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河合 智賀*; 井戸村 泰宏; 小川 雄一*; 山田 弘司*
Physics of Plasmas, 27(8), p.082302_1 - 082302_11, 2020/08
被引用回数:2 パーセンタイル:11.71(Physics, Fluids & Plasmas)弱磁気シアにおける大域的ジャイロ運動論モデルに基づいてトロイダル電子温度勾配駆動(ETG)乱流を調べた。大域的分布効果のために高トロイダルモード数nのトロイダルETGモードは外側の磁気面で励起され、強い線形分散をもたらす。この結果得られる非等方な波-乱流境界とエネルギー逆カスケードが帯状流の自己組織化を生成する。これは大域的ジャイロ運動論モデル特有の機構である。この自己組織化はランダムノイズによって初期化した減衰乱流とトロイダルETG乱流の両方で確認された。また、イオン電子温度比と乱流強度が決める臨界パラメータによってこの自己組織化過程が帯状流と等方的渦を生成することも示した。
宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.*
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.821 - 824, 2006/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Fluids & Plasmas)反転磁気シアトカマク中の帯状流の振る舞い及びその乱流輸送に対する影響を、イオン温度勾配駆動乱流のグローバルシミュレーションにより調べた。安全係数を減らすと、安全係数最小の領域で帯状流が振動帯状流から静的帯状流に変化し、乱流輸送が効果的に抑制される。この結果は、安全係数最小の領域での帯状流の振る舞いの変化がイオンの輸送障壁形成の引き金を引いているかもしれないことを示す。
井戸 毅*; 三浦 幸俊; 星野 克道; 神谷 健作; 浜田 泰司*; 西澤 章光*; 川澄 義明*; 小川 宏明; 永島 芳彦*; 篠原 孝司; et al.
Nuclear Fusion, 46(5), p.512 - 520, 2006/05
被引用回数:86 パーセンタイル:92.39(Physics, Fluids & Plasmas)重イオンビームプローブ(HIBP)によるポテンシャル揺動と密度揺動の同時計測により、JFT-2Mトカマクの静電揺動スペクトルと揺動粒子束を明らかにした。周波数約15kHzのコヒーレントな測地的音波モード(GAM)をLモード中に同定した。このモードはセパラトリクスから約3cm内側の位置でピークを持ち電場強度が約1.4kV/mである。算出した乱流揺動粒子束は間欠的であることがわかった。密度揺動は、広帯域にわたってGAMにより変調されており、算出した揺動粒子束もGAMの影響をうけていることがコヒーレンス解析で判明した。Hモードでは、GAMが消え、揺動,揺動粒子束も大きく減少している。算出された大きな間欠的バースト的粒子束の原因解明は今後の課題である。
宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A335 - A340, 2006/05
被引用回数:26 パーセンタイル:63.79(Physics, Fluids & Plasmas)イオン温度勾配(ITG)駆動乱流などのドリフト波乱流と、乱流から非線形的に生成される帯状流がトカマクプラズマ中の異常輸送について、重要な役割を果たしていることはよく知られている。帯状流は乱流輸送を抑制し、輸送障壁形成のきっかけになりうる。トカマクプラズマで現れる帯状流には、低安全係数領域に現れる時間変動しない静的帯状流と、高安全係数領域に現れる振動帯状流の2種類ある。グローバルなITG乱流シミュレーションは、振動帯状流の周波数が、プラズマの小半径方向に連続的には変化せず、階段状に変化する、すなわち異なる半径において同一の周波数を持つことを示している。この非局所的な振舞いはが小さくなれば弱くなると考えられる。ここで、はイオンのラーモァ半径、はプラズマの小半径である。そこで、グローバルランダウ流体ITGシミュレーションにより、の大きさが帯状流の非局所的振舞いに及ぼす影響を調べた。
井戸 毅*; 三浦 幸俊; 神谷 健作; 浜田 泰司*; 星野 克道; 藤澤 彰英*; 伊藤 公孝*; 伊藤 早苗*; 西澤 章光*; 小川 宏明; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(4), p.S41 - S50, 2006/04
被引用回数:129 パーセンタイル:96.43(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mトカマクにおいて重イオンビームプローブ(HIBP)を用いてプラズマ内部における測地的音波モード(Geodesic Acoustic mode, GAM)に伴うポテンシャル揺動及び密度揺動の同時計測を行った。ポテンシャル揺動はプラズマ境界内側で極大値を持っていること,この構造内で周波数はほぼ一定であること,このモードが径方向へ伝播していること、及びGAMが背景乱流に影響を及ぼしていることなどを明らかにした。背景乱流への影響の程度は理論モデルの予測とほぼ一致していることがわかった。
永島 芳彦*; 伊藤 公孝*; 伊藤 早苗*; 藤澤 彰英*; 星野 克道; 高瀬 雄一*; 矢木 雅敏*; 江尻 晶*; 居田 克巳*; 篠原 孝司; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(4), p.S1 - S15, 2006/04
被引用回数:36 パーセンタイル:74.62(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mトカマクのオーミック加熱プラズマの浮遊ポテンシャル揺動にバイスぺクトル解析を適用した結果について述べる。最外殻磁気面の内側で浮遊電位揺動中に帯状流の一種と考えられている測地的音波の周波数を持つコヒーレントなモードが観測された。二乗バイコヒーレンスの計算によりそのコヒーレントな揺動と背景揺動(ドリフト波乱流揺動を含むと推定)の間に有意な非線形結合が示された。全バイコヒーレンスは、コヒーレントなモードの振幅の2乗に比例していること、及びコヒーレントなモードは一定値のバイフェイズを持つことなどの測定結果は、長谷川-三間モデルによるドリフト波-帯状流系の理論的予測と整合することがわかった。
井戸村 泰宏; 徳田 伸二; 岸本 泰明
Nuclear Fusion, 45(12), p.1571 - 1581, 2005/12
被引用回数:40 パーセンタイル:75.46(Physics, Fluids & Plasmas)ジャイロ運動論的グローバルトロイダルコードを用いて正磁気シア及び反転磁気シアトカマクにおけるトロイダル電子温度勾配駆動(ETG)乱流を調べた。非線形乱流状態において正磁気シア及び反転磁気シア配位におけるETG乱流は全く異なる構造形成を示す。正磁気シア配位においては、ETG乱流はバルーニング構造を示すストリーマにより支配され、電子温度分布は乱流の時間スケールで急速に緩和し臨界安定状態に至る。反転磁気シア配位においては、正磁気シア領域がストリーマで特徴付けられるのに対し、負磁気シア領域では準定常な帯状流が生成される。この結果、電子熱拡散係数は面をまたがってギャップ構造を形成し、温度勾配は臨界安定より上の状態で準定常に長時間維持される。これらの結果は、正磁気シアトカマクにおける分布の硬さ、及び、反転磁気シア配位における輸送障壁形成の可能性を示唆している。
宮戸 直亮; Li, J. Q.*; 岸本 泰明
Nuclear Fusion, 45(6), p.425 - 430, 2005/06
被引用回数:26 パーセンタイル:62.33(Physics, Fluids & Plasmas)グローバルランダウ流体コードを用いて、トカマクプラズマ中の電磁的イオン温度勾配駆動乱流-帯状モード系を調べた。トカマクプラズマにおいては、安全係数が低い領域で時間変動しない静的な帯状流が、安全係数が高い領域でgeodesic acoustic mode(GAM)と呼ばれる時間的に振動する帯状流が現れる。静的な帯状流は乱流輸送を効果的に抑制するが、振動帯状流は乱流輸送をあまり抑制しない。このため、静的帯状流が支配的となる低安全係数領域では帯状流が乱流を圧倒する。一方、高安全係数領域では、帯状流が振動するため、乱流は活発なままである。したがって、安全係数分布を制御し、帯状流の性質を変えることにより、乱流輸送を抑え、核融合プラズマの閉じ込めを改善できる可能性がある。
宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.
Physics of Plasmas, 11(12), p.5557 - 5564, 2004/12
被引用回数:116 パーセンタイル:94.68(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクプラズマ中の電磁的イオン温度勾配駆動乱流-帯状流結合系を、グローバル電磁ランダウ流体コードを用いて調べた。帯状流の振る舞いは安全係数の大きさにより変化する。低安全係数領域では静的な帯状流が励起され、乱流を効果的に抑える。高安全係数領域では帯状流とポロイダル非対称な圧力揺動が結合し、帯状流が振動する。この振動帯状流のエネルギーがポロイダル非対称な圧力揺動を介して非線形的に乱流へ輸送されていることが同定された。このため、高安全係数領域では帯状流が乱流輸送を抑えることができない。帯状流の振る舞いの観点から、トカマクプラズマの閉じ込め改善には静的な帯状流が支配的となる低安全係数領域を作ることが好ましい。
Villard, L.*; Angelino, P.*; Bottino, A.*; Allfrey, S. J.*; Hatzky, R.*; 井戸村 泰宏; Sauter, O.*; Tran, T. M.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(12B), p.B51 - B62, 2004/12
被引用回数:29 パーセンタイル:66.32(Physics, Fluids & Plasmas)ジャイロ運動論に基づく近年の第一原理プラズマ乱流シミュレーションの現状をレビューするとともに、ジャイロ運動論におけるv//非線形性,ジャイロ運動論的Poisson方程式における幾何効果の厳密な取り扱いといった、これまでの近似的に無視されてきた問題がシミュレーション結果に及ぼす影響を定量的に議論した。これらの効果の注意深い取り扱いの結果、エネルギー・密度保存を満足する乱流シミュレーションが可能になった。新しいシミュレーションでは(1)乱流の広がりが熱流速のバーストと圧力分布の局所平坦化の連鎖的な雪崩現象で生じる,(2)非線形の駆動されるEB流はイオンラーマー半径の30倍程度のスケール長のグローバルなシア流になるといった、以前のシミュレーションでは見られなかった現象が明らかになった。
宮戸 直亮; Li, J. Q.*; 岸本 泰明
IAEA-CN-116/TH/8-5Rb (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
グローバル電磁ランダウ流体コードを用いて、トカマクプラズマ中の電磁的イオン温度勾配駆動乱流-帯状モード系を調べた。トカマクプラズマ中では2種類の帯状流、すなわち低安全係数領域における静的な帯状流及び高安全係数領域におけるgeodesic acoustic mode(GAM)と呼ばれる振動帯状流、が存在しうる。静的な帯状流が乱流輸送を効率的に抑制する一方、振動帯状流による乱流抑制は弱い。そのため、静的帯状流が駆動される低安全係数領域では帯状流が乱流を圧倒するが、振動帯状流が駆動される高安全係数領域では乱流は活発なままである。
宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.
JAERI-Research 2004-010, 18 Pages, 2004/08
トカマクプラズマの閉じ込め改善には帯状流による乱流輸送の抑制が不可欠である。トカマクプラズマ中の帯状流の性質は安全係数により変わることが知られていたが、そのグローバルな変化と乱流との相互作用は調べられていなかった。グローバル電磁ランダウ流体コードを用いて、イオン系の乱流輸送を支配していると考えられるイオン温度勾配乱流とそれによって生成される帯状流との間の相互作用をプラズマ全体にわたって解析した。帯状流が静的な安全係数が低い領域では乱流は効果的に抑制される。一方、帯状流が振動する安全係数が高い領域では、帯状流のエネルギーがポロイダル非対称な圧力揺動を介して乱流に輸送されるため、乱流はあまり抑制されない。
岸本 泰明
プラズマ・核融合学会誌, 80(5), p.390 - 395, 2004/05
近年の高性能の磁場閉じ込め核融合プラズマは、プラズマ中にさまざまな構造を形成することによって達成しており、そこでは時空間スケールの異なった物理過程が複合的に寄与している。そのような複雑かつ複合的な性質を持つプラズマの理解にあたっては大規模シミュレーションに基づく研究が本質的である。本論文では、このようなプラズマの構造形成を支配する物理的な素過程を論じるとともに、幅広いダイナミックレンジを包含する将来の数値シミュレーションの展望を提案する。
Li, J.; 岸本 泰明
Physics of Plasmas, 11(4), p.1493 - 1510, 2004/04
被引用回数:60 パーセンタイル:85.43(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクプラズマにおける電子温度勾配(ETG)駆動乱流が、断熱イオン応答を仮定した3次元ジャイロ流体モデルに基づいて解析された。論文ではおもに、ETG乱流が生成する帯状流のダイナミックスとそれに伴う電子の熱輸送が議論されている。高い電子のエネルギー閉じ込めが弱磁気シア領域において見いだされ、それらは、弱磁気シアに伴うETG乱流の抑制効果よりも、帯状流形成に伴う乱流の自己形成の結果であることを示している。特に、弱磁気シアはETG乱流における帯状流成分の増大により有利であることが示された。
宮戸 直亮; Li, J.*; 岸本 泰明
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.581 - 584, 2004/00
電磁的ランダウ流体モデルに基づくグローバルコードを用い、トカマクプラズマ中のイオン温度勾配駆動乱流の有限ベータでの非線形シミュレーションを行った。有限ベータ効果により線形成長率が減少するのに伴い、イオンの熱輸送も減少する。2種類の帯状流が観測された。一つは時間的にあまり変化しないもの、もう一つは時間的に振動するものである。振動する帯状流はベータによりあまり変化しないが、時間変化しない帯状流はベータの増加により弱まることがわかった。
Li, J.; 岸本 泰明; 井戸村 泰宏; 宮戸 直亮; 松本 太郎
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.585 - 588, 2004/00
トカマクプラズマの電子系輸送を支配していると考えられている電子温度勾配(ETG)モード乱流とそれが作る帯状流のダイナミックスに関する理論及びジャイロ流体モデルに基づくシミュレーションに関する報告を行う。特に、ETGモード乱流の駆動する帯状流の飽和機構に関して、Kelvin-Helmholtzモードの励起をシミュレーションによって確認するとともに、変調不安定性に基づく理論モデルの構築を行った。
岸本 泰明; 井戸村 泰宏; Li, J.
プラズマ・核融合学会誌, 79(5), p.478 - 488, 2003/05
本稿では、時空間スケールを限定した単一の物理階層のみならず、階層間の相互作用が本質的役割を果たす現象の一つである「プラズマ中に発生する乱流と層流」に話題を限定し、多階層・複合概念が核融合プラズマの高性能に果たす役割の一端を紹介する。また、今後の構造形成に準拠した高性能の核融合研究を推進する上で、幅広い時空間スケールを包含する多階層シミュレーション研究の重要性について考察する。
井戸村 泰宏; 徳田 伸二; 岸本 泰明
Nuclear Fusion, 43(4), p.234 - 243, 2003/04
被引用回数:121 パーセンタイル:94.87(Physics, Fluids & Plasmas)ジャイロ運動論的トロイダル粒子コードGT3Dを開発した。GT3Dでは、軸対称トロイダル系における運動の恒量により定義される正準マックスウェル分布に基づく手法,高モードのグローバル解析を可能にする準バルーニング展開、あるいは、粒子,エネルギーなどの保存則を改善する最適化粒子配分法といった新しい手法が実装されており、実装置パラメータにおける高精度のプラズマ乱流シミュレーションが可能になっている。本コードを大型トカマクにおけるITG(イオン温度勾配駆動)モードの解析に適用し、反転磁気シア配位は領域におけるITGモードの実質的な安定化に寄与することを明らかにした。また、GT3Dでは正準マックスウェル分布を用いた実装により、軸対称モード、特に、乱流抑制に寄与する乱流駆動帯状流の応答が正しく表現されている事を確認し、従来の局所マックスウェル分布を用いた乱流シミュレーションにおける重要な問題点を明らかにした。
Li, J.; 岸本 泰明
Physical Review Letters, 89(11), p.115002_1 - 115002_4, 2002/09
被引用回数:33 パーセンタイル:78.06(Physics, Multidisciplinary)微視的な帯状流と巨視的乱流間の相互作用に関して議論されている。鍵となる物理機構は半径方向のモード間結合として同定された。揺らぎのエネルギーは不安定な長波長領域から安定もしくは減衰する短波長モード領域に非局所的に輸送される。その結果、乱流スペクトルは大きく変形を受けるとともに非線形のパワー則から変位する。三次元のジャイロ流体イオン温度勾配モードシミュレーションを実施し、間欠的もしくはバースト的なイオン輸送挙動が観測され、トカマクプラズマにおけるITG生成帯状流に関係したスペクトル変形に関係していることが示された。
Li, J.; 岸本 泰明
Physics of Plasmas, 9(4), p.1241 - 1254, 2002/04
被引用回数:37 パーセンタイル:72.57(Physics, Fluids & Plasmas)帯状流はドリフト波の非線形相互作用によって生成される。三次元ジャイロ流体シミュレーションによると、静電的なスラブ電子温度勾配モードによる乱流システムにおいては、帯状流の発生は遅い過程であり、その振幅は近似的に時間に比例して増大することが明らかとなった。この場合、ETG駆動の帯状流は、背景の電子乱流輸送レベルに比べると弱く、乱流を抑制するには至らないことがわかった。この帯状流のダイナミックスが、定常状態において帯状流を考慮したシミュレーションにより解析された。