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関口 広美*; 関口 哲弘; 今村 元泰*; 松林 信行*; 島田 広道*; 馬場 祐治
Surface Science, 454-456, p.407 - 411, 2000/05
被引用回数:5 パーセンタイル:32.07(Chemistry, Physical)ホルムアミド(HCONH)はDNAの主鎖でもあるペプチド結合(-NH-CO-)を持つ最も簡単な分子であるため、それの分光学的性質に関する研究が実験及び理論の両面から非常に勢力的に進められている。本研究においては放射光を用いることにより炭素(C)1s準位または窒素(N)1s準位から非占有分子軌道へ共鳴励起を行い、オージェ電子分光、及び、光刺激脱離収量スペクトルのデータを測定した。重水素置換体(DCONH
とHCOND
)を用い、C-H結合とN-H結合での結合切断における選択性を調べた結果、C 1s励起では
(C-D)共鳴ピークがC-D結合に局在化していること、N 1s励起では
(N-D)共鳴ピークがN-D結合に局在化していることが結論された。これらのデータは将来、化学結合を選択した生体分子の軟X線顕微鏡観察の基礎となるものと思われる。
関口 広美*; 関口 哲弘; 今村 元泰*; 松林 信行*; 島田 広道*; 馬場 祐治
Photon Factory Activity Report 1998, Part B, P. 37, 1999/11
放射光を用いることによりホルムアミド(HCONH)の炭素(C)1s準位または窒素(N)1s準位から非占有分子軌道へ選択的に共鳴励起することができる。本研究においては二種類の重水素置き換え体(DCONH
とHCOND
)を用いることによりC-H結合とN-H結合での結合切断における選択性を調べた。C-H/C-D,C-N,C=0,N-H/N-Dの各結合はC1s又はN1s吸収端において
(C-H/C-D),
(C-N),
(C=0),
(N-H/N-D)に選択励起できる。結果としてC1s励起から
(C-N)への共鳴励起ではC-D切断により生じるD
が増加し、N1s励起から
(N-D)への共鳴励起ではN-D切断により生じるD
が増加することが見いだされた。実験結果としては共鳴励起の場合のみ内殻ホールを開けた原子に局在化したイオン性解離が起こっていることを示している。