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河口 宗道; 宇埜 正美*
Journal of the Ceramic Society of Japan, 128(10), p.832 - 838, 2020/10
被引用回数:3 パーセンタイル:12.68(Materials Science, Ceramics)本研究では、移動度係数()を新しく定義することで、溶融酸化物系におけるフェーズフィールド法(PFM)の技術を開発した。一定の移動係数
を用いたPFM計算から得られた結晶成長速度(
)は、normal growthモデルの熱力学的推進力と同程度であった。また
の温度依存性は、実験から得られた結晶成長速度と
から決定し、その決定した
を使って、二酸化アルカリケイ酸ガラスのLi
O-2SiO
, Na
O-2SiO
, K
O-2SiO
の結晶成長速度(
)をシミュレーションした。
の温度依存性は定性的および定量的に非常に良く一致したため、本PFM計算は
の有効性を実証した。特に、PFM計算によって得られた
は、融点(
)で増大し、
-100Kでピークを示した。さらなる温度の下降では、
は明確に0ms
に近づくことが分かった。この振舞いは、界面のジャンプ過程を表現する
によって
が制限されているためである。
のパラメータ
の感度についてもPFM計算を行い、
が
から
まで増加すると、
のピークはより急峻に、ピーク温度は高温側にシフトすることが分かった。アルカリ金属の原子番号が増加するにつれてイオンポテンシャルは減少するので、
のパラメータ
と
は、それぞれ指数関数的に増加、直線的に減少することになったと考えられる。本計算により
の
と
は互いに密接な関係であることが分かった。
海老原 健一
JAERI-Research 2005-004, 121 Pages, 2005/03
本報告書は、まず、格子ガス法及び格子ボルツマン法の二相流体モデルの二相流シミュレーションへの適用妥当性及び有用性を検討した。その結果に基づき、格子ボルツマン法の二相流体モデルであるHCZモデルを、基本的かつ重要な二相流流動様式の1つである水平層状二相流のシミュレーションへ適用した。その結果、HCZモデルの界面は、Kelvin-Helmholtz不安定性を満足することが確認された。またTaitelとDuklerの理論的流動様式線図(T-D線図)の界面成長に関する曲線が再現された。さらに、幅が狭い流路では、流れの三次元性の影響が顕著となり、T-D線図が与える以上の低密度相のみかけ流速が界面成長に必要であることが明らかとなった。次に、より複雑な界面現象を伴う液滴発生のシミュレーションを行い、Ishii-Grolmesの実験相関式を、実験データの分布範囲において、再現できることがわかった。
海老原 健一
筑波大学大学院システム情報工学研究科博士学位論文, 134 Pages, 2004/09
本論文では、格子法の気液モデルの有用性を検討し、さらに格子ボルツマン法気液モデル(HCZモデル)を、格子ボルツマン法の適用例が見られていない水平層状二相流の三次元シミュレーションへ適用した。その結果、以下のことが明らかになった。(1)HCZモデルによってシミュレーションされる二相界面が、Kelvin-Helmholtz不安定性理論を、二次元及び三次元の場合について満足することがわかった。(2)矩形断面流路中の界面成長シミュレーションにおいて、界面成長と流動状態の関係が、理論的考察によって得られるTaitelとDuklerの流動様式線図を再現できることがわかった。(3)流路幅が異なる場合の界面成長シミュレーションによって、流路幅が狭くなった時、流れの三次元性の影響が顕著となり、界面成長に必要な低密度相の流量が、理論的流動様式線図から得られる値より大きくなることが明らかとなった。(4)界面成長より複雑な界面現象を示す液滴発生シミュレーションにおいて、液滴発生とその時の流動状態の関係が、IshiiとGrolmesによって提案された実験相関式を、ほぼ再現できることがわかった。
海老原 健一; 渡辺 正
日本機械学会論文集,B, 70(694), p.1393 - 1399, 2004/06
一成分二相格子ボルツマン法によって、その幅が高さより狭い矩形断面流路内における水平層状二相流のシミュレーションを行った。3種類の異なる流路幅の場合について、二相間の界面成長を測定した。さらに二相流動を特徴付ける無次元数を測定し、それらと界面成長との関係とTaitelとDuklerによって提案された流動様式線図とを比較した。流路幅が狭くなるに従い、シミュレーションにより得られた界面の成長・非成長の境界が大きくなることがわかった。