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渡辺 正
日本原子力学会第34回炉物理夏期セミナーテキスト, p.113 - 132, 2002/07
ボルツマン方程式の熱流動計算の応用として、直接シミュレーションモンテカルロ(DSMC)法,格子ガス(LG)法,格子ボルツマン(LB)法について、それぞれの手法の概要を解説する。また、計算例としてDSMC法による熱対流の発生と対流状態間遷移,LG法による流れ場における二相の分離と混合過程,LB法による液滴の合体分裂と定常液滴流のそれぞれのシミュレーション結果について示す。
渡辺 正; 蕪木 英雄
JAERI-Research 96-046, 50 Pages, 1996/09
代表的な粒子法である直接シミュレーションモンテカルロ法及び分子動力学法を用いてレイリーベナール系をシミュレートし、マクロな流れ場における熱伝導-対流遷移をミクロレベルから考察した。統計的手法であるモンテカルロ法により得られた臨界レイリー数は、流体方程式の線形安定性解析により得られるものと一致し、マクロな流れの安定性がミクロレベルの粒子法により定量的に扱うことができることがわかった。また、遷移過程では温度や流速の変動量の相関が、明確な熱伝導及び対流状態におけるものより強くなっていることが明らかとなった。さらに決定論的手法である分子動力学法により原子のカオス運動をリアプノフ指数を用いて調べたところ、大規模な秩序運動としての対流渦が流れ場に現れると、個々の原子のカオス運動は増加することが明らかとなった。
岸田 則生*; 横川 三津夫; 渡辺 正; 蕪木 英雄
計算工学講演会論文集, 1(1), p.117 - 120, 1996/05
2次元Rayleigh-Benard流れに対する直接シミュレーションモンテカルロコードであるPstc-2dをIntel Paragon上で並列化した。並列化により大規模なメモリ空間が利用可能となり、今まで実行できなかったアスペクト比が8のシミュレーションを実行できた。シミュレーション結果は連続体モデルの予測結果と良く一致しており、DSMC法が連続流に近い流れの解析にも適応可能なことが判明した。並列化はParagon固有の並列化ライブラリであるNXライブラリとPVMを用いて行った。DSMC法は通信量が大きいので並列化性能はあまり良くなく、新たな並列計算向きのアルゴリズムの開発が必要なことも判明した。
功刀 資彰; 和田 聖治*
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 2, p.1107 - 1110, 1995/00
プラズマ対向材料がディスラプション時に極めて大きな熱負荷を受けると短時間に蒸発する。この蒸発量(損耗量)はプラズマ対向機器の寿命評価を行う上で極めて重要な量である。本報告は、昨年度開発した1次元のBKW方程式解析コード及びDSMC法コードを3次元に拡張し、両者の特性を比較したものである。その結果、BKWコードの適用範囲についてより詳細に検討する必要のあることが分かった。
功刀 資彰; 安田 英典*
Fusion Engineering and Design, 28, p.162 - 169, 1995/00
被引用回数:1 パーセンタイル:17.64(Nuclear Science & Technology)プラズマ対向材料(例えば、炭素、タングステン及びベリリウムなど)の超高温域(例えば、10000K以上)における真空中での蒸発・凝縮速度及び蒸気圧力などはそれほど明確にされていない。本報告は、これらプラズマ対向材料の蒸発・凝縮速度を評価するために開発した2つのコード、(1)BKW方程式に基づく差分コード及び(2)直接シミュレーションモンテカルロ法を用いた粒子コードに関するものであり、2手法間の解析結果の比較検討を行うとともに、プラズマ対向材料の候補である炭素、ベリリウム、タングステンについて既存の蒸気圧曲線と解析値との比較を行い解析値の妥当性が示された.
横川 三津夫; D.Schneider*; 渡辺 正; 蕪木 英雄
Parallel Computational Fluid Dynamics; Implementations and Results Using Parallel Computers, 0, p.75 - 80, 1995/00
直接シミュレーション・モンテカルロ法(DSMC法)によって、レーリーベナール対流を数値シミュレーションする場合、多大なメモリ領域と計算時間が必要である。このため、適応的衝突セル生成法を含んだDSMC法を、標準メッセージパシングライブラリPVM3を用いて並列化プログラムを開発した。並列化は領域分割法による。このプログラムを並列計算機IBM SP2で実行したところ、シリアル・プログラムの結果と一致した。16台のプロセッサを用いた時の計算時間は、1粒子、1時間ステップあたり1.5マイクロ秒が得られ、また、計算時間はプロセッサ数に比例して減少していくことが分かった。
渡辺 正; 町田 昌彦*; 蕪木 英雄
シミュレーション, 13(2), p.118 - 124, 1994/06
本稿は『シミュレーション』誌の小特集「水、ミクロからマクロまで」に寄稿するものである。ここでは、ミクロな分子運動の総体としてマクロな流動現象をシミュレートする計算手法として、直接シミュレーションモンテカルロ法(DSMC法)を用い、非平衡な熱流体現象の代表的な例であるレイリー・ベナール系をシミュレートした例について紹介した。DSMC法による流動計算法の概要を説明し、巨視的な熱対流現象が分子運動のレベルから計算できること、流体方程式の解との比較から、計算結果は定性的にばかりではなく定量的にも妥当なものであること、対流の発生時には巨視的な流れの発達の前に場の変動量の空間的な相関が強まること等を、最近の原研情報システムセンターでの研究結果をもとに解説した。
渡辺 正; 蕪木 英雄; 横川 三津夫
Physical Review E, 49(5), p.4060 - 4064, 1994/05
被引用回数:38 パーセンタイル:81.06(Physics, Fluids & Plasmas)二次元レイリーベナール系を直接シミュレーションモンテカルロ法により分子レベルからシミュレートした。左右境界は鏡面反射条件とし、上下境界は完全な拡散反射条件とした。レイリー数が小さい場合には熱伝導状態、大きい場合には対流熱伝達状態が実現され、それらの遷移を与える臨界レイリー数は、巨視的な熱流体方程式の安定性解析から得られる値と一致した。これにより、レイリーベナール不安定性が分子レベルで表されることが示された。また、一般に用いられる擬似すべり条件を上下境界に適用すると、臨界レイリー数は過大評価されることが解った。
蕪木 英雄; 横川 三津夫
Molecular Simulation, 12(3-6), p.441 - 444, 1994/00
被引用回数:3 パーセンタイル:27.55(Chemistry, Physical)希薄気体の数値シミュレーション手法のひとつである直接シミュレーション・モンテカルロ法(DSMC法)について、連続領域の流れへの適用可能性について検討した。クヌーセン数2.9610
、レイノルズ数100の2次元キャビティ内の連続領域の流れに対し、DSMC法と有限差分法とを比較した結果、DSMC法は連続領域の流れの数値シミュレーションに、十分適用可能であることを見い出した。
渡辺 正; 蕪木 英雄; 町田 昌彦*; 横川 三津夫
Therm. Sci. Eng., 2(4), p.17 - 24, 1994/00
熱伝導から対流熱伝達への遷移が生じるRayleigh-Benard不安定性を、直接シミュレーションモンテカルロ法により調べた。基礎方程式と計算手法を詳しく記述し、分子運動のレベルの計算により得られる臨界レイリー数が、巨視的な流体方程式の線形不安定性理論から導かれる値と一致することを示した。さらに、臨界レイリー数近傍の条件における遷移過程で流れ場が熱伝導状態を示していても、温度変動の空間的な相関は既に対流状態への移行を示していること、変動の影響の及ぶ範囲を示す特性距離は、安定な熱伝導あるいは対流状態では小さく、遷移過程でのみ大きくなることが示された。
横川 三津夫; 渡辺 健二*; 山本 浩康*; 藤崎 正英*; 蕪木 英雄
Computational Fluid Dynamics Journal, 1(3), p.337 - 346, 1992/10
直接シミュレーション・モンテカルロ法(DSMC法)は希薄流れから連続流れの範囲の気体流れの数値シミュレーション手法のひとつである。この方法では、多数の模擬分子を用いるため、非常に長い計算時間と大量のメモリを必要とする。本論文では、DSMC法の並列計算手法とその評価結果について述べる。遷移領域におけるキャビティ内流れの解析において、プロセッサ1台の計算時間と比較した結果、プロセッサ64台で約42倍の速度向上が達成された。また、プロセッサ間の通信時間とアイドル時間を計測し同じ粒子数をもつように領域分割することが重要であることを確認した。
渡辺 健二*; 鈴木 孝一郎*; 横川 三津夫; 山本 浩康; 蕪木 英雄
情報処理学会研究報告, 91(61), p.17 - 24, 1991/07
直接シミュレーション・モンテカルロ法(DSMC法)は、希薄気体から連続流体に近い流れまで、幅広い領域の流れのシミュレーションに有効な手法である。しかし、多数の模擬分子を取り扱う場合には、非常に長い計算時間とメモリを必要とする。本報告では、DSMC法における効率的な並列処理の手法とその性能評価の結果について述べる。分散メモリ型高並列計算機AP1000でのキャビティ流れの解析において、プロセッサ64台を使用した場合、1台での処理時間と比較して約42倍の速度向上が得られた。
渡辺 健二*; 横川 三津夫; 山本 浩康; 蕪木 英雄
JAERI-M 90-192, 32 Pages, 1990/11
本報告書は、直接シミュレーション・モンテカルロ法(DSMC法)による希薄流れ解析コードの高速化について述べる。一般に、DSMC法を用いたコードはベクトル化が困難であると言われている。ここでは、DSMC法を用いて希薄気体から連続体に近い流れのベクトル計算機での高速シミュレーションを目的として、ベクトル化のための数値処理法を検討し、コードの最適化を図った。この結果、フリージェット流の解析において、FACOM VP-100でのベクトル化コードのベクトル・モードでの処理時間は、オリジナルコードのスカラ・モードでの処理時間に対し、1/25以上に短縮された。