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原田 正英; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 坂田 英明*; 渡辺 昇; 池田 裕二郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(8), p.827 - 837, 2002/08
被引用回数:19 パーセンタイル:74.08(Nuclear Science & Technology)非結合型(超臨界)水素モデレータについて、高い中性子性能を実現するために、デカップリングエネルギーを変えて、プリモデレータと反射体材質(鉛,ベリリウム,鉄,水銀)に関する最適化研究を行った。その結果、鉛反射体中で、最適化されたプリモデレータと、適切なデカップリングエネルギーの採用により、ベリリウム反射体を用いた場合より、高い中性子性能が得られることを示した。
甲斐 哲也; 勅使河原 誠; 渡辺 昇; 原田 正英; 坂田 英明*; 池田 裕二郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(2), p.120 - 128, 2002/02
被引用回数:13 パーセンタイル:62.59(Nuclear Science & Technology)高い積分強度の冷中性子ビームに対する利用者からの要求が大きいため、2つの取り出し面を確保し、できるだけ多くのビームラインを配置できるよう結合型液体水素モデレータの設計検討を行っている。本研究では、これまで提案してきた背中にプリモデレータを共有する2つのモデレータを、より単純化した拡張型プレモデレータ付き単一のモデレータを提案し、さまざまな視点(モデレータ厚さ,プレモデレータ拡張寸法,反射体材料,パルス特性,等)からの最適化を行った。その結果、これまでの中性子強度と遜色なく、パルス特性が改善され、また工学的熱負荷を低減できることが示された。この結果は、統合計画の冷中性子モデレータ設計に反映させることとした。
原田 正英; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 坂田 英明*; 渡辺 昇; 池田 裕二郎
JAERI-Research 2001-016, 32 Pages, 2001/03
高性能な非結合型水素モデレータの設計のために、プリモデレータ、反射体材質の選択、ライナー長さの最適化に関する検討を行った。中性子工学計算には、NMTC/JAMコード及びMCNP-4Cコードを用いた。結果から、鉛反射体下では、デカップリングエネルギー、プレモデレータの形状及び厚さを調整することにより、ベリリウム反射体下でパルス特性を凌駕することが可能であることが示された。反射体材質の選択では、鉛反射体や水銀反射体では、プリモデレータの利用により、中性子強度が増加することやモデレータ内核発熱が軽減することが示された。また、軽水プリモデレータを使用すると、パルステールが小さくなるが、重水プリモデレータを使用するとピーク強度が大きくなることも示された。中性子工学の観点から、最小のライナー長さが得られた。
原田 正英; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 坂田 英明*; 渡辺 昇; 池田 裕二郎
JAERI-Research 2000-014, p.40 - 0, 2000/03
大強度核破砕中性子源において検討されている非結合型超臨界水素モデレータの高性能化を目指して、核的特性に関する検討を行った。計算には、NMTC/JAERI97コード及びMCNP4Bコードを用いた。計算の結果、平面型のプリモデレータをターゲットとモデレータの間に設置した場合は、中性子強度はプリモデレータ厚さ1.5cmで利得が最大になり、モデレータ内核発熱はプリモデレータ厚さ増加に従って単調に減少するとともに、パルスの時間半値幅はほとんど変わらないことが示された。これは、プリモデレータ導入が、今後の熱中性子モデレータの設計に有効であることを示す。また、プリモデレータをモデレータの周りに巻いて、中性子ビーム引き出し孔側に拡張すると、パルスの時間半値幅はほとんど変わらず、モデレータ内核発熱が軽減されることが示された。さらに、プリモデレータ厚さ1.5cm拡張長さ5cmで最大の中性子強度が得られることが示された。また、プリモデレータの反射体材質依存性として、鉛反射体の方が、ベリリウム反射体より、プリモデレータ効果が大きいことが示された。一方、ポイズンにより中性子特性が向上することが示されたが、MW級に核破砕中性子源では、ポイゾン中での発熱が膨大であることから、その使用は不可能であると結論された。デカップリングエネルギー依存性の計算結果から、デカップリングエネルギー1eVが、モデレータ特性にとって最適であることが示された。モデレータの厚さとモデレータの側面サイズ及び中性子引出し面サイズに関して検討を行った結果、モデレータサイズや中性子ビーム引出し面サイズは、それぞれ1212
5cm
、10
10cm
が最適であることが示された。以上の結果をもとに、基準非結合型水素モデレータモデルを提案した。
勅使河原 誠*; 渡辺 昇*; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中島 宏; 永尾 忠司*; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; 小迫 和明*
JAERI-Research 99-020, 33 Pages, 1999/03
原研中性子科学研究計画で目指す5MW短パルス核破砕中性子源で提案されている基準ターゲット・モデレータ・反射体システムの性能評価を行うため、各種モデレータから得られる冷、熱及び熱外中性子強度に関するニュートロニクス計算を行った。陽子ビーム出力(MW)当たりの中性子強度は、最も関心の高い冷中性子の場合、他の計画中(SNS及びESS)の同規模の大強度中性子源と比較して高い効率で得られることがわかった。さらに、5MWの出力では、現存するILL強力中性子源の時間積分強度で1.5倍、ピーク強度で約80倍の強度を与える結果となった。また、基準系に対するターゲット形状/サイズの中性子強度に及ぼす影響を検討した。その結果、ターゲット形状の変化は、特にモデレータのない方向の増減は、中性子強度に大きな影響を及ぼさないことが示され、ターゲットの工学的な設計上の大きな裕度を与え得ることが明らかとなった。