって区分した微小領域(セグメント)ごとに植生指標値の統計量から林分の平均的な生育状態(植生指標値)を求め、それを上回る地点を植生指標値の異常点(高植生指標地点)として抽出するセグメント解析手法を考案した。本手法の妥当性を検証するため、岐阜県東濃地域の約5km四方の範囲を研究対象に、衛星データ(SPOT HRV)を用いて本手法を適用した。その結果、研究対象領域を555のセグメントに区分し、AgbNDVI画像(57600画素)から3768画素の高植生指標地点を抽出した。高植生指標地点における樹木の生育状態及び地形・地質状況を確認した結果、樹木(アカマツ: ${it Pinus densiflora}$)は他の地点に比べ成長度が高いこと、また、高植生指標地点は地下水流出が発生しやすい斜面の傾斜変換点や地質境界付近及び既知の湧水点の近傍や地下水面の高い地点に分布していることが明らかになった。

論文

Superconducting fluctuation effect on epitaxially layered films of superconductor NbN and half-metallic Heusler alloy Co$$_{2}$$MnSi

重田 出*; Oku, Shuta*; 窪田 崇秀*; 木村 尚次郎*; 関 剛斎*; 篠崎 文重*; 淡路 智*; 高梨 弘毅; 廣井 政彦*

AIP Advances (Internet), 13(2), p.025116_1 - 025116_5, 2023/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.37(Nanoscience & Nanotechnology)

Superconducting properties were investigated in epitaxially layered films consisting of superconductor NbN and half-metallic Heusler alloy Co$$_{2}$$MnSi(CMS). Temperature dependence of the electrical resistivity $$rho$$(T) was measured by applying perpendiar magnetic fields to the surface of NbN/CMS films. With the increase of the CMS thickness $$d_{rm CMS}$$, the upper critical field $$mu$$$$_{0}$$H$$_{c2}$$ decreased monotonically, but the superconducting transition temperature T$$_{c}$$ had the minimum of 10.1 K at $$d_{rm CMS}$$ $$approx$$ 5 nm. The T$$_{c}$$ behavior was in qualitative agreement with the theory of the $$Pi$$-coupling. The pair-breaking parameter $$delta$$ determined by the superconducting fluctuation theory took the maximum at $$d_{rm CMS}$$ = 3$$sim$$5 nm, which would be related to the minimum of $$T_{rm c}$$. The experimental results reveal that the superconductivity of the NbN layer in NbN/CMS films is affected by the interplay between the superconducting NbN layer and the half-metallic CMS layer.

論文

Radiological estimation and validation for the Accelerator-Based Boron Neutron Capture Therapy Facility at the Ibaraki Neutron Medical Research Center

中島 宏; 中村 剛実; 小林 仁*; 田中 進*; 熊田 博明*

NEA/NSC/R(2021)2 (Internet), p.142 - 151, 2021/12

病院に設置可能なホウ素中性子捕捉療法(BNCT)施設の開発を目指して、茨城中性子医学研究センターでは、筑波大学, 日本原子力研究開発機構, 高エネルギー加速器などの協力の下、加速器ベースのBNCT施設が開発されている。本装置は、80kWの最大ビームパワーを持つ陽子加速器と、ターゲット, モデレータ, コリメータ, シールド(TMCS)システムで構成されている。設計概念のために、BNCTビーム条件を満たし、低放射化を達成するために、TMCSシステムにおける放射線挙動はモンテカルロ法により計算され、その結果に基づいてTMCSの構成が最適化された。また、TMCSシステムの放射線計算結果をいくつかの実験により検証し、BNCTへの適用性を示した。本報告では施設開発のための評価と検証についてレビューする。

論文

Development of long pulse arc driven ion source for iBNCT

柴田 崇統*; 杉村 高志*; 池上 清*; 高木 昭*; 佐藤 将春*; 内藤 富士雄*; 大越 清紀; 長谷川 和男

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011009_1 - 011009_6, 2021/03

茨城ホウ素中性子捕捉治療(iBNCT)計画におけるリニアック大強度化の一環として、イオン源からのビーム生成においてduty factor 10%(パルス幅1msかつ繰返し周波数100Hz)以上を保ち、ピークビーム電流をこれまでの30mAから60mAに引き上げることが課題である。さらに医療応用上、ビーム大強度化とともに、ビーム波形の安定性(ピーク電流の揺らぎ、shotごとの波形再現性)が重要である。本研究では、六ホウ化ランタン(LaB6)フィラメントを使用したアーク放電型のイオン源を構築し、イオン源からピーク電流値53mA、ピーク電流の揺らぎ$$pm$$0.5mA以内のビーム引き出しを達成した。さらに、パルス幅を200$$mu$$sから1msに伸ばすためのアーク電源を開発し、アーク電流・電圧100A・80-120V、および900$$mu$$sのプラズマ生成に成功した。この長パルスアークプラズマを生成するための、新たなアークパルス電源では、DC300Vと比較的高圧の直流電源と定電圧CV回路を組み合わせることで、医療応用において重要な省スペース化とともに実現した。

論文

Study of charged particle activation analysis, 2; Determination of boron concentration in human blood samples

池部 友理恵*; 大島 真澄*; 伴場 滋*; 浅井 雅人; 塚田 和明; 佐藤 哲也; 豊嶋 厚史*; Bi, C.*; 瀬戸 博文*; 天野 光*; et al.

Applied Radiation and Isotopes, 164, p.109106_1 - 109106_7, 2020/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.88(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は難治性がんの治療に有効な放射線療法である。BNCTでは、中性子照射時間や中性子被曝量のコントロールのために、全血試料中の$$^{10}$$B濃度の正確な定量が不可欠である。我々は荷電粒子誘起放射化分析法(CPAA)を全血試料中$$^{10}$$B濃度の非破壊・精密測定に適用した。実験は原子力機構(JAEA)タンデム加速器にて8MeVの陽子ビームを用いて実施した。$$^{10}$$B(p,$$alpha$$)$$^{7}$$Be反応で生成する$$^{7}$$Beからの478keV $$gamma$$線を用いて$$^{10}$$Bを定量した。また血液中の鉄との核反応で生成する$$^{56}$$Coの$$gamma$$線を用いて$$gamma$$線強度を規格化した。実験の結果、開発したCPAA法は血液中の$$^{10}$$B濃度の定量に適用できることが明らかとなった。

論文

Conceptual design of an abnormality sign determination system for the general control system of the Materials and Life Science Experimental Facility at J-PARC

酒井 健二; 大井 元貴; 勅使河原 誠; 直江 崇; 羽賀 勝洋; 渡邊 聡彦*

Journal of Neutron Research, 22(2-3), p.337 - 343, 2020/10

核破砕中性子源やミュオン標的などを安全に効率よく運転するために、物質・生命科学実験施設(MLF)は、専用の全体制御システム(GCS)を有する。GCSは、様々な運転状況下でMLF内の多くの設備機器の監視操作やインターロック系を管理・運用する。2008年の最初の陽子ビームの受け入れ以来、GCSは10年以上も大きなトラブルもなく安定したMLFの運転を実現してきた。GCSはターゲットステーション関連の運転データを保存するデータ蓄積サーバーを有し、蓄積されたデータを調べることで異常事象検知や原因究明に貢献してきた。しかしながら、今後もMLFの安定した運転を継続するには、放射線損傷や経年劣化などに起因するターゲットステーションの潜在的な異常を予知する異常兆候判定システム(ASDS)の導入が必要になってくる。ASDSは、陽子ビーム,ターゲットステーション, 2次ビームなどの多様で長期間に渡る運転データを使った解析に基づいて、ターゲットステーションの僅かな状態変化から異常を判断する。本報告は、GCSの現状、ASDSの概念設計、及びASDSのための多様なデータを包括的に扱う統括データ蓄積サーバーの導入について論ずる。

論文

JRR-4のBNCT研究

中村 剛実

CROSS T&T, (64), p.18 - 23, 2020/02

シリーズ企画「つくば&東海の科学遺産」の第4回として、JRR-4のBNCT研究についてこれまでの実績、経験等を整理することで遺産化を示した。主な容内は、BNCTの原理、歴史的な背景、JRR-4でBNCTを実施することになった理由、BNCT用設備、臨床研究、生物実験及び小動物実験、加速器BNCTへの技術継承である。

論文

iBNCT用線形加速器のビームコミッショニング

内藤 富士雄*; 穴見 昌三*; 池上 清*; 魚田 雅彦*; 大内 利勝*; 大西 貴博*; 大場 俊幸*; 帯名 崇*; 川村 真人*; 熊田 博明*; et al.

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1244 - 1246, 2016/11

いばらき中性子医療研究センターのホウ素中性子捕獲療法(iBNCT)システムは線形加速器で加速された8MeVの陽子をBe標的に照射し、中性子を発生させる。この線形加速器システムはイオン源, RFQ, DTL, ビーム輸送系と標的で構成されている。このシステムによる中性子の発生は2015年末に確認されているが、その後システムの安定性とビーム強度を共に高めるため多くの改修を施した。そして本格的なビームコミッショニングを2016年5月中旬から開始する。その作業の進展状況と結果を報告する。

論文

Determination of the compound biological effectiveness (CBE) factors based on the ISHIYAMA-IMAHORI deterministic parsing model with the dynamic PET technique

石山 新太郎; 今堀 良夫*; 伊丹 純*; Koivunoro, H.*

Global Journal of Medical Research; F, 15(4), p.1 - 5, 2015/11

ボロン薬剤BPAを投与したがん患者PETデータからCBEファクターを求めるための決定論的石山-今堀モデル(I-Iモデル)を提案している。本論文では、実際のがん患者にBPAを投与後の動的PETデータからシグモイド関数近似を行い、I-Iモデル中のNth/Nmax値を一義的に求められることを示すことで様々な重篤度の患者33ケースで個別にCBEファクターを求めることを示した。

論文

Determination of the Compound Biological Effectiveness (CBE) factors based on the ISHIYAMA-IMAHORI deterministic parsing model with the dynamic PET technique

石山 新太郎; 今堀 良夫*; 伊丹 純*; Koivunoro, H.*

Journal of Cancer Therapy, 6(8), p.759 - 766, 2015/08

ダイナミックPET法により計測された脳腫瘍患者の腫瘍ならびに正常細胞中に静脈注射された10BPA薬剤の濃度からBNCT治療のためのCBEファクターの導出を石山-今堀モデルを用いて精度よく算出することができた。

論文

B-C-N hybrid synthesis by high-temperature ion implantation

Uddin, M. N.; 下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.; 永野 正光*

Applied Surface Science, 241(1-2), p.246 - 249, 2005/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:36.13(Chemistry, Physical)

類似化合物であるグラファイトと六方晶窒化ホウ素はそれぞれ半金属と絶縁体であって電子構造は全く異なる。これにより両者のハイブリッド材料(B-C-Nハイブリッド)半導体的性質を持つことが期待されている。われわれはB-C-Nハイブリッドを合成するためにグラファイトにボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)をイオン注入することによりB-C-Nハイブリッド合成を試みた。実験は高エネルギー加速器研究機構放射光施設で行った。室温及び、YAGレーザーで600$$^{circ}$$Cに加熱したグラファイトに3keVに加速したボラジンのプラズマをさまざまなフルエンスで打ち込み、B原子周囲の化学結合状態について光電子分光法(XPS)を用いて調べた。室温,600$$^{circ}$$CでのB1s XPSスペクトルはともにB-C, B-N, B-C-N結合に由来するさまざまな成分を示したが、各成分の強度比は温度とフルエンスに大きく依存した。特にB-C-Nに帰属されるピークは室温で合成した試料に比し600$$^{circ}$$Cで合成した試料において大きく成長し、ドミナントな成分になることが確認された。この結果によりB-C-Nハイブリッドは高温でのイオン注入により優先的に合成されることを示した。

論文

Hazard analysis approach with functional FMEA in PSA procedure for MOX fuel fabrication facility

玉置 等史; 吉田 一雄; 渡邉 憲夫; 村松 健

Proceedings of International Topical Meeting on Probabilistic Safety Analysis (PSA '05) (CD-ROM), 11 Pages, 2005/00

原子力機構では、MOX燃料加工施設に適用できる確率論的安全評価手順の開発を行っている。この第一段階のハザード分析として、機能レベルでの故障モード影響解析(FMEA)手法を用いて可能性のある事故原因の候補(異常事象候補)を抜け落ちなく抽出し、次に抽出した異常事象候補から事故シナリオにリスク上有為な寄与を与える異常事象を選別するために異常事象候補が原因で想定される事故の発生頻度及び事故影響を概略的に評価し、選別用リスクマトリクスを用いて相対的なリスクの比較をもとに選別する方法を提案した。機能レベルでのFMEA手法は、工程を構成する設備・機器の機能の喪失に着目しその影響を解析する方法で、詳細な機器情報に依存せずに実施できる特徴を持つ。この方法を用いて仮想的に設定したモデルプラントを対象に分析を実施しその有用性を確認した。

論文

Current clinical results of the Tsukuba BNCT trial

山本 哲也*; 松村 明*; 中井 啓*; 柴田 靖*; 遠藤 聖*; 桜井 文雄; 岸 敏明; 熊田 博明; 山本 和喜; 鳥居 義也

Applied Radiation and Isotopes, 61(5), p.1089 - 1093, 2004/11

 被引用回数:60 パーセンタイル:95.09(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

高位のグリオーマの患者9症例に対して、原研JRR-4を使って混合熱-熱外中性子ビームを用いた術中ホウ素中性子捕捉療法(IOBNCT)を実施した。最大熱中性子束は、1.99$$sim$$2.77e+9(n/cm$$^{2}$$/s)であった。この研究における暫定的なサバイバルデータでは、生存期間の中央値は、悪性神経膠腫に対しては23.2か月、悪性星状細胞腫に対しては25.9か月という結果であり、これは他の放射線治療(追加の放射線治療を施す場合/施さない場合のそれぞれ)の結果と一致している。この結果をもとに熱外中性子ビームによるBSHを用いたIOBNCTの新たなプロトコールを計画することが可能となった。

論文

Improvement of dose calculation accuracy for BNCT dosimetry by the multi-voxel method in JCDS

熊田 博明; 山本 和喜; 山本 哲哉*; 中井 啓*; 中川 義信*; 影治 照喜*; 松村 明*

Applied Radiation and Isotopes, 61(5), p.1045 - 1050, 2004/11

 被引用回数:13 パーセンタイル:62.79(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

JRR-4で実施されているBNCTにおいて、各患者に付与される吸収線量を評価するために、原研ではJCDSを開発した。従来のJCDSでの線量計算方法は、頭部モデルを10$$times$$10$$times$$10mmメッシュに分割したモデル(ボクセルモデル)を作成して計算を実行する。このJCDSの線量計算精度を向上させるために、頭部モデルを5, 10, 20mmの数種類のボクセルを組合せたボクセルモデルを作成して計算を実行できるマルチボクセル手法を開発した。この計算精度を検証するため、ファントム実験値等との比較を行った。この検証結果によって、JCDSのマルチボクセル手法によって効率的に線量計算精度を向上させることができることを確認した。

論文

Radiation injury of boron neutron capture therapy using mixed epithermal- and thermal neutron beams in patients with malignant glioma

影治 照喜*; 永廣 信治*; 溝渕 佳史*; 戸井 宏行*; 中川 義信*; 熊田 博明

Applied Radiation and Isotopes, 61(5), p.1063 - 1067, 2004/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:51.61(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

本研究は、悪性グリオーマに対する熱外-熱混合中性子ビームによるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)実施後の急性もしくは晩発的な放射線障害について明確にすることを目的としている。1998年から2004年までの間に熱外-熱混合中性子ビームによるBNCTを18症例実施した。この18症例に対して3つの照射線量コントロール(プロトコルA,B,C)を適用して照射を行った。これらの評価結果からわれわれは、遅発的放射線障害を避けるためには血管線量で12Gyを超えないこと、言語野に存在する腫瘍に対しては10Gy以下とすることを結論とする。

論文

NEXAFSによるNi(111)上の$$h$$-BN薄膜の電子構造解析

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.

表面科学, 25(9), p.555 - 561, 2004/09

六方晶窒化ホウ素($$h$$-BN)はグラファイト構造を持つ絶縁体であり、超薄膜絶縁体材料としての興味深いターゲットである。近年幾つかの遷移金属単結晶表面上にエピタキシャル$$h$$-BNモノレイヤーが形成されることが報告された。そのうちNi(111)は$$h$$-BNとの格子整合性が高いためエピタキシャル薄膜成長に対し有利であるがその薄膜-基板間相互作用については十分明らかになってはいない。そこでわれわれは吸収端近傍X線微細構造(NEXAFS)分光法を用いて$$h$$-BN/Ni(111)の電子構造を調べ、薄膜-基板間相互作用を明らかにすることを試みた。ボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)を用いたCVD法によりNi(111)上に$$h$$-BN薄膜を形成し、そのB K端でのNEXAFSスペクトルを測定した。得られたスペクトルはバルク$$h$$-BNでは観測されない新しい$$pi$$*ピークを示した。このピークの解釈のためモデルクラスターを用いたDV-X$$alpha$$分子起動計算を行い、新しいピークがおもにNi4p軌道と$$h$$-BNの$$pi$$*軌道との混成により生じたものであることを明らかにした。この結果からわれわれは$$h$$-BNモノレイヤーとNi(111)基板は化学吸着的な強い相互作用を持つと結論した。

論文

NEXAFS spectra of an epitaxial boron nitride film on Ni(111)

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 137-140, p.573 - 578, 2004/07

 被引用回数:30 パーセンタイル:74.76(Spectroscopy)

六方晶窒化ホウ素(h-BN)はグラファイト構造の2次元的な異方性を持つワイドバンドギャップ化合物であり、超薄膜絶縁体の材料として興味深い対象である。近年そのエピタキシャル薄膜がNi(111)上に形成されることが明らかになった。そこでわれわれは吸収端近傍X線微細構造(NEXAFS)分光法を用いてこのエピタキシャル薄膜の電子構造を調べた。h-BNエピタキシャル薄膜生成にはボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)を用いた。真空中で加熱したNi(111)基板にボラジンガスを吹き付けることによって約1$$sim$$2層のh-BN薄膜を得た。薄膜とバルクの電子構造の違いを調べるため両者のNEXAFSスペクトルを測定した。バルクh-BNはホウ素K吸収端のNEXAFSスペクトルにおいて1s$$rightarrow$$$$pi$$*遷移に帰属される特徴的な一本の$$pi$$*ピークを示す。一方h-BN薄膜のスペクトルはバルクのスペクトルに観測された$$pi$$*ピークの高エネルギー側に新しいピークを示した。NEXAFSスペクトルの偏光依存性解析によりこのピークは$$pi$$*ピークに帰属された。この結果はh-BNエピタキシャル薄膜の$$pi$$*バンドがバルクh-BNの$$pi$$*バンドと明らかに異なることを示しており、基板との相互作用によりh-BNの伝導帯における電子構造の変容が生じたことを示唆している。

論文

多層パーセプトロンを用いた原子力プラントシミュレーション

大野 富生*; Subekti, M.*; 丸山 裕太*; 鍋島 邦彦; 工藤 和彦*

第13回インテリジェント・システム・シンポジウム講演論文集, p.212 - 217, 2003/12

本研究では、ニューラルネットワークモデルの一つである多層パーセプトロンを用いて原子力プラントのシミュレーション方法について述べる。ニューラルネットワークの主な特徴は学習による高速な処理でモデルを得ることが可能である。さらに、入力に「時間同期信号」と「進展同期信号」を加えることにより、いろいろな大きさや進展速度を持つ異常事象にも対応することができる。PWRシミュレータで作成した幾つかのサンプルデータを学習させることによって、学習以外の進展速度を持つ異常、特に外挿にも適用できることが明らかになった。

論文

ホウ素中性子捕捉療法のための線量評価システム(JCDS)の検証

熊田 博明; 山本 和喜; 鳥居 義也; 松村 明*; 中川 義信*

Japanese Journal of Medical Physics, Vol.23, Supplement 3, p.292 - 295, 2003/09

現在原研では、JRR-4で実施されているホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に対して、より精度の高い線量評価を行うため、患者頭部内の照射線量を計算によって評価するBNCT線量評価システム(JCDS)の開発を行っている。JCDSは患者の医療画像データをもとに患者頭部の3次元モデルを作成し、モンテカルロコード:MCNP-4Cによって線量計算を行うものである。このJCDSの計算精度とBNCTへの適用性を明らかにするため、円筒水ファントム実験値との比較、これまで熱中性子ビームを使って行われたBNCTから得られた実測データとの比較により検証を行った。ファントム実験値に対しては表面を除く領域で5%以下の制度であることを確認した。実際のBNCTの実測データとの比較では、熱中性子束の最大値に対して標準偏差で8%以下であった。これらの評価結果と今後の開発について報告を行う。

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