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廣岡 瞬; 堀井 雄太; 砂押 剛雄*; 宇野 弘樹*; 山田 忠久*; Vauchy, R.; 林崎 康平; 中道 晋哉; 村上 龍敏; 加藤 正人
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(11), p.1313 - 1323, 2023/11
被引用回数:4 パーセンタイル:87.43(Nuclear Science & Technology)収率が高く燃料に固溶するFP(模擬FP)としてNdO及びSmOを添加したMOXの焼結試験を行い、焼結後の微細組織を評価した。熱膨張計を用いて取得した焼結中の収縮曲線から、模擬FP含有MOXは通常のMOXよりも高温で焼結が進むことが分かった。焼結後の密度評価及び金相組織の観察から、模擬FP含有MOXは通常のMOXよりも粒成長と高密度化が進むことが分かった。これは、添加元素の影響を受けて一部のUが4価から5価に変化し、拡散速度が大きくなったことが原因と考えられる。また、XRDの結果から焼結後の試料は均質に固溶した結晶構造が示されたが、EPMAによる元素マッピングの結果からは模擬FPの濃度が一様でなく、完全には均質に分布していない微細組織が示された。不均質に分布したNdO含有MOXを微粉砕し、再焼結を行う過程を繰り返すことで、均質性が向上し、密度も十分に高い模擬FP含有MOXペレットを作製することができた。
湊 和生; 沢 和弘; 高野 利夫; 冨田 健; 石川 明義; Baldwin, C. A.*; Gabbard, W. A.*; Malone, C. M.*
Nuclear Technology, 131(1), p.36 - 47, 2000/07
被引用回数:58 パーセンタイル:94.76(Nuclear Science & Technology)個々の被覆燃料粒子からの核分裂生成物の放出挙動を照射後加熱試験により調べた。1700C,270時間及び1800C,222時間の加熱試験の前後に、個々の被覆燃料粒子の核分裂生成物のインベントリを線計測により求め、加熱試験による核分裂生成物の放出率を被覆燃料粒子毎に算出した。Ag,Cs,Cs及びEuの放出が検出された。個々の被覆燃料粒子の核分裂生成物放出挙動は同一ではなく、粒子毎に大きく異なっていることを見いだした。加熱試験後のX線ラジオグラフ及び粒子断面積観察では、この原因を明らかにできなかったが、SiC被覆層の亀裂の有無だけでは説明できないことを明らかにした。
湊 和生; 小川 徹; 沢 和弘; 石川 明義; 冨田 健; 飯田 省三; 関野 甫
Nuclear Technology, 130(3), p.272 - 281, 2000/06
被引用回数:72 パーセンタイル:96.64(Nuclear Science & Technology)ZrC被覆燃料粒子は、高温ガス炉用SiC被覆燃料粒子に代わる候補の一つである。ZrC被覆燃料粒子とSiC被覆燃料粒子の高温における照射性能を比較するために、同一条件の下で、キャプセル照射試験を実施した。照射温度は1400-1650C、燃焼率は4.5%FIMAであった。照射後試験の粒子断面観察において、ZrC被覆層にはパラジウムによる腐食は観察されなかったが、SiC被覆層にはパラジウム腐食が認められた。被覆層の貫通破損率の検査では、ZrC被覆燃料粒子には有意な破損は認められなかったが、SiC被覆燃料粒子には照射による破損が認められた。ZrC被覆燃料粒子の高温における優れた照射性能が明らかになった。
高田 実*; 大橋 弘士*; 諸住 高*; 小川 徹; 福田 幸朔
JAERI-M 90-113, 46 Pages, 1990/07
本研究は原研・大学プロジェクト共同研究の一環として行われたものである。本研究ではUO中にPd及びPd+Moを添加した試料を調製し、1800Cで高温加熱することによりPd析出物がどのように生長するかをEPMA及び金相学的に調べた。さらに、UO表面にPdを蒸着させ、1400Cで長時間加熱した後、Pdの拡散をEPMAで調べた。
湊 和生; 小林 紀昭; 菊地 啓修; 福田 幸朔
JAERI-M 86-083, 27 Pages, 1986/06
高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造時の破損率を低減する為に、被覆燃料粒子の製造過程における破損機構について検討した。数千粒の被覆燃料粒子について、X線ラジオグラフ観察、断面組織観察、光学顕微鏡観察などを行なった。その結果、2種類の破損機構がある事が分かった。1つは、IRyC層が破損しているか又はIRyC層のガス透過性が高いと、UO燃料核が炭化する際に生じるCOガスが、SiCの蒸着を妨害し、SiC層破損粒子が出来ると言う機構である。他の1つは、SiC蒸着の際の粒子流動状態が適切でないと、内部に欠陥を持った強度の小さいSiCが被覆され、このSiC層が破損すると言う機構である。また、SiC層破損粒子は、燃料コンパクト成形の際に、貫通破損粒子になりやすい事がわかった。被膜層の破損と粒子のいびつさとの関係は、明らかにはならなかった。
福田 幸朔; 鹿志村 悟; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 8949, 99 Pages, 1980/07
本報告は47年及び48年度試作の予備設計仕様被覆燃料粒子を72F-6A及び72F-7AキャプセルでJMTRにおいて照射し、これらの照射状況及び照射後試験の結果をまとめたものである。72F-6Aキャプセルは燃料領域G-10孔で2サイクル照射された。72F-7Aキャプセルについては、6Aキャプセルの照射以前にG-10孔で2サイクルの照射が予定されていたが、照射開始直後に微量のFPガスが真空温度制御系の排気中に混入するという故障が発生したため、85時間て照射を中止した。照射後試験においては、照射済粒子に対して、外観、金相、X線ラジオグラフィ及び硝酸浸出などの試験を実施したほか、2種類の試料粒子の破壊強度を削定した。これらの照射後試験により、47年及び48年度試作粒子の照射健全性の評価を行った。