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中井 敬*; 松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; Zhang, T.*; 阿久津 博義*; 松田 真秀*; 松下 明*; 安田 貢*; 高野 晋吾*; et al.
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.1135 - 1138, 2002/09
原研JRR-4を使って、悪性グリオーマの患者15例に対してホウ素中性子捕捉療法が行われた。このうち2002年4月までに筑波大学が実施した7例の患者について事後の経過を観察し、その結果を報告する。MRIを使った検証では、1例の術野内の再発がみられ、2例の術野外での再発がみられた。また、1例において照射によるネクローシスがみられた。
中井 啓一*; 山本 哲哉*; 松村 明*; 柴田 靖*; 能勢 忠男*; 山本 和喜; 熊田 博明; 堀 直彦; 鳥居 義也
Proceedings of 9th International Symposium on Neutron Capture Therapy for Cancer, p.271 - 272, 2000/10
18.6cm直径の円筒水ファントム(標準ファントム)とその中にポリスチレン製のボイドを含んだファントム(ボイドインファントム)内の2次元熱中性子束分布を測定した。これらファントムはJRR-4の熱中性子ビームモードI及び熱外中性子モードに対して、それぞれ照射された。ボイド側面に2つのピークを見せ、同線量ラインがボイドインファントムの方が深い位置になることが観察された。この左右に分離された高線量領域の側面偏向の度合いは、熱中性ビームモードIと15cmコリメータとの組み合わせで顕著であった。外科的切除した空洞にこのようなボイドを置くことにより、IOBNCTにおいて熱中性子束分布の改善を図ることができる。2次元熱中性子束分布は、熱中性子モードIとの比較において、IOBNCTに対して熱外中性子モードは最適なビームであることを示した。
松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 松下 明*; 中井 啓一*; 山田 隆*; 高野 晋吾*; 水谷 太郎*; et al.
Proceedings of 9th International Symposium on Neutron Capture Therapy for Cancer, p.29 - 30, 2000/10
1999年10月から新しいBNCT試験は術中BNCTの状態で混合熱-熱外ビームを用いてJRR-4医療照射設備で開始された。これまでに5名の患者はこの試験に参加した。最大表面B(n,)線量は第一グループにおいて正常脳内10.4Gyと計画され、重大な障害がなければ13Gyへ10%の線量増加を行う。すべての患者は明白な腫瘍の可能性となく、1~7ヶ月間の観察中であるが存命している。しかし過剰線量を受けた放射線損傷の1例がある。ほかには軽い脳神経障害が2例観察された(1例は脳神経麻痺、1例は構語障害)。純熱ビームモードと比較するとIOBNCTでのTMIの強い浸透度と2次線のために注意深く線量増加は計画されるべきである。(構語障害とは少し喋りづらい症状で、ろれつがまわりにくいようなものである。)
安田 貢*; 山本 哲哉*; 松村 明*; 柴田 靖*; 阿久津 博義*; 松下 明*; 中井 啓一*; 能勢 忠男*; 山本 和喜; 熊田 博明; et al.
Proceedings of 9th International Symposium on Neutron Capture Therapy for Cancer, p.171 - 172, 2000/10
1999年10月から、悪性グリオーマの5名の患者はJRR-4でIOBNCTを用いて治療された。その中の2例は前側頭開頭(FTC)で、1例は後頭部開頭(OCC)で実施された。2例の側頭部障害については前頭側頭頬骨アプローチ(FTZ)を用いて実施された。OCCでの照射では、切除後の空隙にボイドを合わせ、ボイド効果による線量の増強を狙った。また、前頭部及び前方側頭領域に線量投与が不十分になることを避けるためにFTZアプローチの方法が工夫された。切除後の術野の2次元熱中性子側分布は頭の位置、ボイド効果、LiFサーモプラスチックコリメータの形状によって影響される。IOBNCTに対する簡易シミュレーション法は照射前治療計画を改良するために開発された。しかしながら、もっと洗練された患者設置システムと結合された線量計画システムの開発が望まれる。