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井戸村 泰宏
Europhysics Conference Abstracts (Internet), 45A, 4 Pages, 2021/06
本研究ではイオン温度勾配駆動乱流が支配的な水素(H)および重水素(D)プラズマの閉じ込めに対する水素同位体質量と規格化プラズマサイズの影響を示した。ジャイロ運動論的トロイダル5次元full-fオイラーコードGT5Dを用いてイオンおよび電子加熱条件のHおよびDプラズマの数値実験を実施した。イオン加熱数値実験は水素同位体質量にほとんど依存せず、エネルギー閉じ込めは主にイオンジャイロ半径で規格化したプラズマサイズによって決まる。これは非局所的輸送の影響を示す。一方、電子加熱数値実験は明確な水素同位体質量依存性を示した。プラズマサイズ効果に加えて、電子からイオンへの衝突性エネルギー移行の水素同位体質量依存性がイオン熱流束と乱流強度を変化させ、Hプラズマの閉じ込めを劣化させる。これらの結果は実験における水素同位体依存性に定性的に一致する。
朝比 祐一*; Grandgirard, V.*; 井戸村 泰宏; Garbet, X.*; Latu, G.*; Sarazin, Y.*; Dif-Pradalier, G.*; Donnel, P.*; Ehrlacher, C.*
Physics of Plasmas, 24(10), p.102515_1 - 102515_17, 2017/10
被引用回数:10 パーセンタイル:41.93(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクプラズマにおける熱流駆動型のイオン温度勾配乱流を計算するために2つの大域的full-Fジャイロ運動論コードのベンチマークを行う。この目的のために、full-Fジャイロ運動論方程式を現実的な熱流束固定条件で計算するセミ・ラグランジアンコードGYSELA、および、オイラーコードGT5Dを採用する。時空間特性に注目して雪崩的な輸送現象を評価した。自己組織化臨界現象(SOC)的な振舞いを議論するために統計解析を実施し、両方のコードで高周波側でスペクトルから
スペクトルへの遷移を確認した。このベンチマークに基づき、SOC的な振舞いは数値計算法に依存しないロバーストな特徴であることを検証した。
井戸村 泰宏
Plasma and Fusion Research (Internet), 11, p.2403006_1 - 2403006_5, 2016/02
本研究ではイオン温度勾配駆動捕捉電子モードによって励起された減衰乱流の飽和機構を調べた。シミュレーションの非線形準定常状態において乱流輸送が抑制され、そこでは線形臨界温度勾配パラメータを上回る温度分布が形成される。このような非線形の臨界温度勾配は波状の密度分布がもたらす強いシアをもつ径電場によって維持される。この密度分布構造は通過電子の非断熱的応答が重要になる低次のモード有理面近傍の電子輸送と関係していることがわかった。
井戸村 泰宏
プラズマ・核融合学会誌, 81(8), p.581 - 592, 2005/08
ジャイロ運動論的粒子シミュレーションはトカマクプラズマの微視的乱流を研究するための有効な手段である。ジャイロ運動論的粒子シミュレーションにおける標準的な手法となっている法は、粒子ノイズの低減により粒子シミュレーションの効率を大幅に向上させ、完全トーラス配位の乱流シミュレーションを可能にした。本稿では
法を概説し、完全トーラス配位のジャイロ運動論的粒子シミュレーションにおける問題点を議論する。
Villard, L.*; Angelino, P.*; Bottino, A.*; Allfrey, S. J.*; Hatzky, R.*; 井戸村 泰宏; Sauter, O.*; Tran, T. M.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(12B), p.B51 - B62, 2004/12
被引用回数:29 パーセンタイル:66.09(Physics, Fluids & Plasmas)ジャイロ運動論に基づく近年の第一原理プラズマ乱流シミュレーションの現状をレビューするとともに、ジャイロ運動論におけるv//非線形性,ジャイロ運動論的Poisson方程式における幾何効果の厳密な取り扱いといった、これまでの近似的に無視されてきた問題がシミュレーション結果に及ぼす影響を定量的に議論した。これらの効果の注意深い取り扱いの結果、エネルギー・密度保存を満足する乱流シミュレーションが可能になった。新しいシミュレーションでは(1)乱流の広がりが熱流速のバーストと圧力分布の局所平坦化の連鎖的な雪崩現象で生じる,(2)非線形の駆動されるEB流はイオンラーマー半径の30倍程度のスケール長のグローバルなシア流になるといった、以前のシミュレーションでは見られなかった現象が明らかになった。
井戸村 泰宏; 徳田 伸二; 岸本 泰明
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.17 - 72, 2004/00
トカマクプラズマにおいてITG-TEM(イオン温度勾配駆動-捕捉電子モード)乱流により生じるイオン及び電子異常輸送を調べるためにグローバルジャイロ運動論的トロイダル粒子コードGT3Dを開発した。このコードによる予備的なITG-TEMの線形計算においてITG-TEMの基本的な性質を確認した。捕捉電子はITGモードの成長率を増大させるだけでなく、別の電子モード、TEMを励起する。あるいは
により支配的なモードはITGからTEMに変化する。サイクロンパラメータを用いた線形ベンチマークにおいてGT3D, GTC(PPPL-CUI)、及びFULL(PPPL)コードの間で良い一致が得られた。
井戸村 泰宏; 徳田 伸二; 岸本 泰明
Nuclear Fusion, 43(4), p.234 - 243, 2003/04
被引用回数:121 パーセンタイル:94.80(Physics, Fluids & Plasmas)ジャイロ運動論的トロイダル粒子コードGT3Dを開発した。GT3Dでは、軸対称トロイダル系における運動の恒量により定義される正準マックスウェル分布に基づく手法,高モードのグローバル解析を可能にする準バルーニング展開、あるいは、粒子,エネルギーなどの保存則を改善する最適化粒子配分法といった新しい手法が実装されており、実装置パラメータにおける高精度のプラズマ乱流シミュレーションが可能になっている。本コードを大型トカマク
におけるITG(イオン温度勾配駆動)モードの解析に適用し、反転磁気シア配位は
領域におけるITGモードの実質的な安定化に寄与することを明らかにした。また、GT3Dでは正準マックスウェル分布を用いた実装により、軸対称モード、特に、乱流抑制に寄与する乱流駆動
帯状流の応答が正しく表現されている事を確認し、従来の局所マックスウェル分布を用いた乱流シミュレーションにおける重要な問題点を明らかにした。
井戸村 泰宏
no journal, ,
捕捉電子モード(TEM)を含む静電的な乱流輸送解析を目的としてジャイロ運動論的full-fオイラーコードGT5Dにおける運動論的電子モデルを開発した。このモデルは乱流場の計算において捕捉電子の運動論的応答と通過電子の断熱応答を仮定し、イオン-電子系の衝突過程は異種粒子フォッカー・プランク演算子で記述する。捕捉電子モードの線形成長率、イオン-電子系の新古典輸送等の再現に成功し、減衰乱流シミュレーションによって非線形の臨界温度勾配を発見した。
朝比 祐一*; Garbet, X.*; 井戸村 泰宏; Grandgirard, V.*; Latu, G.*; Sarazin, Y.*; Dif-Pradalier, G.*; Donnel, P.*; Ehrlacher, C.*; Passeron, Ch.*
no journal, ,
CEAおよび原子力機構で開発した2つの大域的full-fジャイロ運動論コードのベンチマークを実施した。イオン温度勾配駆動モードの線形安定性、帯状流の線形減衰、衝突性輸送といった線形過程については2つのコード間の定量的一致を確認した。非線形乱流シミュレーションの予備的なベンチマークでは境界条件や熱源モデル等の計算モデルの違いに起因する計算結果の違いを確認し、今後の定量的な非線形ベンチマークに向けた課題を明らかにした。
井戸村 泰宏
no journal, ,
ジャイロ運動論は微視的プラズマ乱流から巨視的プラズマ分布の発展に至る核融合プラズマのマルチスケール現象を第一原理に基づいて記述する。従来のfシミュレーションではこれらのスケール分離を仮定してマルチスケール問題を回避することにより低コスト計算を実現したが、スーパコンピュータの発展により、このマルチスケール問題を直接計算するfull-fジャイロ運動論シミュレーションが可能になった。さらに、最近の運動論的電子モデルの開発によって、電子系乱流を含むより現実的な数値実験が可能となり、変調電子加熱実験における過渡的プラズマ応答のような電子系乱流が重要な実験的観測を解析できるようになった。本招待講演では、最先端の電子系乱流シミュレーションに至る近年のfull-fジャイロ運動論シミュレーションの進展を概説する。
井戸村 泰宏
no journal, ,
本研究ではジャイロ運動論的トロイダル5次元full-fオイラーコードGT5Dにおいて、静電的イオン温度勾配駆動捕捉電子モード(ITG-TEM)乱流シミュレーションのための運動論的電子モデルを開発する。本モデルでは衝突過程と径電場の計算に完全な運動論的電子モデルを用いるが、運動論的アルフベン波の静電的極限で現れる高周波モードを回避するために、乱流揺動は捕捉電子のみの運動論的応答によって計算する。このモデルを用いて断熱的電子モデルと運動論的電子モデルによるITG乱流のfull-fジャイロ運動論シミュレーションの比較を行い、イオン乱流輸送への運動論的電子の影響を議論する。
井戸村 泰宏
no journal, ,
full-fジャイロ運動論コードによって断熱的電子モデルのイオン温度勾配駆動(ITG)乱流と運動論的電子モデルのイオン温度勾配駆動捕捉電子モード(ITG-TEM)乱流の減衰乱流シミュレーションを行った。どちらの計算でも線形臨界温度勾配を上回る非線形臨界温度勾配を確認し、これを維持する乱流安定化機構を調べた。この結果、ITG乱流における帯状流とは異なり、ITG-TEM乱流では波状の電子密度分布が形成され、力のバランス関係に従って、強いシア率をもった径電場が形成されることがわかった。