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与能本 泰介; 近藤 昌也; 久木田 豊; L.S.Ghan*; R.R.Schultz*
Nuclear Technology, 119, p.112 - 122, 1997/08
被引用回数:29 パーセンタイル:87.94(Nuclear Science & Technology)原研ではROSA-V/LSTF装置を用いてウエスチングハウス社AP600炉に関する冷却材喪失事故模擬実験を実施している。実験結果より、AP600炉特有の炉心補給水タンク(CMT)での熱水力挙動は自然循環期と排水期の二つに分類できることが示された。自然循環期ではコールドレグから高温水が流入しCMT内に明確な温度成層が生じた。他方、排水期は、1インチ以下の破断の場合にはフラッシングにより、2インチ以上の場合にはコールドレグからの気相の進入により、開始した。これらのCMT挙動は他の安全機器の影響を受け、例えば、畜圧注入系の作動によりCMTからの排水速度は低下し、自動減圧系の作動により、排水速度は増加した。均圧配管内が空になってからはCMT水位の低下速度は自由落下の式でほぼ近似することができた。
近藤 昌也; 与能本 泰介; 浅香 英明; 久木田 豊*; R.Schultz*
Proc. of 1997 Int. Meeting on Advanced Reactors Safety, 0, p.217 - 224, 1997/06
ウェスティングハウス社製のAP600炉に関する総合模擬実験中に見られた炉心補給水タンク(CMT)の熱水力挙動についてRELAP5/Mod3(Ver.3.2)を用いて解析した。解析の結果、CMT自然循環流量は良好に予測できること、CMT上部の軸方向の混合が計算できないために温度成層を予測するには問題があることを明らかにした。また、CMT壁の過大な熱容量は、ADS(自動減圧系)の故障により減圧速度が極端に小さい場合や、比較的破断口が大きなために温度成層が発達する前に注入が始まる場合において、CMT注入挙動に影響を与えることを明らかにした。これらの実験では、CMT壁面において蒸気が凝縮し、CMT注入速度を制限した。
中村 秀夫; 久木田 豊; R.A.Shaw*; R.R.Schultz*
Proc. of ASMEJSME 4th Int. Conf. on Nuclear Engineering 1996 (ICONE-4), 1(PART A), p.237 - 244, 1996/00
ROSA-AP600実験で観察された蓄圧注入系与圧用窒素(N)ガスのPRHRとCMTへの蓄積条件と、各々の機器の除熱能力に及ぼす影響を、実施した14実験からまとめると共に、CMT内の濃度変化を推定した。AP600では事象の終盤に、蓄圧注入系からN
ガスが一次系に流入する。その際、PRHRにはADS作動後ホットレグに水位が形成された場合にのみ、CMTには、コールドレグに水位が形成され、かつ均圧ラインが順流の時に各々流入、蓄積することがわかった。ただし、このようなN
ガスの蓄積は通常ADS作動後に生じるため、系への影響は小さいことがわかった。CMTへの蓄積は逆に、円滑な冷却材の注入を促すことがわかった。更に気相密度の安定成層を仮定し、温度分布から求めたCMT内N
ガス最大蓄積量は、蓄圧注入系から放出される相当部分に達する可能性があることを示した。
与能本 泰介; R.Shaw*; 久木田 豊
3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE), 2, p.1053 - 1058, 1995/00
原研と米国原子力規制委員会が共同で実施している新型炉AP600に関する安全性確証実験計画(ROSA-AP600計画)における第1回実験としてコールドレグの1インチ破断実験を行った。実験にはAP600の主要な安全機器を体積比1/30.5、高さ比1/1で模擬するように改造されたROSA-V/LSTF装置を使用した。破断直後から静的余熱除去系(PRHR)において炉心崩壊熱を上まわる自然循環除熱がなされた。この自然循環により一次系圧力は連続的に減少を続け、一次系内下部に低温水は蓄積し、炉心はサブクール水に覆われた。実験で見られたPRHRにおける自然循環熱伝達は本研究で提案する伝熱相関式パッケージを使用することにより良く予測された。
与能本 泰介; 久木田 豊
Proc. of the 1995 Int. Joint Power Generation Conf. (NE-Vol. 17), 2, p.25 - 31, 1995/00
原研と米国NRCが共同で進めているROSA-AP600計画において行われた実験で、第4段階の自動減圧系(ADS)が作動した後、当初予測していなかった加圧器水位の振動が見られた。振動の振幅は約1m、周期は約100秒であった。この振動に対応し、圧力容器水位、圧力、ADS流量などにも振動が生じた。振動の原因は、ホットレグに連続的な蒸気空間が存在するため加圧器に水位が安定に存在できなかったことによる。この間炉心流量は振動的であったが、炉心冷却は十分に保たれた。振動は加圧器水位がなくなるまで数千秒間継続した。