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横谷 明徳
放射光, 17(3), p.111 - 117, 2004/05
放射線によりDNA分子中に生じる塩基の酸化的損傷の前駆体を明らかにするため、われわれはSPring-8の軟X線ビームライン(BL23SU)に設置された電子常磁性共鳴(EPR)装置を用いて、酸素及び窒素K吸収端領域におけるDNA塩基ラジカルの生成機構について調べている。DNA塩基の一つであるグアニン塩基に対するEPRの「その場」測定から、ビーム照射時にのみ現れる短寿命のラジカルが生成することが見いだされた。このラジカルはグアニン中にただ一つしかない酸素(カルボニル酸素)の1s*共鳴によりその収率が顕著に増えた。一方ビーム照射を停止しても残存する安定なラジカルも生成し、これは線照射などで既に報告されているグアニンカチオンラジカルと推定された。このカチオンラジカルは短寿命ラジカルとは異なり、酸素の1s*共鳴により逆に収率が減少した。以上の結果から、オージェ終状態からさらに競争的にこれら二つのラジカル過程を経て化学的に安定なグアニン損傷に至ることが示された。
Shao, C.*; 古澤 佳也*; 小林 泰彦; 舟山 知夫; 和田 成一
FASEB Journal, 17(11), p.1422 - 1427, 2003/08
被引用回数:115 パーセンタイル:87.60(Biochemistry & Molecular Biology)バイスタンダー効果の仲介役として、可溶性物質の活性酸素種(ROS)や形質転換成長因子b1 (TGF-b1)が被照射細胞から放出されることが報告されており、ごく最近ではわれわれが被照射細胞から放出された一酸化窒素誘導体(NO)が非照射細胞の微小核形成に関与することを発見した。他方、細胞間隙信号伝達(GJIC)が放射線誘発バイスタンダー効果の重要な役割を担っている証拠も多く見つかっている。このような二つの経路;間接的及び直接的なバイスタンダー効果が示されているが、どちらが主要な役割を果たしているかなど詳しいことはほとんどわかっていない。この研究では現在主役を担うと考えられているGJICと、明らかにバイスタンダー効果に影響を及ぼすROSについて、GJICを阻害するPMAとROS補足剤のDMSOを用いて調べた。
渡辺 宏
化学工学, 54(9), p.656 - 657, 1990/09
水の放射線分解によって生成されるラジカルが、照射条件によってどのように変化し、細菌細胞と反応して、殺菌効果として現れるかということを、これまでの研究をまとめて概説した。また、これらの放射線生物学の基礎に立って、化学工学における新しい殺菌プロセスの開発の可能性について展望した。
西堂 雅博; H.L.Bay*; H.Gnaser*; W.O.Hofer*; J.Bohdansky*; J.Roth*
Journal of Nuclear Materials, 145-147, p.387 - 390, 1987/00
被引用回数:1 パーセンタイル:19.33(Materials Science, Multidisciplinary)高融点金属(INTOR用ダイバータ板候補材料)であるモリブデンの酸素雰囲気における高温(500C付近)でのスパッタリング特性を調べた。軽イオン(He,D)によるスパッタリング収率は重量法により、He照射によるスパッタ粒子放出角度分布は堆積法により、また、Ar照射によるスパッタ粒子の構成粒子分布は質量分析法によりそれぞれ測定した。 500C付近のAr照射で観測される酸素圧の上昇に伴なう損耗率の増加はMoOの形で照射誘起蒸発する過程が、新らたにつけ加わるために起こることが判明した。 一方、軽イオン照射による高温でのスパッタリング収率の酸素依存性は、室温でのそれから若干異なるが、Ar照射の場合にみられた損耗率の増加という顕著な違いはみられないことがわかった。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏; 栗山 将; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.2123 - 2125, 1981/00
高分子中に充分酸素が溶解しており、酸素の拡散が律速とならないような条件で、放射線酸化反応の線量率依存性を調べた。試料は低密度ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体で、酸素雰囲気中・室温で線量率は1.410から210rad/hrの範囲でCo-線を照射した。酸素の消費量はガスクロで、高分子中のカルボニルはNMRで測定した。ゲル分率は沸騰キシレンで抽出して求めた。その結果、酸素の消費のG値の線量率依存指数は-1/3であることを見い出した。また、カルボニル生成のG値およびゲル分率の低下の線量率依存指数も-1/3で、酸素の消費のそれとよく一致している。以上の結果にもとずき酸化反応機構について考察し、酸化反応において一分子停止反応と二分子停止反応の競争反応により-1/3の線量率依存指数を説明した。
三井 光; 町 末男; 萩原 幸; Fumio Hosoi*; 鍵谷 勤*
Journal of Polymer Science, Part A-1, 5, p.2731 - 2743, 1967/00
抄録なし