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杉山 僚; 福山 裕康; 勝間田 正基*; 岡田 幸勝*
Integrated Optical Devices: Fabrication and Testing (Proceedings of SPIE Vol.4944), p.361 - 368, 2003/00
高ピーク出力レーザーに用いられているNd:YVO結晶に母結晶のYVOを接合して、熱除去特性の優れた集積型レーザー結晶の作成を行なった。われわれの接合法は、光学研磨後の結晶表面をドライエッチング処理した後に、結晶の融点以下の熱処理によって、接合界面の水素結合を酸素を架橋とした直接接合に転嫁させる方法である。光学研磨の表面粗さは、633nmにおいて0.2波長であった。アルゴンイオンビームによる約30nmのエッチング後、サンプルを清浄雰囲気下でコンタクトし、真空加熱炉内で50時間の熱処理を行なった。接合部の評価については、界面で生じる散乱光の測定を行なった後に出力20Wの半導体レーザー励起によるレーザー発振試験を行なった。この実験の結果、接合界面の散乱光強度は結晶内部の欠陥部から生じる散乱光強度よりも小さいことがわかった。さらに、熱伝達特性が改善された集積化型の接合結晶は、通常の結晶で引き起こされるような熱破壊を生じることなく、レーザー出力を約2倍増加できることが明らかとなった。
吉田 英俊; 内藤 磨; 波多江 仰紀; 長島 章
Review of Scientific Instruments, 68(1), p.256 - 257, 1997/01
被引用回数:10 パーセンタイル:61.97(Instruments & Instrumentation)炉心プラズマの可視分光計測で解決すべき最大の課題の一つとして、波長透過率の低下を招く観測窓表面での蒸着膜形成がある。トムソン散乱計測では散乱スペクトルがこの影響を受け、測定対象である電子温度と電子密度を系統的に低めに評価する問題が発生する。この誤差は炉心プラズマの電子温度が高くなるほど増大する。本報告ではこの課題に対しどの装置にも適用可能な一般的な解決策として、異なる二つの手法の組合わせを開発、提案しJT-60トムソン散乱測定装置で実証したそれらの有効性について述べる。第1に、蒸着膜の膜厚と波長透過率から回帰的に求めた減衰係数を用いて観測窓透過率を真空容器に取付けたまま精度良く推定できる手法を確立した。第2に、同じく容器に付けた状態で窓洗浄が可能なレーザブローオフ法の有効性を広範かつ系統的に実証した。また本組合わせ法による将来的な効率的運用についても言及した。
奥野 浩; 内藤 俶孝; 桜井 良憲*
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(10), p.958 - 960, 1991/10
核燃料施設で取扱われる粉末燃料の粒径がどの程度小さければ臨界安全評価上均質とみなしてよいかを明らかにするため、反応度が燃料粒径にどのように依存するかを調べた。粉末燃料は5wt%濃縮の二酸化ウランとした。評価条件として冠水状態を設定した。中心に球状燃料を配置した水の立方体セルの3次元無限配列を計算対象とした。水対燃料体積比は、均質系で最適減速になるように選んだ。計算には連続エネルギーモンテカルロ臨界計算コードVIMを使用した。計算の結果、中性子増倍率は燃料球直径の増加に伴い増大するが、その主因は共鳴を逃れる確率の増大にあることが明らかになった。さらに、共鳴を逃れる確率の均質系に対する増加傾向は、共鳴積分に対する燃料粒径の依存性を検討することにより説明されることが明らかになった。
桜井 良憲*; 奥野 浩; 内藤 俶孝
JAERI-M 91-137, 35 Pages, 1991/09
粉末あるいはスラリー燃料の反応度非均質効果を調べるため、小さな3次元セルについての臨界計算を実施した。計算対象はU濃縮度5wt%の二酸化ウラン球状燃料無限格子配列-水体系で、水と燃料の体積比を一定のまま燃料球直径を0(均質)から6mmの間で変化させた。中性子輸送方程式を連続エネルギーモンテカルロ法で解いて、反応率を計算した。さらに、無限増倍率、四因子及びそれらの均質系からの変化割合を得た。均質系から比均質系に移ると無限増倍率は増加した。この反応度増加が、主に共鳴を逃れる確率pによるものであることを確認した。さらに、たとえば0.3%の反応度上昇が無視できるとすれば、均質と見なせる寸法は100m程度になることが分った。
小泉 興一; 長谷川 満*; 吉田 清
JAERI-M 91-121, 200 Pages, 1991/08
IAEAの協定に基づいてEC、ソ連、米国及び日本の四極による国際協力で実施された国際熱核融合実験炉(ITER)の概念設計は、1990年12月に3年間の共同作業を終了した。プラズマ性能と装置寸法を左右する最も重要な構成機器である超電導コイル系の概念設計は核融合実験炉特別チームが中心となり超電導磁石研究室が日本案を取りまとめた。本報告はITER用超電導コイルの概念設計に関する一連の報告書の一分冊であり、トロイダル磁場コイル、中心ソレノイド・コイル、平衡磁場コイル、並びに支持構造について有限要素法による応力解析結果を報告するものである。コイルの大型化と高磁界化に伴って増大する巨大な電磁力の支持はコイル設計の最重要課題であり各コイルに発生する電磁力と要求される性能に応じて異なる導体構造、コイル構造を採用して応力の低減とコイル性能とを両立させた。
奥野 浩; 奥田 泰久*
JAERI-M 91-107, 49 Pages, 1991/08
粉末状またはスラリー状燃料の非均質効果を調べるために小さな1つの燃料塊とその周囲の水からなる微小な燃料セルの反応度を計算する。燃料の種類は低濃縮の二酸化ウラン燃料で、冠水状態を想定する。水と燃料の体積比を一定のまま燃料塊の大きさに応じてセルを小さくしていく。燃料塊の大きさ0の極限を均質と見なす。超多群エネルギーの中性子輸送方程式を衝突確率法で解く方法を用いて反応率を計算する。衝突確率の計算はRABBLEコード(高速群側)及びTHERMOSコード(熱群側)を球状セルに拡張して実施する。無限増倍率及び四因子と、その均質系からの変化割合を求める。低濃縮度(3~10wt%)の二酸化ウラン球状燃料と水からなる配列系では、平均濃度が同一としてそれを均質とみなすと、燃料粒径が2mmでも反応度を2%程度低く見積ること及びその主因子は共鳴を逃れる確率にあることが計算の結果明らかになった。
斎藤 公明; 森内 茂
JAERI 1306, 121 Pages, 1987/08
ガンマ線測定用に広く利用されているNaI(Tl)シンチレーション検出器の応答関数をモンテカルロ法を用いて計算し、計算結果を応答関数カタログとしてまとめた。JIS規格並びにこれに準ずる円筒形検出器5種類、球形検出器3種類について0.04から10.0MeVの範囲の単色エネルギーガンマ線に対する応答関数を計算した。そして、本報告書に表した応答関数を、実際の検出器に適用する再の注意並びに手順を示した。さらに、全検出効率と全吸収ピーク効率、また、Kエックス線と消滅ガンマ線のエスケープ確率等のデータをまとめ考察を加えた。ここに表したデータは、NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いてガンマ線測定を行おうとする者たちに、有用な情報となることが予想される。
山下 清信; 新藤 隆一
JAERI-M 87-015, 31 Pages, 1987/03
現在、日本原子力研究所が開発を進めている高温工学試験研究炉の試験計画の一つとして球状燃料を六角黒鉛ブロック内に装荷したペブル・イン・ブロック燃料の照射試験を予定している。そこで、高温ガス冷却・格子燃焼計算コ-ドDERIGHT-6(Revised)及び熱中性子炉体系標準解析コ-ドシステムSRACを用いて高温ガス炉用球状燃料の核特性解析を行うと共に、その解析精度の把握を目的として両コ-ドの解析結果の比較検討を行なった。主な特性解析項目を以下に示す。(1)格子無限増倍率 (2)燃焼特性 (3)燃料及び減速材の温度効果 これらの特性解析を通じて、両コ-ドで得られた核特性解析結果には良好な一致が見られたことから 両コ-ドにおける球状燃料に対する計算精度はほぼ同程度である事が明かとなった。
桜井 勉; 日夏 幸雄; 高橋 昭; 藤沢 銀治
J.Phys.Chem., 89(10), p.1892 - 1896, 1985/00
再処理プロセスで複雑な挙動を示すルテニウムは、気相には四酸化ルテニウム(RuO)として現われる。PuOに接触すると、多くの物質は黒い析出物で覆われる。従来、この現象は不安定はRuOが固体表面で分解し、黒色の二酸化ルテニウム(RuO)が生成するため、と考えられていた。しかし、X線回折、ESCA等を用いて詳細に検討した結果、分解ではなく、RuOが特殊な構造をとって吸着する現象である、との結論に達した。
東條 隆夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 238, p.153 - 159, 1985/00
被引用回数:12 パーセンタイル:80.35(Instruments & Instrumentation)NaI(Tl)結晶のシンチレーション・レスポンスを2種の薄い結晶(直径:1 1/2インチ,厚さ:2,3mm)に対して、通常の測定法と同時スペクトル法を用いて測定した。K-X線と線を用いて、6-1275keV範囲にわたる測定を行った。シンチレーション効率L/Eには11.5keVでの1.276および45.5keVでの1.201の2つのピーク値が得られた。ただし、L/Eの値は661keVにおける値を1に規格化した。2種のNaI(Tl)結晶間および60keV以下のエネルギー領域におけるKX線-線間には、L/Eについての有意差は認められなかった。L/Eの測定精度はエネルギー領域によって異なるが、0.25%~+0,-0.6%であった。この実験によって、ヨウ素原子のK殻電子結合エネルギーのL/E非直線性への寄与が明確に実証された。さらに、NaI(Tl)結晶中の単位相互作用あたりの平均吸収エネルギーも併せて測定した。
大道 英樹; 岡本 次郎
J.Appl.Polym.Sci., 30, p.1277 - 1284, 1984/00
被引用回数:18 パーセンタイル:70.40(Polymer Science)メチル-,,-トリフルオルアクリレートの単独グラフトおよびプロピレンとの共グラフトを放射線を用いて行ない、イオン交換膜を合成した。グラフト率を比較したところ、単独グラフトより共グラフトの方が高い値を示した。ここで、グラフト率は平均のグラフト鎖分子量とグラフト鎖数の積で与えられ、さらに、グラフト鎖分子量は繰返し単位数とその分子量の積で与えられる。検討の結果、単独グラフトと共グラフトとでグラフト鎖数および繰返し単位数にはほとんど差がないことから、上記グラフト率の差は繰返し単位の分子量の差に起因すると結論できた。同じ繰返し単位数のとき、共グラフトによるイオン交換膜の方が単独グラフトによるイオン交換膜より低い電気抵抗を有していることを見出した。これはESCAやXMAで観測される官能基の分布状態の差異とよく対応しており、分布が均一である程、低い抵抗を示すことがわかった。
斎藤 公明; 森内 茂
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 226(2-3), p.449 - 454, 1984/00
被引用回数:12 パーセンタイル:79.79(Instruments & Instrumentation)NaI(Tl)シンチレーション検出器ガンマ線応答関数の計算を、40~300KeVのエネルギー範囲でモンテカルロ法を用いて実施した。Kエックス線のNaI(Tl)結晶からのエスケープを計算に組み込むことにより、実験と良く一致する応答関数が得られた。Kエックス線のエスケープ確率、および、ガンマ線エネルギーと測定スペクトル波高との非線型性について、実験値との比較を行い良い一致を得た。また、検出器の形状および体積による変化について検討を加えた。入射ガンマ線エネルギーによる応答関数の形の変化について考察を加えた。
幕内 恵三; 高木 徹*; 中山 博之*
色材協會誌, 56(8), p.505 - 508, 1983/00
放射線乳化重合の特徴を明らかにする目的で、放射線法及び触媒法により熱硬化性エマルションを合成し、塗膜物性を比較した。放射線法のものは、触媒法に比較して、物理的・化学的性質はすぐれていたが、塗膜表面光沢が劣っていた。光沢不足の原因の一つは、ガラス反応容器とモノマー反応によるケイ素化合物の生成にあった。さらに、ESCAによる検討によって、放射線法では、メラミン樹脂が塗膜表面に浮きあがって光沢を低くしていることも明らかとなった。
西沢 市王; 坂本 勉*; 勝山 和夫; 進士 義正; 三戸 規生; 松元 章
JAERI-M 9910, 37 Pages, 1982/01
3m/hrの処理能力をもつ蒸気圧縮型蒸発処理装置を1978年3月に設置した。設置後、コ各種の試験を実施し装置の特性、最適運転条件を調べた。続いて実廃液の処理を実施し、さらにメンテナンスについても経験を積んできた。これらの経験から、(1)定格処理量は、設計条件である3m/hrが満足できた。また処理量を50%まで安全に制御して運転できた。さらに除染係数は10以上が得られた。(2)運転維持費に関係する蒸発比は、単効用蒸発処理装置と比較して14倍になった。したがって加熱源は1/14ですむ。(3)伝熱面に付着したスケールは、化学除染法でほぼ完全に除去できた。(4)主要機器の性能低下は、実廃液を約3,000m処理した時点においても見られない。 このことから、放射性廃液の処理に、蒸気圧縮式蒸発処理法も有力な処理手段であることが実証された。
木内 清; 近藤 達男
防食技術, 31(3), p.125 - 132, 1982/00
HTR一次冷却系構造材料は、極微量の酸化性および浸炭性不純物を含む高温ヘリウムにさらされる。反応不純物が希薄なため、熱交換器のように複雑な構造を持つ部分やクリープおよび疲労で生じた割れ先端などのすきま部分では、自由表面と異なった表面反応が予想される。本研究では、これの基礎的な検計のために、HTR近似ヘリウム中での人工すきま部分の高温腐食挙動を調べた。試験法として、Mo製人工すきま試験用治具を開発し、またすきま内酸化侵入プロフィルをEPMAを用いて得る方法を確立した。結果として、すきま内では、酸化皮膜の形成のためにすきま入口から酸化ポテンシャルの高い順に、CO,HOが消費される。さらに奥では、CH+COのガスにより浸炭が促進される。COとHOがなくなる深さは、腐食時間の1/4乗にまたすきま開口距離の1/2乗に比例する。これは、すきま内酸化反応の律速段階として、すきま内部での反応ガスの拡散を仮定した理論式とよく一致した。
備後 一義; 田野 茂光*; 沼宮内 弼雄; 吉田 芳和; 山口 彦之*
Radiat.Res., 85(3), p.592 - 596, 1981/00
被引用回数:5 パーセンタイル:88.24(Biology)ムラサキツユクサの花序内にIを滴下すると、オシベ毛に体細胞突然変異が起る。Iの線による花序中のツボミの吸収線量の計算を実施した。体細胞突然変位の倍加線量は、Iがツボミ中に一様に分布すると仮定した場合、1radであった。また、ツボミの表面に一様にIが分布すると仮定した場合、ツボミが球状であるとすると0.38radであり、板状であるとしたときは0.07radであった。
木内 清; 辻 宏和; 近藤 達男
JAERI-M 8786, 19 Pages, 1980/03
BWR系軽水炉では、溶接熱影響部で生じるオーステナイトステンレス鋼のIGSCCが最も重要な問題であり、多くの対策が検討されて来た。抜本的な解決法は、合金改良によりIGSCCを生じない材料を作ることである。このために低炭素、N添加の材料が試作されているが、合金の組成を考えた場合、設計コード等のデータベースの確立など実用化迄にかなりの日時と経費を要する。本報の手段は、合金組成は全く変えずに加工熱処理のみにより同様な効果を得ようとするものである。この手段は、完全に溶体化処理した素材に十分な加工を加えた後、まず再結晶温度以下の時効温度で十分析出を完了させ、さらにより高温で再結晶を行う方法である。この方法により生じた粒界は、析出物と無関係に存在し、鋭数化処理を施しても粒界SCC感受性を生じないことが分った。IGSCC感受性については、Strauss始め、多くの評価手段を用いて無処理剤と加工熱処理材との対比試験を行ない、最適条件の加工熱処理法を得た。
藤村 統一郎
JAERI-M 7553, 28 Pages, 1978/03
科学計算用サブルーチン・ライブラリー(SSL)のベンチマーク・テストに先立ち、連立一次方程式をそれぞれ異なった方法で解くプログラム開発および整備を行った。整備されたプログラムは合同法、乗積型逆行列法、直交化法によるものや反復法を加速するものが主である。一方、開発されたプログラムはエスカレーター法、直接的平行残差法、それに帯形の系を対象とした区画化3重対角法によるもので、それらの使用法が述べられ、改良のための検討が行われている。また、テストのための簡単な例題とプログラム・リストも与えられる。
岩本 多實; 大石 純*
Journal of Nuclear Materials, 29(3), p.285 - 301, 1969/00
抄録なし
岩本 多實; 大石 純*
Journal of Nuclear Science and Technology, 5(8), p.387 - 396, 1968/00
被引用回数:3抄録なし