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北村 暁
JAEA-Data/Code 2020-020, 164 Pages, 2021/03
高レベル放射性廃棄物およびTRU廃棄物地層処分の性能評価に用いるJAEA熱力学データベース(JAEA-TDB)のうち、放射性核種溶解挙動評価部分(JAEA-TDB-RN)について、地球化学計算部分(JAEA-TDB-GC)を包含する形で更新を実施した。今回の更新では、従来の選定値が標準状態における反応の平衡定数(対数値log)だけであったのに対して、ギブズ標準自由エネルギー変化(),標準モルエンタルピー変化(),標準モルエントロピー(),比熱容量(),反応の自由エネルギー変化(),反応のエンタルピー変化()および反応のエントロピー変化()を追加することで、大幅な選定値の拡充を行うとともに、298.15K以外の温度における溶解挙動評価が実施できるよう整備が行われた。また、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)がレビュー、選定および集約した鉄についての最新の熱力学データを取り込んだ。さらに、JAEA-TDB-GCと選定値の内部整合性を図るために、多くの反応のlogについて再計算を実施した。更新したJAEA-TDBを有効活用するために、PHREEQCおよびGeochemist's Workbenchといった地球化学計算コード用フォーマットを提供した。
北村 暁; 吉田 泰*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 327(2), p.839 - 845, 2021/02
被引用回数:3 パーセンタイル:37.09(Chemistry, Analytical)高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価のためのラジウムの熱力学データについて、静電モデルおよびアルカリ土類金属間のイオン半径の関係を用いて推定した。ラジウムの溶存化学種および化合物のギブズ標準自由エネルギー変化および標準モルエントロピーについて、イオン対生成モデルをもとにストロンチウムおよびバリウムの熱力学データを外挿することで推定した。これらの推定値を用いて、標準モルエンタルピーも推定した。ストロンチウムとバリウムの熱力学データとして原子力機構(JAEA)が整備した熱力学データベース(JAEA-TDB)を用いることで、JAEA-TDBに組み込むのに適切なラジウムの熱力学データを算出した。得られた熱力学データを既往の文献値と比較した。
北村 暁; 吉田 泰*; 後藤 考裕*; 澁谷 早苗*
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 27(2), p.58 - 71, 2020/12
高レベル放射性廃棄物および地層処分相当のTRU廃棄物の地層処分における地層処分システムの性能を評価するためには、地下水や緩衝材間隙水中における放射性核種の溶解度評価が必要である。その溶解度評価のためには、溶解度を制限する固相(溶解度制限固相)を選定する必要がある。本報告では、透明性の高い選定過程が示せるように、熱力学データベースを用いて溶解度制限固相の候補となる固相の飽和指数を算出することで溶解度制限固相を判断する選定手法を構築した。本手法では、飽和指数が大きい固相ほど溶解度制限固相の候補になることを基本とするものの、当該固相の生成や溶解度制限が現実的であるかどうかについて、文献調査により判断することとした。併せて、わが国における最新の安全評価報告書で定義された緩衝材およびセメント間隙水組成に対し、種々の組成を類型化した上で性能評価対象元素の溶解度制限固相を選定した。
三輪 周平; 中島 邦久; 宮原 直哉; 西岡 俊一郎; 鈴木 恵理子; 堀口 直樹; Liu, J.; Miradji, F.; 井元 純平; Afiqa, B. M.; et al.
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00537_1 - 19-00537_11, 2020/06
軽水炉シビアアクシデントのための核分裂生成物(FP)化学挙動データベースECUMEを構築した。現状のECUMEには、セシウム(Cs)-ヨウ素(I)-ホウ素(B)-モリブデン(Mo)-酸素(O)-水素(H)系の気相化学反応計算のための化学反応とその速度定数のデータセット、炉内構造材であるステンレス鋼とCs蒸気種との高温化学反応モデル、これらの化学反応で重要となるCsBO、CsSiO及びCsFeSiOの熱力学データが収納されている。これらのECUMEを用いることにより、特に福島第一原子力発電所事故におけるCs分布で重要となるBWR制御材Bやステンレス鋼の化学的な影響を実態に即した条件により評価でき、炉内のCs分布の予測が可能となる。
北村 暁
日本原子力学会誌ATOMO, 62(1), p.23 - 28, 2020/01
高レベル放射性廃棄物や地層処分相当TRU廃棄物などの地層処分システムの性能を評価することを目的として、廃棄体が地下水に接触したあとの放射性核種の溶解および錯生成挙動を評価するために使用する熱力学データベース(TDB)が国内外で整備されている。本報告では、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が実施している国際プロジェクトを中心に、わが国および欧米各国で整備されているTDBを概説する。
北村 暁
JAEA-Data/Code 2018-018, 103 Pages, 2019/03
最新の熱力学データのレビューを行い、選定された値を高レベル放射性廃棄物およびTRU廃棄物の地層処分の性能評価に用いるための熱力学データベース(JAEA-TDB)に収録した。今回のレビューでは、(1)ジルコニウムの水酸化物および加水分解種の熱力学データについて、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が公開した熱力学データベースと比較しつつ熱力学データを選定した。また、(2)金属イオンのイソサッカリン酸錯体の熱力学データについては、最新のレビュー論文を基に、選定値のレビューと内部整合性の確認を行ったうえで採用した。さらに、(3)アルカリ土類元素、ウラン(VI)イオンおよび炭酸イオンから構成される三元錯体の熱力学データについて、文献情報を暫定的に追加した。そして、(4)地球化学計算用に整備された熱力学データベースとの統合を実現させた。選定値の内部整合性は著者が確認した。更新したJAEA-TDBを有効活用するために、PHREEQCおよびGeochemist's Workbenchといった地球化学計算コード用フォーマットを整備した。
Rai, D.*; 油井 三和; 北村 暁
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.19 - 26, 2018/11
本報告の目的は、(1)溶解度法を説明し、(2)読者がどの研究が品質のよいものであるかを理解するために必要な溶解度法に望まれる基準、(3)評価基準の使用例、そして(4)いくつかの研究の必要性の例(溶解度法が理想的で他の方法が不適なもの)を提示することである。
Rai, D.*; 北村 暁; Altmaier, M.*; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Journal of Solution Chemistry, 47(5), p.855 - 891, 2018/05
被引用回数:11 パーセンタイル:10.90(Chemistry, Physical)ジルコニウムについて、単核および複核の加水分解種の生成定数および非晶質二酸化ジルコニウム(ZrO(am))の溶解度積を導出した実験データをレビューした。このレビューを通して、加水分解種(Zr(OH), Zr(OH)(aq), Zr(OH), Zr(OH)およびCaZr(OH))の生成定数やZrO(am)の溶解度積を新規に決定もしくは改訂した。
Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Radiochimica Acta, 104(8), p.583 - 592, 2016/08
被引用回数:6 パーセンタイル:47.31(Chemistry, Inorganic & Nuclear)結晶質二酸化ハフニウム固相(HfO(cr))の溶解度における酸濃度の影響を調査した。本研究では、(1)2種類の固相量を使用、(2)固相の酸洗浄、(3)1400Cでの固相の加熱、(4)二酸化ハフニウムが非晶質(am)から結晶質(cr)に変遷するかどうかを調べるための固液混合状態での90Cでの試験、を実施した。これらの処理の結果、HfO(cr)には少量の結晶性の低い(ただし非晶質ではない)成分(HfO(lcr))が含まれており、これがHfO(cr)よりも溶解度を制限する固相となることが結論づけられた。溶解度データはPitzerおよびSITの両モデルで説明できた。HfO(cr)の溶解度積の対数値も推定された。少量の結晶性の低い固相が確認されたことは、鉱物表面がしばしば構造的または組成的に不完全で、結晶固相より高い溶解度を示す一般的な傾向と整合している。本研究は溶解度データの解釈において、難溶性固体の溶解挙動が固有の固相に規定されることが観察されることに注意を払う必要があることを強調している。
燃料サイクル安全工学部
JAERI-Review 2001-019, 108 Pages, 2001/07
日本原子力研究所燃料サイクル安全工学部では、医療機関や研究機関などから発生する放射性廃棄物(RI・研究所等廃棄物)を安全かつ合理的に処理処分するための研究を進めている。具体的には、溶融固化体の性能に関する研究、我が国の浅地中環境の調査、統合化処分システムの検討、安全評価に必要なデータの取得及び整備、処分システムに応じた安全解析等を実施している。本レポートでは、これまで進めてきたRI・研究所等廃棄物の処理処分に関する研究の現状及び今後の取り組み等について示した。
小林 大志*; 佐々木 隆之*; 北村 暁
no journal, ,
イソサッカリン酸(ISA)共存下におけるウラン(IV)水酸化物(U(OH)(am))の溶解度を、水素イオン濃度指数(pHc = -log [H])およびISA濃度の関数として調査した。中性付近では溶解度がpHcに依存しなかった一方で、アルカリ性水溶液中では溶解度がわずかにpHcの増加とともに高くなった。溶解度のISA依存性が両対数グラフで傾き約2の直線となったことと併せて、支配的な溶存化学種はジルコニウム-ISA系で報告されているものと同じ化学形であるU(OH)(ISA)とU(OH)(ISA)である可能性が示唆された。これらの化学種の錯生成定数を実験値の最小二乗適合により求めた結果、適合結果が実験値をよく説明できることがわかった。