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Pyeon, C. H.*; 方野 量太; 大泉 昭人; 福島 昌宏
Nuclear Science and Engineering, 197(11), p.2902 - 2919, 2023/11
被引用回数:2 パーセンタイル:46.61(Nuclear Science & Technology)京都大学臨界集合体(KUCA)の固体減速・反射炉心においてアルミ、鉛、ビスマスサンプルとボイドを模擬するアルミスペーサを用いてサンプルおよびボイド反応度実験が行われた。実験値と比較して、JENDL-4.0とMCNP6.2を用いた固有値計算によるサンプル反応度は良い精度で得られた。また、ボイド反応度についてはJENDL-4.0の結果とENDF/B-VII.1の計算結果はともに実験値と比べて良い一致を示した。MCNP6.2/ksenによって得られた感度係数とENDF/B-VII.1に基づくSCALE6.2の共分散データを用いてサンプルおよびボイド反応度の不確かさを定量化し、アルミ、鉛、ビスマスの断面積に起因する不確かさの影響を明らかにした。ボイドを模擬するアルミスペーサを用いた一連の反応度実験解析により、KUCAの固体減速・反射炉心中のボイドを解析する手法を実証した。
Pyeon, C. H.*; Talamo, A.*; 福島 昌宏
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(2), p.133 - 135, 2020/02
被引用回数:4 パーセンタイル:96.32(Nuclear Science & Technology)The accelerator-driven system (ADS) had been proposed for producing energy and transmuting minor actinide and long-lived fission products. ADS has attracted worldwide attention in recent years because of its superior safety characteristics and potential for burning plutonium and nuclear waste. At the Institute for Integrated Radiation and Nuclear Science, Kyoto University, a series of ADS experiments with 14 MeV neutrons was launched in fiscal year 2003 at the Kyoto University Critical Assembly (KUCA). Also, the high-energy neutrons generated by the interaction of 100 MeV protons with tungsten target was injected into the KUCA core on March 2009. The ADS experiments with 100 MeV protons obtained from the FFAG accelerator have been carried out to investigate the neutron characteristics of ADS. This special issue aims at concentrating on experimental analyses for the ADS benchmarks at KUCA on the basis of most recent advances in the development of computational methods, and contributing to academic progress for ADS research field in the future.
佐々 敏信; 武井 早憲; 斎藤 滋; 大林 寛生; 西原 健司; 菅原 隆徳; 岩元 大樹; 山口 和司; 辻本 和文; 大井川 宏之
NEA/CSNI/R(2015)2 (Internet), p.85 - 91, 2015/06
福島第一原子力発電所の事故以降、核変換技術が放射性廃棄物処理に有効な技術として注目されている。日本原子力研究開発機構(JAEA)では、マイナーアクチノイド(MA)の核変換を行うための、鉛ビスマス(Pb-Bi)を核破砕ターゲット及び冷却材に使用する加速器駆動システム(ADS)を提案している。ADSの設計に不可欠なデータを取得するため、原子力機構ではJ-PARC計画の中で核変換実験施設(TEF)の建設を検討している。TEFは400MeV-250kWのPb-Bi核破砕ターゲットを持つADSターゲット試験施設(TEF-T)及び低出力の陽子ビームでMA燃料を装荷した炉心を駆動する核変換物理実験施設(TEF-P)から構成する。TEF-Tでの主な研究項目として、ADS構造材候補の照射試験、Pb-Biターゲットの運転試験及び陽子ビーム窓の寿命を決めるための実験を実施する。ターゲットが定格出力で運転される際には、ターゲット周辺に高速中性子場が形成されるため、これを多目的に利用することも検討している。基礎物理研究や核データ測定などの実験が提案されており、実験ホールの配置概念の検討を進めている。報告では、ADS核変換を実現するためのロードマップとともに、TEF建設のための設計研究活動を報告する。
倉田 有司; 二川 正敏; 斎藤 滋
Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.333 - 340, 2005/08
被引用回数:84 パーセンタイル:97.89(Materials Science, Multidisciplinary)加速器駆動核変換システムで使用される液体鉛ビスマス中での腐食挙動に及ぼす温度と合金元素の影響を明らかにするため、種々の鋼材を用いて、3000hの静的腐食試験を実施した。腐食試験は450C及び550
Cの飽和酸素濃度の液体鉛ビスマス中で行った。この条件では、両方の温度で鋼材表面に酸化膜が形成した。450
Cでは鋼材中のCr量の増加とともに、腐食深さは減少した。450
Cでは、オーステナイト系ステンレス鋼でNiやCrの明らかな溶解は認められなかった。550
Cでは、JPCAや316ssでNi及びCrの溶解が起こり、厚いフェライト層が形成した。その結果、これらのオーステナイト系ステンレス鋼の腐食深さは大きくなった。Si添加鋼は形成した緻密な保護酸化膜がNiやCrの溶解を防ぎ、550
Cでも優れた耐食性を示した。
倉田 有司; 二川 正敏; 斎藤 滋
JAERI-Research 2005-002, 37 Pages, 2005/02
加速器駆動核変換システムの核破砕ターゲット及び冷却材として用いられる液体鉛ビスマス中の腐食挙動に及ぼす温度及び合金元素の影響を明らかにするため、450C及び550
Cの酸素飽和した液体鉛ビスマス中で、種々のオーステナイト及びフェライト/マルテンサイト鋼について、3000hの静的腐食試験を実施した。腐食深さを、内部酸化を含む酸化膜の厚さ,結晶粒界腐食深さ,形成したフェライト層の厚さの和と定義した。450
Cでの腐食深さは、フェライト/マルテンサイト鋼,オーステナイト鋼にかかわらず、鋼材中Cr量の増加とともに減少する。450
Cでは3つのオーステナイト鋼で、Ni及びCrの明らかな溶解は起こらなかった。フェライト/マルテンサイト鋼の腐食深さは、550
CでもCr量の増加とともに減少する。JPCA及び316ステンレス鋼のオーステナイト系ステンレス鋼の腐食深さは、550
CでのNiの溶解に起因するフェライト化によって、フェライト/マルテンサイト鋼より大きくなる。約5%のSiを含むオーステナイト系ステンレス鋼は、保護的なSi酸化膜が形成し、Ni及びCrの溶解を防ぐため、550
Cで優れた耐食性を示す。
倉田 有司; 二川 正敏; 斎藤 滋
Journal of Nuclear Materials, 335(3), p.501 - 507, 2004/12
被引用回数:34 パーセンタイル:87.63(Materials Science, Multidisciplinary)450C及び550
Cの酸素飽和した液体鉛ビスマス中で、Al表面処理を行った種々のレベルのCrを含む鋼について、3000時間の腐食試験を実施した。Al表面処理法として、ガス拡散法及び溶融Al浸漬法の2種類を採用した。ガス拡散法によって作られたAl
O
, FeAl
及びAlCr
は液体鉛ビスマスに対して耐食性を示したが、溶融Al浸漬法によって作られた表面層では著しい腐食が起こった。溶融Al浸漬法によって作られたFe
Al
及びFe
Al
は550
Cの腐食試験中に消失し、FeAlだけが残存した。
倉田 有司; 二川 正敏
Journal of Nuclear Materials, 325(2-3), p.217 - 222, 2004/09
被引用回数:48 パーセンタイル:92.39(Materials Science, Multidisciplinary)酸素飽和した液体鉛ビスマス中で3000hの腐食試験を行うことにより、Si量の異なる3種類のオーステナイト鋼の腐食特性を調べた。450Cのこの条件では、3種のオーステナイト鋼とも、明らかなNi及びCrの溶出は示さなかった。550
CではSi量の低いJPCA及び316ssはNi及びCrの溶出した厚いフェライト相が形成した。これに対し、18Cr-20Ni-5Si鋼では、Siと酸素からなる保護酸化膜が形成し、Ni及びCrの溶出を防いだ。Si添加したオーステナイト鋼は液体鉛ビスマス中で優れた耐食性を示すことを明らかにした。
菊地 賢司; 斎藤 滋; 倉田 有司; 二川 正敏; 佐々 敏信; 大井川 宏之; 若井 栄一; 梅野 誠*; 水林 博*; 三浦 邦明*
JSME International Journal, Series B, 47(2), p.332 - 339, 2004/05
加速器駆動システム(ADS)による核破砕中性子源ターゲットと未臨界炉冷却材を鉛ビスマス共晶合金を用いて構築するための技術開発として配管及び機械要素の材料と鉛ビスマスの両立性,鉛ビスマスの制御性を調べた。その結果、オーステナイトステンレス鋼受け入れ材の腐食量は3000時間当たり最大0.1mmだが、あらかじめ表面を研磨すれば腐食量を減らせること、鉛ビスマスの温度制御は安定だが、流量制御は不安定であることがわかった。不安定の主な原因は、溶解度差による高温部から低温部への質量移行で低温部に析出する物質がフェライトとなって電磁ポンプの磁場中流路に鉛ビスマスと一緒に残存することであった。対策は流路幅を広げれば良い。
倉田 有司; 菊地 賢司; 斎藤 滋; 鎌田 勤也*; 北野 照明*; 大井川 宏之
Proceedings of 4th International Workshop on the Utilisation and Reliability of High Power Proton Accelerators, p.267 - 277, 2004/05
加速器駆動システムのための鉛ビスマス技術に関する研究開発が行われてきた。酸素制御なしで3000h、JLBL-1を用いた316SSの結果より、高温部から低温部への質量移行が観察された。電磁ポンプの円管流路に沈着した鉛ビスマスとFe-Cr結晶粒が流路閉塞と流量の低下を引き起こしたことがわかった。ループシステムの改良はループの運転によい結果をもたらした。MES(三井造船)ループを用いた10wt.%酸素濃度の1000h試験では、著しい腐食/エロージョンは観察されなかった。静的腐食試験の結果は、450
Cでは鋼材中Cr量の増加とともに腐食深さは減少するが、550
Cでは316SS, JPCAの腐食深さはNi, Crの溶出,Pb, Biの浸入により著しい増加を示す。Si添加鋼は550
Cで優れた耐食性を示す。
倉田 有司; 菊地 賢司; 斎藤 滋; 二川 正敏; 佐々 敏信
FZKA-6876, p.190 - 198, 2003/12
MEGAPIE(Megawatt Pilot Experiment)の技術開発会議での報告がFZKのレポートとしてまとめられたものである。静的腐食試験では、ガス拡散法によって作られたAl表面処理層が液体鉛ビスマスに対する耐食性を示すのに対し、液体浸漬法よって作られたAl表面処理層は激しい腐食を受けることがわかった。また、550Cでの腐食でオーステナイト系ステンレス鋼はNi及びCrが溶解し、フェライト化,鉛ビスマスの浸透が起こることが示された。ループ腐食試験では450
Cの高温部での主要元素の溶解と400
Cの低温部でのFe-Crの析出,酸化鉛の沈着が起こり、電磁ポンプの鉛ビスマス流路の狭隘化が生じた。鉛ビスマスループにおいて、フィルターの設置,電磁ポンプ流路の拡大,腐食試験体の内面研磨は、ループの運転に好影響をもたらした。
菊地 賢司; 斎藤 滋; 倉田 有司; 二川 正敏; 佐々 敏信; 大井川 宏之; 梅野 誠*; 森恵 次郎*; 高野 秀機; 若井 栄一
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2003/04
J-PARCでADSターゲット施設を建設するために実施しているR&Dの成果として、最新の鉛ビスマス材料技術の成果をターゲット設計、流動ループ試験、静的試験、 酸素センサー開発、洗浄試験結果について述べている。SUS316材を450Cの鉛ビスマス流動下で、3000時間試験した結果、腐食量は0.1mmであった。低温部にFeとCrの合金が析出した。循環ループ高温部で溶解したこれらの元素が、低温部で溶解度の違いのために析出した物である。静的試験結果から、腐食層厚さは、合金中Cr量の増加とともに減少した。信頼性ある酸素センサーを参照電極を選択して、開発する予定である。洗浄試験の結果、シリコンオイル浴後の効果的な洗浄はブラッシングが必要であること、混酸を使うとほぼ完全に鉛ビスマスを洗浄できたが、試験片自体も色が付き、影響を受けた。
倉田 有司; 二川 正敏; 菊地 賢司; 斎藤 滋; 大杉 俊隆
Journal of Nuclear Materials, 301(1), p.28 - 34, 2002/02
被引用回数:53 パーセンタイル:93.57(Materials Science, Multidisciplinary)核破砕条件下での照射とともに液体鉛合金中の腐食が加速器駆動システムの開発のための重要な研究開発項目である。液体鉛合金中の腐食挙動は温度,高温部と低温部の温度差,液体鉛合金中の酸素濃度,流速,照射,応力,材料の化学組成等によって、影響される。特に、酸素濃度と保護膜の有効性が重要である。現在の研究開発計画が述べられる。(1)静的Pb-Bi中の基礎的な腐食研究では、腐食メカニズムの理解のために、種々の合金,純金属,被覆材が、異なる酸素濃度のもとで試験される。照射効果として、トリプルイオンビーム照射の腐食に及ぼす影響が調べられる。(2)流動Pb-Bi中腐食試験として、Pb-Biループを用いた試験が行われる。静的腐食試験装置、腐食試験ループの概要、酸素飽和条件下のPb-Bi中静的腐食試験の結果が述べられる。
池田 裕二郎; 大井川 宏之; 佐々 敏信
プラズマ・核融合学会誌, 77(11), p.1128 - 1134, 2001/11
平成13年3月29日に開催された物理学会シンポジウム「レーザーによるプラズマを介した核物理」における講演内容をもとに英文論文としてまとめ、プラズマ・核融合学会誌の小特集として掲載することがシンポジウム企画者から提案された。本件は、その要請に応えて、上記和文表題で講演したものを論文としたものである。大強度陽子加速器プロジェクトの概要と、原研が提案している核変換実験施設検討と関連する技術開発についてこれまでの成果をまとめた。
高野 秀機; 滝塚 貴和; 北野 照明*
JAERI-Review 2000-014, 134 Pages, 2000/10
ADSにおける液体ターゲット及びブランケット冷却材の第1候補は、液体金属鉛・ビスマスである。Pb-Biの使用に関するメリットは、不活性、低吸収断面積、低融点、高沸点及びボイド反応度が負であることであるが、反面鋼材腐食が顕著であるという重要な欠点がある。本調査検討では、国内外のPb-Biの使用実績のある施設を調査し、材料腐食、水反応、伝熱・流動特性、化学毒性、ポロニウム揮発率、Biの資源量など広範囲に渡って調査した。その主な結果は、(1)国内の精錬所での長期間の使用実績があり、自然対流下では腐食は小さい。(2)ロシアでの開発実績及び使用経験により酸化被膜調整により腐食の問題は解決可能である。(3)高温Pb-Biと水との反応実験であり相互作用は小さい。(4)PoはPbPoを形成し、Po単体より揮発率は数桁小さい。(5)Bi資源量はADS使用には十分である。