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今川 裕也; 橋立 竜太; 宮澤 健; 鬼澤 高志; 大塚 智史; 矢野 康英; 丹野 敬嗣; 皆藤 威二; 大沼 正人*; 光原 昌寿*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(6), p.762 - 777, 2024/06
被引用回数:2 パーセンタイル:57.39(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究開発機構は、ナトリウム冷却高速炉(SFR)の燃料被覆管材料として9Cr-ODS鋼の開発を進めている。これまでの研究で、650Cから850
Cを対象にクリープ破断式が策定されている。本研究では、700
Cから1000
Cでのクリープ強度評価を目的とし、クリープ試験を実施した。クリープ試験には内圧クリープ試験法と開発中のリングクリープ試験法の2種類の試験方法を使用し、リングクリープ試験方法の妥当性の検証も合わせて実施した。その結果、9Cr-ODS鋼は母相の相変態による強度変化がほとんど起こらず、700
Cから1000
Cまでを対象に一つの式でクリープ破断傾向を表せることが明らかとなった。リングクリープ試験方法の妥当性検証では、解析により試験片への応力集中の影響を明らかにした。初期応力が高いと塑性変形が起こり、早期破断に至る可能性がある。これらの検討の結果は、今後、中性子照射した9Cr-ODS鋼のクリープ試験の実施と評価をする際に不可欠である。
宮澤 健; 丹野 敬嗣; 今川 裕也; 橋立 竜太; 矢野 康英; 皆藤 威二; 大塚 智史; 光原 昌寿*; 外山 健*; 大沼 正人*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 593, p.155008_1 - 155008_16, 2024/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)This paper discusses the applicability of J.L. Straalsund et al.'s technique for combining the Larson-Miller parameter (LMP) and life-fraction rule to form a single high-temperature strength equation for 9Cr- oxide-dispersion-strengthened (ODS) tempered martensitic steels (TMS). It uses the extensive dataset on creep rupture, tensile, and temperature-transient-to-burst tests of 9Cr-ODS TMS cladding tubes in the -phase,
/
-duplex,
-phase matrices, which are accumulated by the Japan Atomic Energy Agency so far. The technique is adequately applicable to 9Cr-ODS TMS cladding tubes. A single high-temperature strength equation expressing the mechanical strength in different deformation and rupture modes (creep, tensile, temperature-transient-to-burst) is derived for 9Cr-ODS TMS cladding tubes. This equation can predict the rupture life of the cladding tubes under various stresses and temperatures over time. The applicable range of the high-temperature strength equation is specified in this study and the upper limit temperature for the equation is found to be 1200
C. At temperatures higher than 1200
C, the coarsening and aggregation of nanosized oxide particles and the
to
phase transformation are reported in previous studies. The high-temperature strength equation can be well applied to the creep and tensile strength in the
-phase matrix, the creep strength in the
-phase matrix and the temperature-transient-to-burst strength in both phases except for the low equivalent stress (43 MPa) at temperatures exceeding 1050
C. The mechanism of the notable consistency between creep and tensile strength in the
-phase matrix is discussed by analyzing the high-temperature deformation data in the light of existing deformation models.
山田 文昭; 有川 晃弘*; 深野 義隆
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 7 Pages, 2015/05
ナトリウム冷却高速炉において低圧である冷却材配管のギロチン破断は物理的に生じないが、高速増殖原型炉もんじゅでは安全評価の一つとして、ギロチン破断を念のために仮想的に設定し、許認可のための評価を行ってきた。本論文では、もんじゅ1次主冷却系配管大口径破損時の炉心冷却能力評価において、評価結果に影響を及ぼす現象について、以下のこれまでの試験データの蓄積を踏まえ、解析評価の妥当性を検証した。(a)炉心流量低下に伴い生じる炉心ナトリウム沸騰に関する試験データ、(b)1次主冷却系循環ポンプトリップ後のフローコーストダウンのもんじゅデータ、(c)燃料被覆管の破損評価に用いるLMP回帰曲線の照射済み燃料被覆管急速加熱バースト試験データ、さらに、原子炉トリップ信号応答時間等のもんじゅ実機データも適用し、炉心冷却能力を最新評価した。その結果、燃料被覆管の破損率は従来評価を上回ることなく、あえて1次主冷却系配管にギロチン破断を仮定したとしても、炉心の大規模な損傷に至らないことを評価した。
倉田 有司; 辻 宏和; 新藤 雅美; 中島 甫
Journal of Nuclear Materials, 246(2-3), p.196 - 205, 1997/00
被引用回数:19 パーセンタイル:79.57(Materials Science, Multidisciplinary)1000C付近の高温で使用することを目指して開発したNi-Cr-W超耐熱合金の棒材、板材、管材の900,1000,1050
Cにおける大気中クリープ破断特性を調べた。得られたクリープ破断データに対し、時間・温度パラメータ(TTP)を適用し、長時間クリープ破断強度を推定した。1000
Cで約10000時間を越える破断時間を示したクリープ曲線では、酸化強化による異常挙動が認められたため、それらのデータにはこれに対する補正を行った上でTTP法を適用した。適用したTTP法のうち、Larson-Miller法がOrr-Sherby-Dorn法より適合性に優れていた。ASTM No.2より大きな結晶粒の棒材及び板材のクリープ破断応力は、開発目標である1000
C,10万時間の破断応力9.8MPaを上回っていた。クリープ破断強度は、熱処理温度が高く、結晶粒径が大きくなるに従い、増加した。
倉田 有司; 辻 宏和; 新藤 雅美; 中島 甫
JAERI-Research 96-052, 48 Pages, 1996/10
1000Cでの使用を目指して開発しているNi-Cr-W系超耐熱合金の棒材、板材、継ぎ目なし管材を用いて、900、1000、1050
Cのクリープ破断特性を調べ、長時間クリープ破断強度を検討した。この合金に対しては、代表的な時間・温度パラメータ法の中で、Larson-Miller法のあてはめ性が優れていた。1000
C、低応力の1万時間を越えるクリープ曲線では、酸化物により粒界クラックの進展が抑制され、クリープ速度が減速する異常クリープが認められた。そのため、このようなデータに対しては補正を行った。最適パラメータによる主破断曲線を用いて、各材料に対する1000
C、10万時間のクリープ破断応力の予測を行った。結晶粒径がASTM No.2より大きな棒材及び板材は、1000
C、10万時間の破断応力がこの合金の開発目標である9.8MPaを上回っている。
倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(11), p.1108 - 1117, 1995/11
被引用回数:3 パーセンタイル:36.48(Nuclear Science & Technology)800、900及び1000Cの高温ガス炉近似ヘリウム中でハステロイXRのクリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果は、破断寿命、破断延性、定常クリープ速度のようなクリープ特性の著しい劣化を示さなかった。長時間試験により得られたクリープ破断強度は、HTTRの設計クリープ破断応力強さ(S
)を十分上回っていた。定常クリープ速度の応力依存性をNorton式で表したとき、応力指数の値は4.5~5.7であった。破断寿命はLarson-Millerパラメータにより十分な精度で評価することができた。破断した試料の炭素分析は浸炭が破断部近傍に限定されていることを示した。表面クラックの先端は鈍化しており、その深さは100~200
mであった。内部に形成したクラックは応力軸に垂直で引張応力のかかる粒界上で成長した析出物付近で発生していた。
倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*
耐熱金属材料第123委員会研究報告, 36(2), p.149 - 156, 1995/07
高温ガス炉近似ヘリウム中、800、900及び1000CでハステロイXRの長時間クリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果は、長時間側においてもクリープ特性の著しい劣化を示さず、クリープ破断応力はHTTRの材料強度基準の設計破断応力の強さを十分上回っていた。破断寿命は、Larson-Millerパラメータを使って十分な精度で評価することができた。定常クリープ速度の応力指数は4.5~5.7であり、支配的なクリーププロセスは転位クリープであると判断される。ハステロイXRは高温ガス炉近似ヘリウム中で浸炭するが、長時間試験においてもクリープ破断特性の著しい劣化は認められなかった。長時間クリープ中に析出物は粗大化し、M
C型炭化物と考えられるMo-rich析出物とM
C
炭化物と考えられるCr-rich析出物が共存した。
倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*
JAERI-Research 95-037, 42 Pages, 1995/06
800、900及び1000Cの高温ガス炉の近似ヘリウム中でハステロイXRのクリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果はクリープ特性の著しい劣化を示さず、クリープ破断強度は高温工学試験研究炉の設計クリープ破断応力強さ(S
)に対応する強度水準を十分上回っていた。定常クリープ速度の応力依存性をNorton式で表したとき、応力指数の値は4.5~5.7であり、支配的な変形機構は転位ループであると判断された。破断寿命はLarson-Millerパラメータにより十分な精度で評価することができた。破断した試料の炭素分析は浸炭が破断部近傍に制限されることを示した。内部に形成したクラックは応力軸に垂直な粒界で成長した析出物付近で発生した。電子線マイクロアナライザーによる分析により、Moに富んだ析出物とCrに富んだ析出物が共存していることがわかった。