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宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.*
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.821 - 824, 2006/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Fluids & Plasmas)反転磁気シアトカマク中の帯状流の振る舞い及びその乱流輸送に対する影響を、イオン温度勾配駆動乱流のグローバルシミュレーションにより調べた。安全係数を減らすと、安全係数最小の領域で帯状流が振動帯状流から静的帯状流に変化し、乱流輸送が効果的に抑制される。この結果は、安全係数最小の領域での帯状流の振る舞いの変化がイオンの輸送障壁形成の引き金を引いているかもしれないことを示す。
井戸 毅*; 三浦 幸俊; 星野 克道; 神谷 健作; 浜田 泰司*; 西澤 章光*; 川澄 義明*; 小川 宏明; 永島 芳彦*; 篠原 孝司; et al.
Nuclear Fusion, 46(5), p.512 - 520, 2006/05
被引用回数:85 パーセンタイル:93.08(Physics, Fluids & Plasmas)重イオンビームプローブ(HIBP)によるポテンシャル揺動と密度揺動の同時計測により、JFT-2Mトカマクの静電揺動スペクトルと揺動粒子束を明らかにした。周波数約15kHzのコヒーレントな測地的音波モード(GAM)をLモード中に同定した。このモードはセパラトリクスから約3cm内側の位置でピークを持ち電場強度が約1.4kV/mである。算出した乱流揺動粒子束は間欠的であることがわかった。密度揺動は、広帯域にわたってGAMにより変調されており、算出した揺動粒子束もGAMの影響をうけていることがコヒーレンス解析で判明した。Hモードでは、GAMが消え、揺動,揺動粒子束も大きく減少している。算出された大きな間欠的バースト的粒子束の原因解明は今後の課題である。
林 伸彦; 滝塚 知典; 坂本 宜照; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 井手 俊介; 小出 芳彦
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A55 - A61, 2006/05
被引用回数:7 パーセンタイル:25.28(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60U負磁気シアプラズマにおける強い内部輸送障壁(ITB)構造の物理機構を、1.5次元輸送シミュレーションにおけるモデリングにより調べた。箱型ITBの実験データベースに基づいた2つの比例則を生ずる物理を明らかにした。狭いITB幅がイオンポロイダルジャイロ半径に比例する比例則には、(1)輸送が負磁気シア領域で急に新古典輸送になり,(2)新古典輸送とブートストラップ電流を通して圧力と電流分布が自律的に形成され,(3)正磁気シア領域で新古典と異常輸送の差が大きい、ことが重要であることがわかった。一方、ITB内の閉じ込めエネルギー比例則は、閉じ込めエネルギーがMHD平衡による特定の飽和値に達していることを意味し、輸送や駆動電流に関係なく大きなポロイダル磁場非対称性がある強い負磁気シアプラズマで箱型ITBが形成されると成り立つことがわかった。
林 伸彦; 滝塚 知典; 小関 隆久
Nuclear Fusion, 45(8), p.933 - 941, 2005/08
被引用回数:13 パーセンタイル:42.08(Physics, Fluids & Plasmas)電流ホール配位トカマクプラズマの分布形成と維持を、電流ホール内に三磁気島平衡に基づく電流制限モデルを適用した1.5次元輸送コードを用いて調べた。負磁気シア領域で急に減衰する異常輸送モデルが、JT-60Uで観測された分布の時間発展を再現でき、負磁気シア領域で輸送は新古典レベルになり、その結果、大きなブートストラップ電流を介して内部輸送障壁と電流ホールのある分布が自律的に形成されることがわかった。新古典レベルの輸送で決まる内部輸送障壁幅は、JT-60U実験と一致し、内部輸送障壁内に閉じ込められるエネルギーは、JT-60U閉じ込め則と一致する。この閉じ込め則は、内部輸送障壁内のプラズマがMHD平衡限界に支配され、閉じ込めエネルギーが自律的に制限されることを意味する。大きな電流ホールを持つプラズマは、ブートストラップ電流による完全電流駆動により維持される。一方、小さな電流ホールでブートストラップ電流割合が小さいプラズマは、誘導電流の染込みにより収縮してしまう。適切な外部電流駆動により、この収縮を妨げ、さらに電流ホールの大きさを制御することができる。電流ホールプラズマが、外部電流駆動に対して自律的に反応することを明らかにした。核融合炉への電流ホールプラズマの適用性を議論した。
林 伸彦; 滝塚 知典; 小関 隆久
Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
電流ホール配位トカマクプラズマの分布形成と維持を、1.5次元輸送コードを用いて調べた。輸送コードでは、電流ホール内に三磁気島平衡に基づく電流制限モデルを適用した。異常輸送が負磁気シア領域内で急に減衰する輸送モデルが、JT-60Uで観測された分布の時間発展を再現できることがわかった。つまり、負磁気シア領域内では輸送は新古典レベルになり、その結果、大きなブートストラップ電流を介して内部輸送障壁と電流ホールがある分布が自律的に形成される。新古典レベルの輸送で決まる内部輸送障壁幅は、JT-60U実験とよく一致する。また、内部輸送障壁内に閉じ込められるエネルギーは、JT-60U閉じ込め則と一致する。この閉じ込め則は、電流ホールプラズマでは閉じ込めエネルギーが自律的に制限されることを意味する。大きな電流ホールを持つプラズマは、ブートストラップ電流による完全電流駆動により維持される。一方、小さな電流ホールでブートストラップ電流割合が小さいプラズマは、誘導電流の染込みにより収縮してしまう。適切な外部電流駆動により、この収縮を妨げ、さらに電流ホールの大きさを制御することができる。電流ホールプラズマが、外部電流駆動に対して自律的に反応することを明らかにした。
Connor, J. W.*; 福田 武司*; Garbet, X.*; Gormezano, C.*; Mukhovatov, V.*; 若谷 誠宏*; ITB Database Group; ITPA Topical Group on Transport and Internal Barrier Physics*
Nuclear Fusion, 44(4), p.R1 - R49, 2004/04
被引用回数:292 パーセンタイル:76.74(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクにおける内部輸送障壁(ITB)の形成とその特性に関する実験と理論研究の現状について初めてレビューする。特にITBの理論モデリングに関する現状とITBの実験データを世界の9台のトカマク装置から集めた国際ITBデータベースについて述べるとともに、このデータベースを用いてITB形成に必要な実験条件と理論モデルとの比較について述べる。またトカマクの定常運転に関する実験の状況についてレビューし、ITER定常運転シナリオを達成するための課題と展望について議論する。
Neudatchin, S.*; 滝塚 知典; 林 伸彦; 諫山 明彦; 白井 浩; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 小出 芳彦; 伊藤 公孝*; 三浦 幸俊
プラズマ・核融合学会誌, 79(12), p.1218 - 1220, 2003/12
JT-60U高ポロイダルベータプラズマにおいて新しい型の周辺と中心との同時的相互作用を見つけた。中心プラズマの電子の熱束の時間的に速く空間的に広い減少(ITB事象と呼ばれている)がELMの開始とミリ秒の時間スケールで相関して起きる。ELM様MHD活動を誘起することで即時的非局所的な内部輸送障壁形成の制御に関してこの結果はヒントを与えた。
岸本 泰明; 井戸村 泰宏; Li, J.
プラズマ・核融合学会誌, 79(5), p.478 - 488, 2003/05
本稿では、時空間スケールを限定した単一の物理階層のみならず、階層間の相互作用が本質的役割を果たす現象の一つである「プラズマ中に発生する乱流と層流」に話題を限定し、多階層・複合概念が核融合プラズマの高性能に果たす役割の一端を紹介する。また、今後の構造形成に準拠した高性能の核融合研究を推進する上で、幅広い時空間スケールを包含する多階層シミュレーション研究の重要性について考察する。
JT-60チーム
JAERI-Review 2002-022, 149 Pages, 2002/11
2000年のJT-60U実験(2月~12月)の結果をレビューする。高 Hモードプラズマ及び負磁気シアプラズマにおいて、完全非誘導電流駆動状態での性能を大きく更新した。高
Hモードプラズマにおいては、プラズマ電流1.5MAにて2.0
10
m
keVsの高い核融合積を得て、NNBの電流駆動効率の世界最高値(1.55
10
A/W/m
)を達成した。負磁気シアにおいては、低域混成波電流駆動とNNB電流駆動を用いて、高密度(グリンワルド密度の80%)にて高閉じ込め(HH
~1.4)を得た。その他、電子サイクロトロン波帯(ECRF)加熱装置の増強,連続ペレット入射装置の設置,ダイバータ外側排気溝の設置などの改造を行い、プラズマ性能を向上するとともに研究の進展を得た。
竹治 智; 諫山 明彦; 小関 隆久; 徳田 伸二; 石井 康友; 及川 聡洋; 石田 真一; 鎌田 裕; 閨谷 譲; 芳野 隆治; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.278 - 297, 2002/09
被引用回数:7 パーセンタイル:6.06(Nuclear Science & Technology)トカマクプラズマの高圧力定常運転の実現への寄与を念頭に、高ポロイダルベータモード,負磁気シアモード等JT-60Uにおける閉じ込め改善トカマク放電における磁気流体力学的(MHD)安定性の研究成果を総括した。閉じ込め改善プラズマを特徴付ける周辺部及び内部輸送障壁は、それらが形成する大きな圧力勾配とそれに伴うブートストラップ電流により、局所的あるいは広域的MHD安定性に重要な影響を及ぼす。まず、閉じ込め改善放電の広域的安定性限界は、低n(トロイダルモード数)キンクモードで規定され、プラズマ圧力分布の尖鋭度の低減,プラズマ形状の高三角度化及び導体壁の近接により安定性限界を改善できる。局所的安定性では、周辺部輸送障壁にかかわる周辺部局在モード(ELM),内部輸送障壁にかかわる内部輸送障壁局在モード(BLM),抵抗性交換型モードについてその発生機構等を明らかにした。さらに、高圧力プラズマの長時間維持において問題となる、新古典テアリングモード(NTM),抵抗性導体壁モード(RWM)のMHD特性とその安定化について議論した。
内藤 磨; Cui, Z.*; 井手 俊介; 鈴木 隆博; 及川 聡洋; 関 正美; 波多江 仰紀; 藤田 隆明; 近藤 貴; 白井 浩; et al.
Physical Review Letters, 89(6), p.065001_1 - 065001_4, 2002/08
被引用回数:9 パーセンタイル:52.96(Physics, Multidisciplinary)負磁気シア放電中の内部輸送障壁(ITB)形成時における低域混成波(LH)駆動電流分布を測定した。ITBが成長するに従い、最初は中心にピークを持っていたLH駆動電流分布が中空の分布に移行し、時として中空な電子温度分布とITBに局在する鋸歯状振動様の不安定性を伴うことがあった。これらのことから、ITBにLHのパワーが集中し、一旦ITBが成長しだすとLH波による電流分布制御が困難になることが予想される。
二宮 博正; 狐崎 晶雄; 清水 正亜; 栗山 正明; JT-60チーム; 木村 晴行; 川島 寿人; 都筑 和泰; 佐藤 正泰; 伊世井 宣明; et al.
Fusion Science and Technology, 42(1), p.7 - 31, 2002/07
被引用回数:13 パーセンタイル:27.27(Nuclear Science & Technology)先進定常トカマク運転に必要な高い総合性能を維持する科学的基盤を確立するため、JT-60Uは改善閉じ込めモードの運転制御シナリオの最適化を進め、各種のプラズマ性能を向上してきた。この結果、定常トカマク炉に向けた顕著な成果を得た。これらの成果の詳細を報告する。JFT-2Mでは、高性能プラズマの開発と核融合炉で採用が予定されている構造材料開発のための先進的研究と基礎的な研究を進めている。真空容器外側に設置したフェライト鋼により、トロイダル磁場リップルが減少することが示された。真空容器内の20%の領域にフェライト鋼を設置しても、プラズマ性能への影響は見られなかった。TRIAM-1Mの結果についても報告する。
大山 直幸; 篠原 孝司
Review of Scientific Instruments, 73(3), p.1169 - 1176, 2002/03
被引用回数:20 パーセンタイル:68.69(Instruments & Instrumentation)JT-60Uにおける密度揺動計測のため、Oモード伝搬を用いた3チャンネルヘテロダイン型反射計の開発を行った。Oモード伝搬の電磁波が反射する条件は、入射周波数に応じた電子密度のみで決まるため、閉じ込め磁場に寄らずに計測することが可能である。典型的なJT-60Uプラズマの電子密度分布を考慮し、周辺部輸送障壁から内部輸送障壁まで幅広い領域で、密度揺動の大きさ,相関,反射層の変位を計測できるようにQバンド(33-50GHz)の電磁波を用いた3チャンネル構成とした。3つのうち1つのチャンネルは34GHz固定で、残りの2つは34-40GHz,48-50GHzからそれぞれ1つの周波数を選択できるようになっている。信号の検出にはクオドラチュア型位相検出器を採用し、反射波の振幅と位相を評価することが可能である。本装置をJT-60Uプラズマに適用した結果として、Hモードプラズマの周辺部輸送障壁,負磁気シアプラズマの内部輸送障壁,高密度プラズマの周辺部,における密度揺動計測の結果を報告した。
波多江 仰紀; JT-60チーム
Proceedings of 6th Japan-Australia Workshop on Plasma Diagnostics (CD-ROM), 13 Pages, 2002/00
JT-60Uプロジェクトの主要な目的は、ITER及びトカマク型実証炉の科学的基盤の立証に貢献することである。さらに、われわれの最終目標は、統合高性能プラズマの連続維持の達成であり、すなわち、高ベータ,高閉じ込め,高いブートストラップ電流,完全非誘導電流駆動,熱と粒子の制御を核融合炉心級プラズマにおいて実現することである。このゴールに向けてわれわれは、弱磁気シア(高モード)と負磁気シアプラズマの研究を進めてきた。この二つの運転領域では、内部輸送障壁と周辺輸送障壁が同時に形成可能である。JT-60Uでは、加熱,電流駆動,電流分布制御のため種々の加熱装置を備えており、将来の核融合炉(ITERまたは実証炉)で要求された条件に接近する高い能力を持っている。すなわち、規格化されたラーモア半径と衝突周波数が小さいこと、高磁場,高温(Te
Ti),プラズマ中心への燃料供給が小さいこと、小振幅ELMなどである。この論文では、炉心級の運転領域に主眼を置き、最新の実験結果を報告する。
JT-60チーム
JAERI-Review 2000-035, 164 Pages, 2001/02
1999年は、負磁気シア放電の長時間化について、(1)DT等価核融合増倍率Q(nT(0)~4
10
m
・keV・s)~0.5の0.8秒維持,(2)80%が自発電流の完全電離駆動を実現した。負磁気シア放電の内部輸送障壁(ITB)の物理に関連して、さまざまな研究が進められた。高性能(
=2.4,H
=2.56)の高
H-modeプラズマ(I
=1.5MA,B
=3.7T,q
=4.2)において、92%の電流駆動を得た。この時のNNB(3.4MW,360keV)による電流駆動効率は、ビーム電流駆動としては最高の1.3
10
A/W/m
であった。H-mode研究では、しきいパワー、高プラズマ密度領域での閉じ込めの劣化とペデスタル構造が研究された。1999年より周波数110GHz、入射パワー0.75MW(トーラス入射パワー)のECRF加熱系が稼働を開始した。プラズマへの入射により電流分布の変化、テアリング不安定性及び鋸歯状振動に対する抑制効果が観測された。真空容器壁による安定化効果が大きい配位で、負磁気シアプラズマにおいて最高値の
=2.8を得て、ディスラプション時に抵抗性壁モーデを観測した。プラズマの安全係数を2あるいは3以下に落とすことにより、逃走電子の消滅することが示された。プラズマ制御では、新たに蓄積エネルギー、放出損失量ほかの実時間制御が実験で日常的に使用されるようになった。重水素及び不純物中性粒子排気の増強のため、1999年にはW型ダイバータにおいて外側排気口が追加され、両側ダイバータからのポンプ排気が可能となった。排気速度が最大となる配位では、ビーム加熱放電でX点MARFEが存在してもZeffが2.3-2.6に低減した。ヘリウム排気実験においても、従来より45%改善して
*
/
~2.8を得た。放射損失を増大させるAr等の不純物量のフィードバック制御により、高密度(Greenwald密度の70%)で従来より高い閉じ込め性能(H~1.4-1.5)のELMy H-modeプラズマが得られた。ダイバータ領域を空間分解能16chで見込む可視分光器に導入とともに、化学スパッタリングの研究が進展した。
波多江 仰紀; Osborne, T. H.*; 鎌田 裕; Groebner, R. J.*; 滝塚 知典; 福田 武司; Lao, L. L.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(suppl.5A), p.A283 - A288, 2000/05
被引用回数:8 パーセンタイル:27.17(Physics, Fluids & Plasmas)Hモード中は、プラズマの周辺部の温度・密度分布に輸送障壁が形成される。この周辺ペデスタル領域に関する理解は、ITER物理R&Dでの緊急研究課題の一つになっている。周辺輸送障壁の幅すなわち、ペデスタル幅に関するスケーリングは、各トカマク装置で異なる種々の結果が得られており、JT-60UのELM-freeHモードプラズマでは、ペデスタル幅が、()
でスケールできることが実験的に確認されている。この研究では、これまでの研究をさらに発展させ、無次元パラメタ(
,
,
)と、ペデスタルパラメタ(周辺温度, 密度, 圧力, ペデスタル幅など)の相関について議論を行った。また、ペデスタル構造、無次元パラメタ依存性について、米国のトカマク装置DIII-Dの実験結果との比較を行った。
若谷 誠宏*; 福田 武司; 東井 和夫*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 小川 雄一*; 鎌田 裕; 大藪 修義*; 波多江 仰紀
プラズマ・核融合学会誌, 76(2), p.175 - 177, 2000/02
閉じ込め物理に関連する3グループが集まり、1999年の2度目の会合を開催した。「輸送及び内部障壁の物理」専門家グループは、再編成以前の専門家グループの会合を含めると、これが第10回目の会合であり、「閉じ込めデータベース及びモデリング」専門家会合は第11回目である。今年から設置された「周辺及びペデスタルの物理」専門家グループは第2回目となる。前回の会合後、米国がITER物理R&Dに参加できなくなったため、今回の会合は日・欧・露の3極の専門家による会合となった。専門家会合は、2日間の会期で開催した。1日目には合同の会合を開き、2日目は並列して個別にグループ会合を開き、最終のまとめは、合同で行った。なお、次回の専門家会合は3グループともに、2000年3月27-30日に日本(原研那珂)での開催を計画している。
小出 芳彦; 森 雅博; 藤田 隆明; 白井 浩; 波多江 仰紀; 滝塚 知典; 木村 晴行; 及川 聡洋; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(5), p.641 - 645, 1998/00
被引用回数:25 パーセンタイル:62.26(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負磁気シア放電では顕著な電子系熱輸送の低減現象が観測された。一方、高ポロイダル放電では、電子系熱輸送の低減は明確ではないが、イオン系熱輸送の低減等は負磁気シア放電の特性と類似している。本研究の目的は、負磁気シア放電と高ポロイダル
放電の特性を整理・比較することにより、前者で観測される電子系熱輸送の低減現象の起源を解明することである。これまで得られた知見は以下のとおりである: 両者とも中心加熱がその発生に必要である。負磁気シア放電では、(1)電子系熱輸送、イオン系熱輸送、粒子輸送の低減(内部輸送障壁)が小半径の20%程度の領域に局在する。(2)その位置は半径方向に移動し安全係数が極小となる位置で停流する。高ポロイダル
放電では、(1)内部輸送障壁は半径方向に移動するが安全係数が極小となる位置が存在しなくても発生・停留する。(2)加熱閾値は電子密度とともに上昇する。
竹治 智; 鎌田 裕; 小関 隆久; 石田 真一; 滝塚 知典; 閨谷 譲; 徳田 伸二
Physics of Plasmas, 4(12), p.4283 - 4291, 1997/12
被引用回数:16 パーセンタイル:50.5(Physics, Fluids & Plasmas)高ポロイダルベータ(p)モードは、内部輸送障壁に起因する閉じ込め改善モードである。内部輸送障壁は、その内側の閉込め特性を著しく改善する一方で、その近傍で強い圧力勾配を形成するために、局所的な不安定性の原因となることが分かってきた。このことは、プラズマ内部の局所的な圧力・電流分布がプラズマ安定性に極めて重要であることを示している。本論文では、内部輸送障壁近傍に局在する不安定性(BLM)の実験解析・数値解析を行い、その発生機構の解明を試みた。実験解析の結果は、BLMが局在した理想低トロイダル数(n)キンクモードであることを示唆した。MHD安定性数値解析の結果、内部輸送障壁による局所的な圧力勾配とそれに伴うブートストラップ電流の効果により、内部輸送障壁近傍に局在する理想低nキンクモードが存在し得ることを発見した。これらにより、BLMを同定しその発生機構を解明した。
山極 満; 広瀬 章*; M.Elia*
Physics of Plasmas, 4(11), p.4031 - 4034, 1997/11
被引用回数:2 パーセンタイル:8.93(Physics, Fluids & Plasmas)シューティングコードを用いて、トカマクの負磁気シア内部輸送障壁におけるプラズマパラメータに対する運動論的バルーニングモードの安定性解析を行った。負磁気シアに対して予想されていた、圧力勾配パラメータに関する第2安定領域が、シューティング距離を長くとることにより消失し得ることを示した。トロイダルモード数が比較的低く、周波数100kHz以下のモードが高圧力及び高密度勾配によって特徴付けられる輸送障壁の近傍でのみマージナルに不安定となることを明らかにした。