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谷村 嘉彦; 三枝 純; 吉澤 道夫; 吉田 真
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 547(2-3), p.592 - 600, 2005/08
被引用回数:11 パーセンタイル:61.12(Instruments & Instrumentation)最適な中性子スペクトロメータの減速材構造をMCNP-4Bを用いて設計した。当該スペクトロメータは、円筒状の減速材及び位置検出型熱中性子検出器で構成されており、減速材軸上の熱中性子束分布から入射中性子のエネルギー分布を得ることができる。入射側減速材の一部に低水素密度材を用い、熱中性子の拡散を抑制する熱中性子吸収材を設置することにより、数10から100keVの低エネルギー中性子に対するエネルギー分解能を改善した。設計したスペクトロメータは、数keVから20MeVまでの範囲で中性子エネルギー分布の測定に適用できる。
高橋 史明; 遠藤 章; 山口 恭弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 42(4), p.378 - 383, 2005/04
被引用回数:3 パーセンタイル:23.72(Nuclear Science & Technology)臨界事故時における体内生成Na-24量からの線量計測法に関して実験的な検証を行った。事故時の人体内におけるナトリウム生成を模擬するため、塩化ナトリウム水溶液を含む水ファントムを過渡臨界実験装置(TRACY)において照射した。モンテカルロ計算により、ファントムに生成するNa-24量及び線量値を検証した。既に、MCNP-4Bコードを用いて、幾つかの仮想的な事故体系における中性子スペクトルについて、生成するNa-24の比放射能値から線量への換算係数を解析していた。その中の1つのデータを用いて、測定された比放射能値から線量の推定を行った。この換算で得られた評価結果は、本研究における計算解析の結果と国際原子力機関(IAEA)が示す事故直後の線量測定において許容されている不確かさの範囲内で一致した。また、既に線量計で評価されている線量値とも非常に近い値を示した。これらの結果は、仮想的な体系で整備された換算係数データを生成Na-24量に基づく線量評価に十分適用できることを示している。
西谷 健夫; 落合 謙太郎; 吉田 茂生*; 田中 良平*; 脇坂 雅志*; 中尾 誠*; 佐藤 聡; 山内 通則*; 堀 順一; 和田 政行*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.58 - 61, 2004/03
核融合施設の天井から漏洩した放射線が空気と散乱して、施設周辺の地上に到達する、いわゆるスカイシャンは、核融合施設周辺の放射線安全に最も重要な項目の一つである。そこで原研の核融合中性子源FNSを用いてD-T中性子に対するスカイシャインの実験を2002年3月と2003年3月の2回にわたって実施した。FNS第一ターゲット室の天井のスカイシャインの実験用遮蔽ポート(1m1m)を開放し、上空向かって中性子を打ち上げ、散乱中性子及び2次
線の分布を測定した。2002年3月の実験ではHe-3レムカウンタを用いて線源から550mまでの中性子線量率分布と200mまでの2次
線スペクトルを大形NaIシンチレータ検出器及びGe半導体検出器で測定した。2003年3月の実験ではFNS建屋周辺において、NE213シンチレーション検出器を用いた中性子スペクトル測定とBGOシンチレータ検出器を用いた2次
線スペクトル測定を実施した。測定された結果は、JENDL-3.3を用いたモンテカルロ計算(MCNP-4C)とよく一致し、MCNPによる計算がスカイシャインによる線量を十分な精度で評価できることを確認した。
桜井 淳; 野尻 一郎*
JAERI-Conf 2003-019, p.855 - 857, 2003/10
本稿は日本における核燃料サイクル施設のモンテカルロ法による未臨界安全解析セミナーについてまとめたものである。連続エネルギーモンテカルロコードMCNP-4C2システムが参加者各自の持参したノート型パソコンに瞬時にインストールされ、計算演習に利用された。計算に先立ち炉物理及びモンテカルロシミュレーションの基礎理論の講義が行われた。このセミナーでは、JCO沈殿槽,JNCウラン溶液貯蔵施設,JNCプルトニウム溶液貯蔵施設,JAERI TCA炉心の実効中性子増倍率及び中性子スペクトルの計算を行った。臨界事故を防止するため、核燃料サイクル施設の安全管理の考え方も示した。
吉田 茂生*; 西谷 健夫; 落合 謙太郎; 金子 純一*; 堀 順一; 佐藤 聡; 山内 通則*; 田中 良平*; 中尾 誠*; 和田 政行*; et al.
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.637 - 641, 2003/09
被引用回数:9 パーセンタイル:52.55(Nuclear Science & Technology)核融合炉からのスカイシャインは炉の安全の評価上重要であるが、これまでD-T中性子に対するスカイシャインの実験的評価はほとんどなかった。そこで原研の核融合中性子源FNSを用いてD-T中性子に対するスカイシャイン実験を実施した。FNS第一ターゲット室の天井のスカイシャインの実験用遮蔽ポート(1m1m)を開放し、上空向かって中性子を打ち上げ、散乱中性子及び2次
線の分布を線源から 550mまでの範囲で測定した。中性子に対しては、He-3レムカウンタ,BF-3比例計数管,
線に対しては、大形NaIシンチレータ検出器及びGe半導体検出器を使用した。測定された線量は中性子がほとんどを占め、1.7
10
n/sの発生率に対し、線源から150m及び400mでそれぞれ0.1
Sv/h,0.01
Sv/hであった。またJENDL-3.2を用いたモンテカルロ計算(MCNP-4B)と比較した結果、150mまでは、実験値とよく一致することがわかった。また空中に打ち上げられた中性子を線上中性子源とみなす解析モデルは非常によく実験値を再現することがわかった。2次
線に関しては6MeVの高エネルギー
線が主になっており、スカイシャイン中性子が地中で起こすSi(n,
)反応によると考えられる。
田中 良平*; 落合 謙太郎; 中尾 誠*; 山内 通則*; 堀 順一; 和田 政行*; 佐藤 聡; 西谷 健夫
JAERI-Tech 2003-063, 62 Pages, 2003/07
原研FNSにおいて天井に設けられているスカイシャインポートを開放した状態でD-T中性子のスカイシャイン実験を実施し、2次線の測定を行った。NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて、中性子発生源から最大300mまで測定を行った。それにより得られた実験データをアンフォールディングしてフラックスを求め、それに線量当量換算係数を掛け合わせ線量率を算出した。この線量率をモンテカルロコードMCNP-4Bによるシミュレーション計算により得られた値と比較した結果、実験値と計算値は20%内で一致した。この測定で得られた線量率から300mまでではあるが半経験式の導出を行った。また高純度Ge半導体検出器を用いて発生中性子に起因する建屋依存による周辺での2次
線核種同定の測定を実施した。その結果、建屋構造材に使用されている鉄からのピークを検出した。また、水素,ケイ素の放射捕獲反応によるピークが検出されたことから、2次
線の発生源はこれまで考えられていた中性子と空気との散乱反応よりむしろ、土等によるスカイシャイン中性子の放射捕獲反応が主になっていることを示唆する結果を得た。
黒石 武; Hoang, A.; 野村 靖; 奥野 浩
JAERI-Tech 2003-021, 60 Pages, 2003/03
OECD/NEAベンチマーク問題II-Cにおいて提案されたPWR使用済み燃料輸送容器を対象に、軸方向燃焼度分布の非対称性による反応度効果について研究した。炉内中性子束測定に基づき、軸方向燃焼度分布は21の組成領域で模擬される。連続エネルギーモンテカルロコードMCNP-4B2と核データライブラリーJENDL-3.2を用いて、3次元モデルの臨界計算を実施した。アクチニドと核分裂生成物を考慮する手法に加え、アクチニドのみ考慮する手法についても実施した。計算の結果、燃焼度A.O.の増加に伴って、実効増倍率及び端部効果はほぼ直線的に増加することが示された。また、より高い燃焼度に対して、燃焼度分布非対称性の端部効果への感度はより高い。軸方向分布を持つ燃焼度に対して、核分裂源分布は、燃料下端部より燃焼度の低い上端部に向かってピークがシフトするという強非対称になった。さらに、平均燃焼度の増加に伴って、核分裂源分布のピークはより高くなった。実測値から得られた最も非対称性の強い軸方向燃焼度分布を用いてアクチニドと核分裂生成物を考慮する手法に基づく実効増倍率計算結果と比較することより、一様燃焼度分布を仮定したアクチニドのみ考慮する手法の保守性を定量的に評価することができる。
高橋 史明; 山口 恭弘
Radioisotopes, 52(2), p.94 - 97, 2003/02
光子照射において、線量計校正用スラブファントムの材質が後方散乱線の発生に与える影響に関して解析した。連続エネルギーモンテカルロコードMCNP-4Bを用いた計算により、異なる材質からなる3030
15cm
の寸法のファントム表面の散乱線を解析した。また、改良したMIRD-5型ファントムを用いた計算により、人体表面における線量を評価した。散乱線による線量値は、国際標準機関(ISO)が推奨する水ファントムの表面及び軟組織材ファントム表面の間で大きな差が見られなかった。一方で、PMMA材のスラブファントム表面の線量は、水または軟組織からなるファントムよりも高い値を示した。また、人体胴体部の表面においた線量計の応答値は、ISOファントム表面における線量計のものに近くなることがわかった。
高橋 史明; 遠藤 章; 山口 恭弘
Radiation Protection Dosimetry, 106(3), p.197 - 206, 2003/00
被引用回数:4 パーセンタイル:31.15(Environmental Sciences)臨界事故時の中性子被ばくによって、体内に生成されるNaから全身平均吸収線量への迅速な換算に必要なデータを最近の手法を用いて解析した。核分裂性ウランを含む体系について、MCNP-4Bコードを用いて中性子及び
線エネルギースペクトルを計算した。また、MIRD-5型ファントム及び計算されたエネルギー分布を用いて、外部被ばくに対する全身線量及び体内における
Naの生成量を計算シミュレーションにより解析した。初期の医療措置に必要なデータを供給するためには、中性子による被ばく線量の評価が重要となることがわかった。一方で、体内で発生する捕獲
線による線量は、被ばくの状況により変化しなかった。人体の燃料体に対する事故時における向き及び大きさが、線量換算へ与える影響も解析した。このほか、本研究は中性子線量から外部光子による線量を推定する場合、燃料体の大きさ及びそれを覆う材質の情報を必要とすることを明らかにした。
Kim, E.; 遠藤 章; 山口 恭弘; 吉澤 道夫; 中村 尚司*; Rasolonjatovo, D. R. D.*
日本原子力学会和文論文誌, 1(3), p.317 - 319, 2002/09
大強度陽子加速器施設の主な被ばく源による中性子の線量評価は、放射線安全管理上重要である。現在、中性子モニタリングではレムカウンタがよく用いられているが、レムカウンタは10MeV以上の中性子に対しては、感度が著しく低下する。そのため、より広いエネルギー領域において十分な感度を持つ中性子モニタの開発は不可欠である。本研究では、Liガラスシンチレータと有機液体シンチレータを組みあわせ、低エネルギーから100MeVまで線量測定可能な中性子検出器を考案し、設計した。そして、製作した検出器の応答特性を評価したので、これについて報告する。
西谷 健夫; 海老澤 克之*; Walker, C.*; 河西 敏
JAERI-Tech 2002-033, 40 Pages, 2002/03
流水の放射化を利用したITER用中性子モニターの設計を行った。照射端は赤道面のフィラー遮蔽モジュール内に真空容器を貫通して挿入する構造とした。線測定ステーションは生体遮蔽外の上部ピットに設置し、照射端からの距離は20mとした。真空容器、ブランケットモジュール、フィラー遮蔽モジュール、第1壁を3次元モデル化し、JENDL 3.2核データライブラリーを使用したMCNP-4bコードを用いて各種特性を評価した。時間分解能は水配管に沿った放射化反応の分布及び乱流拡散を考慮して、10m/sの流速に対し時間分解能100ms(ITER要求値)以下であり、100kW-500MWのITERの出力範囲で測定が可能であることを示した。また放射化量はプラズマの位置にほとんど依存しないことがわかった。
三枝 純
放計協ニュース, (28), p.2 - 5, 2001/10
線スペクトロメトリ法で体積試料の放射能測定を行う際、試料ごとのピーク効率曲線を必要とする。試料の形状,密度,組成等を考慮した標準体積線源の作製はその煩雑さや廃棄の観点から問題も伴う。近年、光子輸送計算の信頼性が向上しており、モンテカルロ計算と、標準点状線源による代表点での一点校正を組み合わせることにより、ピーク効率曲線を評価することを試みた。これにより体積試料のピーク効率曲線を簡便に、精度よく評価することが可能となった。
桜井 淳; 植木 紘太郎*; 内藤 俶孝*
日本原子力学会誌, 43(3), p.219 - 220, 2001/03
日本原子力学会「モンテカルロ法による粒子シミュレーション」研究専門委員会は、臨界事故を受けて、委員会で対応できる安全対策を検討した。その結果、核燃料サイクル施設従事者に対してパソコンに連続エネルギーモンテカルロコードMCNP-4Bをインストールして代表的体系を解析する臨界安全教育プログラムの有効性を確認した。本稿では考え方と計算例について解説した。
桜井 淳; 久米 悦雄; 谷田部 茂*; 前川 藤夫; 山本 俊弘; 長家 康展; 森 貴正; 植木 紘太郎*; 内藤 俶孝*
JAERI-Review 2000-034, 133 Pages, 2001/02
日本原子力学会「モンテカルロ法による粒子シミュレーション」研究専門委員会主催「モンテカルロ計算夏季セミナー」は、2000年7月26-28日に日本原子力研究所東海研究所で実施された。参加者は大学・研究機関・企業から111名にも及び盛況であった。初級コースではノート型パソコンにMCNP-4B2及び付属ライブラリ,入力例をインストールし、モンテカルロ法基礎理論から計算演習まで行った。このようなセミナーは日本では最初の試みであるため、ここに実施概要及び講義,インストール,計算演習の内容について報告する。
奥野 浩; 川崎 弘光*
JAERI-Research 2000-040, 44 Pages, 2000/09
キュリウム同位体3核種(Cm,
Cm及び
Cm)の臨界質量を日本の評価済核データライブラリのJENDL-3.2と連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コードMCNP4Aとを用いて算出した。中性子増倍率k
=0.9及び0.8に対する質量も同様な方法で算出した。30cm厚さのステンレス鋼を反射体とする
Cm金属及び
CmO
-H
Oの未臨界質量(k
=0.9に対応)は、それぞれ25.2及び41.8kgと計算された。
Cmの最小臨界質量として、微粒状
Cm金属と水の均質混合球状体系で十分な厚さの水反射体に囲まれた場合に65.6gとの結果を得た。
Cmの対応量は2.19kgと求められた。参考までに
Cm
Cm及び
Cmの裸の金属体系で、評価済核データライブラリをJENDL-3.2からENDF/B-VIに置き換えて臨界質量を計算したところ、対応量はそれぞれ23%,45%及び2%だけ小さくなり、核データライブラリの依存性が大きいことがわかった。本報告書は、米国原子力学会基準ANSI/ANS-8.15(特別なアクチニド核種の臨界管理)改訂のため準備した。
桜井 淳; 前川 藤夫; 久米 悦雄; 野村 靖; 内藤 俶孝*
日本原子力学会誌, 41(9), P. 924, 1999/09
世界的に利用されている連続エネルギーモンテカルロコードMCNPの最新版であるMCNP-4Cの概要及び日本におけるJENDLを基にした専用ポイントワイズ断面積編集作業について記した。原子力コード評価専門部会「MCNP高温ライブラリー作成」WGでは、MCNP専用ポイントワイズ断面積を従来よりも10倍効率よく編集できる「MCNP断面積自動編集システムautony」を開発した。JENDLを基に340核種を旧で編集し、専用高温ライブラリーを編集公開した。同システムでMCNP-4Cの高温ライブラリーの編集も可能である。日本におけるMCNP-4C対応の現状について新しい情報を利用者及び学会員に提供するためのまとめである。
今野 力; 前川 藤夫; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; 和田 政行*; 前川 洋
Fusion Technology, 34(1), p.6 - 17, 1998/08
ITERの遮蔽設計で使われている輸送計算コードMCNP-4AとDORT3.1及び核データライブラリーFENDL/E-1.1の妥当性を検証するために、原研FNSで実施した大型のSS316体系を用いたバルク遮蔽実験の解析を行った。FENDLの次版に多くの核種が取り入れられているJENDL Fusion Fileを用いた解析も実施した。FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileを用いたMCNP計算は、測定データと30%以内で一致した。DORT計算も、中性子175群、線42群のエネルギー構造で自己遮蔽補正をした多群ライブラリーを用いた場合にはMCNPと同精度で実験を再現することができた。FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileを用いたMCNP-4A及びDORT3.1によるバルク遮蔽設計計算の精度は、厚さ900mmのSS316に対し30%以内であると結論できる。
桜井 聡; 荒川 拓也*; 奥野 浩
Journal of Nuclear Science and Technology, 35(5), p.365 - 369, 1998/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)均質硝酸プルトニウム溶液体系の無限中性子増倍率(k)に与える有機溶媒の影響をMNCP-4Aを用いた数値計算によって調べた。その結果、硝酸プルトニウム-30vol%リン酸トリブチル-ドデカン有機溶媒系のk
は硝酸プルトニウム水溶液系のk
とほぼ等しいことを確認した。しかし、結果をより子細に眺めると、有機溶媒系のk
は70gPu/l以下では水溶液系の対応値よりも僅かに大きくなった。それゆえ、
Pu(NO
)
水溶液系の推定臨界下限濃度が6.9g
Pu/lであるのに対して、有機溶媒系の推定臨界下限濃度は6.8g
Pu/lとなった。また、有機溶媒系のリン酸トリブチル濃度が上昇するとk
が増加する傾向も見出した。
今野 力; 前川 藤夫; 大山 幸夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎; 前川 洋; 春日井 好己; M.Z.Youssef*; A.Kumar*; M.A.Abdou*
Fusion Engineering and Design, 42, p.267 - 273, 1998/00
被引用回数:2 パーセンタイル:24.18(Nuclear Science & Technology)超伝導電磁石(SCM)に含まれる核種が核パラメーターに及ぼす影響を調べるために、超伝導電磁石模擬実験を行った。SCMの構造は層状に模擬し、導体部の組成は予備解析をもとに核的に設計に近いものを選んだ。SCM領域の前には遮蔽ブランケットと真空容器を模擬したSUS/水層を設置した。1MeV以下の中性子スペクトル、反応率、線スペクトル、
線発熱率をSCM領域内で測定した。また、B
C/Pb補助遮蔽体をSCMの前に設置した体系でも実験を行った。実験解析は、MCNP4AとDOT3.5コードで行い、JENDL Fusion File とFENDL/E-1.0の核データライブラリーを用いた。MCNP及び自己遮蔽補正を考慮したDOTの計算は実験と40%以内で一致したが、自己遮蔽補正をしていないDOTの計算は、SCM内で実験値を大幅に過小評価した。また、SCM内の核発熱で、微量の重核による寄与が大きいことを計算で示した。
春日井 好己; 池田 裕二郎; 前川 藤夫; 今野 力; 和田 政行*; 宇野 喜智; A.Kumar*; M.Z.Youssef*; M.A.Abdou*
Fusion Engineering and Design, 42, p.299 - 305, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:56.73(Nuclear Science & Technology)ITER/EDA R&D Task T-218として、誘導放射能に対する積分実験を原研FNSで行った。この実験の目的は、ITERにおける核設計に使われる計算コードと放射化断面積ライブラリーの妥当性を検証するための実験データを与えることにある。試料は、14MeV中性子中の実験体系の中心にある銅の中の2ヶ所で照射した。照射後、誘導放射能をGe検出器で測定した。誘導された放射性核種は線エネルギーから同定され、それぞれの核種についてその崩壊率を求めた。中性子スペクトルはMCNP-4で計算し、その妥当性は、
Nb(n,2n)
Nbなどのドシメトリー反応の反応率と比較して確かめた。実験により得られた誘導放射能は、JENDL-ACT96とFENDL-A1.2を使った計算値と比較した。その結果、一般的にJENDL-ACT96の方が比較的実験値と良い一致を示しているが、FENDL-A1もほぼ一致していることがわかった。