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工藤 保; 日高 昭秀*; 更田 豊志
Proceedings of 2005 Water Reactor Fuel Performance Meeting (CD-ROM), p.883 - 889, 2005/10
VEGA計画を、日本原子力研究所において実施している。本計画では、シビアアクシデント条件下における燃料からの放射性物質放出に関する実験及び数値計算による実験後解析を行っている。雰囲気圧力,燃料温度,不活性または水蒸気雰囲気及びMOXに関して放出に対する影響を研究した。これらの影響は、高温及び高圧を含む実験実施の困難さからこれまでほとんど研究されてこなかった。加圧下におけるCsの放出は、大気圧下に比べて低下した。UOの融点より低く、燃料が泡状化するような温度領域においてCsの放出が促進された。水蒸気雰囲気においては、He不活性雰囲気に比べてCs及びRuの放出が増加した。2800K以上においてPuの放出量が、それまでの温度に比べて約3桁増加した。
日高 昭秀; 工藤 保; 石川 淳; 更田 豊志
Journal of Nuclear Science and Technology, 42(5), p.451 - 461, 2005/05
被引用回数:6 パーセンタイル:39.82(Nuclear Science & Technology)VEGA計画では、プルサーマルのPSAや安全評価のための技術的基盤を提供することを目的とし、これまでデータがほとんど得られていないシビアアクシデント条件下のMOX燃料からの放射性物質放出挙動を調べた。実験では、ATRふげんで照射されたMOX燃料を0.1及び1.0MPaのHe中で3123Kまで昇温した。その結果、Cs放出が2200K以下でUO燃料よりも増加すること,昇圧下の揮発性FPの放出はUO
の場合と同様に減少すること,最終的なCsの放出割合は100%に達したが、低揮発性核種の放出は燃料溶融を経てもほとんど増加しないことを観測した。また、絶対量は小さいもののPu放出が2800K以上で増加することを観測したが、従来モデルではこれを予測できないため、測定データに基づいて実験式を作成した。VEGA実験の結果から、UO
とMOX燃料では、PSAの観点から重要な放射性物質のインベントリ及び放出割合にほとんど差が無いことから、プルサーマル化により原子炉リスクは増加しないとの見通しを得た。
日高 昭秀; 工藤 保; 更田 豊志
Transactions of the American Nuclear Society, 91, p.499 - 500, 2004/12
VEGA計画では、プルサーマルのPSAや安全評価のための技術的基盤を提供することを目的とし、これまでデータがほとんど得られていないシビアアクシデント条件下のMOX燃料からの放射性物質放出挙動を調べた。実験ではATRふげんで照射されたMOX燃料を大気圧下で燃料の融点を超える3123Kまで昇温し、放射性物質の放出挙動を、線計測,ICP-AES,
線計測により評価した。その結果、被ばく評価上、重要な核種であるセシウムがUO
燃料よりも低温の1,000K前後から放出し始め、3,123Kでほぼ全放出となることが明らかになった。また、他の核種も含めた放出挙動について、UO
燃料実験に基づくORNL-Boothモデルで評価した結果、2200K以下のCs放出は若干過小評価となるものの、ほぼ予測可能であることが明らかになった。U-235とPu-239の収率の差と、実験で得られた放出割合から予測されるUO
燃料とMOX燃料からの放出量はほぼ同等であることから、原子炉のリスクに影響を与えるシビアアクシデント時のMOX燃料からの放射性物質放出挙動は、UO
燃料の場合と比べてほとんど差が無いと考えられる。今後は、実験結果をもとに放出モデルを作成し、原研のソースターム解析コードTHALES-2に組み込んでソースタームへの影響を系統的に調べる。
日高 昭秀; 工藤 保; 中村 武彦; 金沢 徹; 木内 敏男; 上塚 寛
JAERI-Tech 2003-009, 30 Pages, 2003/03
原研では、原子炉のシビアアクシデント条件下における照射済燃料からの放射性物質の放出機構解明とソースターム予測精度向上を目的としてVEGA計画を進めている。その第5回目のVEGA-5実験は、高圧のVEGA-2実験で観測された圧力効果の再現性を確認するとともに、短半減期放射性物質の放出挙動を調べることを目的とし、2002年1月に行った。試験燃料は、事前に研究炉(NSRR)で8時間、再照射した後、被覆管を取り除いた燃焼度47GWd/tU(約8.2年冷却)のPWR燃料ペレット2個(約10.9g)であり、1.0MPa,He不活性雰囲気条件で約2,900Kまで昇温した。実験では、高圧条件下におけるCsの放出抑制現象を再確認するとともに、これまでの再照射無しのVEGA実験では観測することができなかったRu-103,Ba-140等の短半減期核種の放出データを線計測により取得した。
中村 武彦; 日高 昭秀; 橋本 和一郎; 原田 雄平; 西野 泰治; 金澤 浩之; 上塚 寛; 杉本 純
JAERI-Tech 99-036, 34 Pages, 1999/03
原子炉シビアアクシデント時のソースタームを評価するうえでは燃料からのFP放出挙動の評価が重要である。このため欧米で種々の実験が実施されてきた。しかしながら、これらの実験の回数及び実験条件は限られているため、短半減期FP、低揮発性FPの放出、及び燃料溶融を含む高温高圧条件の放出データを中心に大きな不確実性を含んでいる。これらの点を明確にするため、原研では国内の発電用原子炉で照射された燃料を用いてFPの放出挙動を調べるVEGA実験計画を開始した。同実験では、ホットセル内で短尺燃料を事故を模擬した高温まで誘導加熱する。この計画では、燃料を融点を超える高温まで、1.0MPaまでの高圧条件で加熱し、データの少ない低揮発性及び短半減期FPに注目してその放出及び移行挙動を調べる。