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論文

Preliminary analysis of sodium experimental apparatus PLANDTL-2 for development of evaluation method for thermal-hydraulics in reactor vessel of sodium fast reactor under decay heat removal system operation condition

小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹

Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00546_1 - 19-00546_11, 2020/06

ナトリウム冷却式高速炉において、作動時にポンプ等の電源を必要としない受動的な完全自然循環方式の崩壊熱除去系の採用が有力な手法として検討されている。この崩壊熱除去系が通常運転時のみならず事故時において作動した際の炉内および炉心部の熱流動挙動を把握し、冷却性を評価する必要がある。本論文では、そのような複雑な熱流動現象が起こる場合において、炉心内および浸漬型冷却器(DHX)の解析モデルを適切に設定するためにナトリウム試験装置PLANDTL-2を対象に数値シミュレーションを行った。解析結果より、PLANDTL-2における注目すべき熱流動現象について抽出し、モデルの妥当性などを検討した。

論文

Preliminary analysis of sodium experimental apparatus PLANDTL-2 for development of evaluation method for thermal hydraulics in reactor vessel of sodium fast reactor under decay heat removal system operation condition

小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 7 Pages, 2019/05

ポンプなどの動力に頼らない自然循環方式崩壊熱除去システムは、ナトリウム冷却高速炉の安全性向上に効果的であると認識されている。本論文では、浸漬型冷却器(DHX)やラッパー管のギャップも含めた炉心内の熱流動挙動を評価できる数値解析手法を確立するために、DHXと炉上部プレナムを模したPLANDTL-2におけるナトリウム試験の予備解析を行い、解析モデルの妥当性について述べた。

論文

Numerical analysis of EBR-II shutdown heat removal test-17 using 1D plant dynamic analysis code coupled with 3D CFD code

堂田 哲広; 檜山 智之; 田中 正暁; 大島 宏之; Thomas, J.*; Vilim, R. B.*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Next Generation Nuclear Systems for Sustainable Development (FR-17) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/06

ナトリウム冷却高速炉は全電源喪失に至った場合でも自然循環によって炉心崩壊熱を除去することが期待される。原子炉安全の観点から、この場合の炉心最高温度は正確に評価されなければならない。このため、1次元プラント動特性解析コードSuper-COPDに3次元CFD解析コードAQUAを連成させ、自然循環時のプラント全体の熱流動を評価できる解析手法の開発を行っている。本研究では、開発中の連成コードの妥当性を確認するため、EBR-IIプラントで実施された自然循環崩壊熱除去試験の解析を実施した。その結果、得られた解析結果は測定データとよく一致し、連成コードの妥当性が確認された。

論文

Validation and applicability of reactor core modeling in a plant dynamics code during station blackout

森 健郎; 大平 博昭; 素都 益武; 深野 義隆

Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 9 Pages, 2017/04

長期全交流電源喪失(SBO)のようなシビアアクシデントに対する安全対策は、高速増殖原型炉であるもんじゅにおいても求められており、その検討のためにプラント動特性解析コードの妥当性確認が必要である。これまでに自然循環時に重要な現象となる集合体間熱移行及び炉心冷却材の流量再配分を考慮するために、原子炉全集合体モデルが開発され、試験施設やプラントで実施された自然循環試験に基づき、妥当性確認が実施された。本研究では、もんじゅにおけるSBOの評価を合理的に行うために、同モデルをもんじゅの炉心解析モデルに適用し、熱出力40%タービントリップ試験の解析を実施した。試験結果をよく模擬できており、同モデルの圧力損失モデルが妥当であることを確認した。また、同モデルを用いてSBOの解析を実施した結果、集合体間熱移行及び流量再配分の効果によって集合体出口ナトリウム温度のバラツキが小さくなり、均一な温度となることを確認した。炉心冷却材の最高温度を合理的に評価するためには、両現象を集合体毎に適切にモデル化する必要があり、同モデルの有用性を確認した。

論文

An Experimental study on natural circulation decay heat removal system for a loop type fast reactor

小野 綾子; 上出 英樹; 小林 順; 堂田 哲広; 渡辺 収*

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1385 - 1396, 2016/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:45.52(Nuclear Science & Technology)

自然循環方式崩壊熱除去系は全電源喪失時の高速炉における受動的安全性として重要である。日本で設計がすすめられているループ型高速炉の崩壊熱除去系は、DRACSおよびPRACSより構成される。自然循環状態のプラント内熱流動現象を把握することは信頼性の高い完全自然循環方式崩壊熱除去系を開発するために必要である。本研究では、プラントにおける自然循環を考慮した熱流動現象を理解するためにプラント過渡応答試験施設を用いたナトリウム試験を実施した。スクラム過渡を模擬したナトリウム試験はPRACSが自然循環条件でスムーズに起動すること、スクラム後に模擬炉心が安定に冷却されることを示した。さらに、ループの圧力損失係数を変化させた実験からは外乱事象に対するPRACSのロバスト性を示した。

論文

A Study on the thermal-hydraulics in the damaged subassemblies under the operation of decay heat removal system

小野 綾子; 小野島 貴光; 堂田 哲広; 三宅 康洋*; 上出 英樹

Proceedings of 2016 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2016) (CD-ROM), p.2183 - 2192, 2016/04

ナトリウム高速冷却炉において崩壊熱を除去するいくつかの補助冷却系が検討されている。そのうちの二つがPRACSとDRACSである。本研究では、炉心溶融を引き起こすようなシビアアクシデントを仮定した状況下においてPRACSとDRACSの適用性を確かめるために、模擬炉心やPRACS, DRACSが備え付けられているプラント過渡応答試験装置を用いてナトリウム試験を実施した。炉心溶融は集合体の入口をバルブで閉止することで模擬した。実験結果は、部分破損および全体破損をした炉心においても長期的に安定した冷却がPRACSやDRACSにより可能であることを示した。

論文

Development of an evaluation methodology for the natural circulation decay heat removal system in a sodium cooled fast reactor

渡辺 収*; 大山 一弘*; 遠藤 淳二*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 上出 英樹; 村上 貴裕*; 江口 譲*

Journal of Nuclear Science and Technology, 52(9), p.1102 - 1121, 2015/09

 被引用回数:8 パーセンタイル:27.58(Nuclear Science & Technology)

自然循環崩壊熱除去系を採用した1500MW出力ナトリウム冷却高速炉(SFR)の安全性を確保するための自然循環評価手法を開発した。この評価手法は、炉心温度平坦化を考慮して炉心最高温度を評価できる1次元安全解析、1次系と崩壊熱除去系の局所的な流れや温度成層化を評価できる3次元流動解析、統計的安全評価手法から構成される。1次元及び3次元解析手法の妥当性をSFR1次冷却系の1/10スケール水試験と1次系及び崩壊熱除去系の1/7スケールナトリウム試験の結果を用いて確認し、1次元安全解析手法のSFR実機評価への適用性を乱流モデルが組込まれた3次元解析の結果との比較によって確認した。最後に、1次元安全解析手法を用いてSFR実機を対象とした統計的安全評価を実施した。

論文

Analysis of natural circulation tests in the experimental fast reactor JOYO

鍋島 邦彦; 堂田 哲広; 大島 宏之; 森 健郎; 大平 博昭; 岩崎 隆*

Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.1041 - 1049, 2015/08

安全性の観点から、ナトリウム冷却高速炉において、自然循環による崩壊熱除去は、最も重要な機能のひとつである。高速炉の炉心冷却は、循環ポンプによる強制対流ではなく、冷却材の温度差による自然循環冷却が可能なように設計される。一方で、低流量である自然循環時のプラント挙動を正確に把握するのは困難である。ここでは、高速実験炉JOYOで行われた自然循環試験のデータを用いて、プラント動特性解析コードSuper-COPDの妥当性確認を行った。4つの空気冷却器を含めたほとんど全ての機器をモデル化し、かつ炉心内の全集合体をモデル化して、自然循環時のシミュレーションを行った結果、100MWからのスクラム後から自然循環状態に移行するまでのプラント挙動を適切にシミュレーションできることが明らかになった。

論文

Safety requirements expected for the prototype fast breeder reactor "Monju"

齋藤 伸三; 岡本 幸司*; 片岡 勲*; 杉山 憲一郎*; 村松 健*; 一宮 正和*; 近藤 悟; 与能本 泰介

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 10 Pages, 2015/05

Japan Atomic Energy Agency set up "Advisory Committee on Monju Safety Requirements" in order to establish original safety requirements expected to the prototype FBR "Monju" SFRs use sodium as coolant. It is not necessary to increase primary system pressure for power generation because of the high boiling point of sodium (883$$^{circ}$$C at atmospheric pressure) and sodium coolant liquid level can be maintained by guard vessels. It would therefore not result in core uncovering accident in early stage even in the case of a loss of primary coolant accident which could occur in LWRs, and hence forced pressure reduction and coolant injection are not necessary for SFRs. Liquid sodium can be used in the wide temperature range and be cooled by natural circulation. In addition, multiple accident management strategies by manual operation can be applied because temperature increase is generally gradual even under accident conditions and grace period (several to several ten hours) before significant core damage occurs can be achieved due to large heat capacity of sodium in systems. This paper summarizes the above mentioned safety requirements expected to Monju discussed by the committee.

報告書

Analysis on non uniform flow in steam generator during steady state natural circulation cooling

Susyadi; 与能本 泰介

JAERI-Research 2005-011, 64 Pages, 2005/06

JAERI-Research-2005-011.pdf:2.57MB

ROSA/LSTF実験で観測された蒸気発生器(SG)U字管群での非一様流動に着目しPWRにおける定常自然循環を検討した。RELAP5/MOD3コードを用いた解析では、SG挙動を、一次系を1本、又は、5本、又は、9本の平行流路で表し、実験に基づく境界条件を使用するSGモデルを用いて解析した。その結果、5ないし9本の平行流路を用いる場合、逆流,流入と排水,二相成層のような重要な非一様流動現象や、実験と同様な安定な出口流動を再現できることがわかった。しかし二次系への伝熱量は最大15%過小評価された。さらに、特に低圧条件において注意深く入口流量を設定する場合のみ安定な自然循環挙動が得られるなど、定常状態を確立するための問題が見いだされた。

論文

Thermal-hydraulic research on future reactor systems in the ROSA program at JAERI

与能本 泰介; 大津 巌; Svetlov, S.*

Proceedings of 3rd Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-3), p.521 - 528, 2002/00

原研では、将来型軽水炉システムの熱水力に関する研究計画を進めている。本論文では本計画の概要と最近の二つの研究内容を紹介する。初めに、SG二次側冷却による長期崩壊熱除去手法の評価のためには、蒸気発生器伝熱管群での非一様流動挙動解析手法の検討が重要であることを述べる。我が国の産業界が計画中の次世代加圧水型炉APWR+では、このような崩壊熱除去システムの使用が計画されている。次に、革新的原子炉用の非常用熱交換器に関し、ロシアのSPOT実験データを用いた検討について紹介する。この検討では、実験に用いられた曲がりや短い直線部を有する伝熱管の管内凝縮伝熱量が、十分長い直管で得られた凝縮相関式を用いて数%の精度で予測できることが示された。

論文

横型PCCS2次側水プール内多次元沸騰流解析; プールサイズの影響

大貫 晃; 中村 秀夫; 川村 慎一*; 最首 貞典*

日本機械学会熱工学講演会講演論文集, p.31 - 32, 2001/11

BWRの静的格納容器冷却系(PCCS)として横型熱交換器を用いることが検討されている。横型PCCSの除熱性能を規定するものの一つに2次側水プール内での熱伝達特性がある。本報では、原研で開発した多次元二流体モデルコードACE-3Dにより2次側水プール内の多次元沸騰流解析を行い、気液二相循環流や熱伝達特性に及ぼすプールサイズの影響を評価した。局所沸騰モードでの特性を分析し、伝熱管群内部では沸騰・凝縮の影響が支配的で、プールサイズの影響の小さいことがわかった。講演では単相自然循環時、並びにバルク沸騰時の特性を併せて報告する。

論文

ROSA/LSTF experiments on low-pressure natural circulation heat removal for next-generation PWRs

与能本 泰介; 大津 巌

Proceedings of 12th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC 2000), Vol.1, p.317 - 329, 2000/00

蒸気発生器(SG)二次側除熱により事故後の崩壊熱除去を行うPWRにおいては、大気圧近傍圧力での自然循環除熱挙動を明らかにすることが重要である。本論文では、ROSA/LSTF装置を用いて、これに関して行った二つの実験について述べる。いずれの実験でもSG伝熱管群で気液二相が上下に分離した伝熱管(停滞管)と凝縮を伴いつつ二相流が流れる伝熱管が共存する非一様な観測された。停滞管では熱伝達が生じないため、非一様流動は一次系からSG二次側へ実効的な伝熱面積を減少させる効果がある。現行解析コードでは、この効果をモデル化できないため、自然循環挙動を適切に予測することはできない。重力注入水中の溶存空気の影響を検討した実験では、伝熱管への溶存空気の蓄積が観測されたが、7時間に渡る実験期間中に伝熱劣化は見られなかった。これは、空気が、伝熱に寄与しない停滞管に選択的に蓄積したことによる。この結果は、SG二次側除熱と重力注入を用いて、冷却材喪失事故後の長期冷却を行うシステムの有望性を示すものである。

論文

Safety analysis of a submersible compact reactor SCR for under-sea research vessel

頼経 勉; 楠 剛; 小田野 直光; 石田 紀久

Proceedings of the 4th JSME-KSME Thermal Engineering Conference, p.1_31 - 1_36, 2000/00

海洋調査に関するニーズ調査に基づき、中層海域を調査対象とした海中調査船用超小型炉SCRの設計研究を原研では進めている。海中航行船は動力源として電気出力500KWを必要とし、この電力を熱出力1250KWのSCR2基でまかなう。SCRの基本概念は、原研で設計研究を進めてきた深海調査船用原子炉DRXに基づいており、一体型炉、自己加圧及び自然循環方式の一次系、水張式格納容器を採用している。SCRの安全設備は、水張式格納容器、非常用崩壊熱除去設備、減圧注水設備により構成され、安全設備の基本的な機能確認のために、汎用原子炉プラント応答解析プログラムRELAP5mod3を用い、LOCA及び給水喪失時の挙動解析を行った。本解析の結果、事故時においても炉心冠水維持及び自然循環による崩壊熱除去が可能であり、本原子炉の安全設備が妥当であることが確認できた。

報告書

多次元二流体モデルコードACE-3Dの改良と受動的余熱除去系水プール内熱流動解析への適用

大貫 晃; 加茂 英樹*; 秋本 肇

JAERI-Data/Code 99-038, 108 Pages, 1999/08

JAERI-Data-Code-99-038.pdf:5.2MB

受動的安全機器設計を行ううえで重要な二相自然対流現象を詳細に解析するツールを整備するため、報告者が開発した多次元二流体モデルコードACE-3Dを改良した。改良版では、乱流熱流束モデルと熱構造体との連成解析機能を追加し、相変化を伴う熱的に非平衡な流れの解析及び外部との熱交換を伴う体系の解析を可能とした。蒸気が水プール中へ噴出する蒸気噴流の実験データを取得し、そのデータを用いて改良機能を検証した。日本原子力研究所で設計された受動的安全炉JPSRの余熱除去系水プール内の熱流動解析へ適用し、同プールの除熱性能を検討した。その結果、改良したACE-3Dコードにより水プール内の二相自然対流現象を精度よく予測できること、並びにJPSR余熱除去プールの除熱性能の高いことを確認した。

論文

加圧水型炉における低圧二相自然循環時に生じる蒸気発生器伝熱管群での非一様流動挙動

与能本 泰介; 安濃田 良成

日本機械学会第6回動力・エネルギー技術シンポジウム'98講演論文集, p.198 - 203, 1998/00

原研では、受動的安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いて進めている。これまで、AP600関連実験を行うとともに、蒸気発生器(SG)二次側自動減圧系と重力注入系(GDIS)を組み合わせて使用する安全系の特性を検討している。この安全系では、SG二次側を除熱源とし自然循環冷却することにより一次系を減圧し、GDISにより長期炉心冠水を維持する。これに関連しSG二次側圧力を0.14MPaに、炉心出力を定格出力の1.3%に保ち、一次系冷却材量をパラメータとする自然循環実験を行った。実験では、冷却材量が70から90%の時、SG伝熱管群で、流れが停滞した伝熱管と流れが存在する伝熱管が混在する非一様挙動が観測された。これを考慮しないRELAP5解析では、安定な低圧自然循環を再現できなかった。そこで、非一様挙動の原因を検討し、自然循環挙動予測のための簡易計算手法を提案するとともに、その有効性を確認した。

論文

Evaluation on driving force of natural circulation in downcomer for passive residual heat removal system in JAERI passive safety reactor JPSR

国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 34(1), p.21 - 29, 1997/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:84.66(Nuclear Science & Technology)

原研型受動的安全炉(JPSR)における受動的余熱除去系の自然循環駆動力は、炉心及び上部プレナムでの高温冷却水とダウンカマ内の低温冷却水の間の密度差で与えられる。本研究では、以下の可能性を調べることを目的とした。1)ダウンカマ内にバッフルを取付け熱流動分布の均一化を促進させる、2)余熱除去に十分な自然循環駆動力の確保、3)受動的余熱除去系の性能評価に適用されるダウンカマ内三次元熱流動の一点近似すなわち完全混合流れとする仮定の妥当性。このため、STREAMコードを用いた三次元熱流動数値解析を実施し、以下の結論を得た。(1)バッフルによる熱流動分布均一化の効果はほとんど認められない、(2)流動が多次元的でも自然循環冷却に必要な駆動力は確保できる、(3)定常時だけでなく初期過渡時にも、ダウンカマ内流動を一点近似流れとする仮定は、受動的余熱除去システムの循環駆動力の評価に適用できる。

論文

受動的安全設備を有する次世代軽水炉の熱流動解析の現状と課題

大貫 晃

第1回オーガナイズド混相流フォーラム講演論文集, p.73 - 82, 1997/00

21世紀に予想される発展途上国での電力需要の急上昇及び各国での労働力不足に対処するため、国内外で受動的安全設備を取り入れた次世代軽水炉の設計研究が進められている。この研究を進める上で重要な課題の一つに熱流動解析の精度向上がある。本報では、原研原子力コード委員会原子炉熱流動解析コード高度化専門部会での調査結果をもとに受動的安全設備を有する次世代軽水炉の熱流動解析の現状と課題をまとめた。大きな課題として、不凝縮性ガスのトレース及び信頼性の高い多次元解析ツールの開発が指摘された。

論文

Investigation on natural circulation two-phase flow instability

J.U.Knebel*; 新谷 文将

Proc. of 2nd Japanese-German Symp. on Multi-phase Flow, p.447 - 453, 1997/00

受動的安全炉では事故時の炉心冷却を冷却材の自然循環により行う方式が多く採用されている。しかし自然循環は駆動源が小さいため不安定になり易く、除熱の低下が懸念される。一方、過渡熱水力解析コードは、こうした流動状況に対する適用性を十分検証されていない。そこで検証用データ取得のための実験を高圧小型水ループを用いて実施した。本研究は、その第一報である。実験パラメータは、圧力、二相部流動抵抗、ヒータ出力であり、それぞれ0.3~15.4MPa、5種類の弁開度、4.4~160kWの範囲で実施し、200点に及ぶデータを取得した。実験データの整理の結果、本実験で得られた振動は密度波振動と考えられることが分かった。また、新たに導入した無次元数N$$_{pch}$$$$ast$$(N$$_{Fr}$$)$$^{-1}$$/2を横軸とし、縦軸をN$$_{sub}$$とすることにより、広範な圧力範囲の安定/不安定境界を同一グラフ上に示すことができることも分かった。ここに、N$$_{pch}$$: フェーズチェンジ数、N$$_{Fr}$$: フルード数、N$$_{sub}$$: サブクール数である。

論文

Passive heat removal by vessel cooling system of HTTR during no forced cooling accidents

國富 一彦; 中川 繁昭; 篠崎 正幸

Nucl. Eng. Des., 166(2), p.179 - 190, 1996/00

 被引用回数:19 パーセンタイル:16.69(Nuclear Science & Technology)

現在、日本原子力研究所で建設を進めている高温工学試験研究炉(HTTR)は、原子炉出口ガス温度950$$^{circ}$$Cの黒鉛減速、ヘリウム冷却型高温ガス炉である。2系統の独立した炉容器冷却設備(VCS)は、炉心の強制冷却が不可能となる減圧事故及び加圧事故に炉心を間接的に冷却する。VCSは、原子炉圧力容器の回りの水冷管パネルと冷却水の循環ループから構成される。冷却パネルは、常時90$$^{circ}$$C以下に保たれており、原子炉圧力容器をふく射及び対流により冷却するとともに、事故時に炉心から崩壊熱を除去する。本報は、VCSの詳細設計及び減圧事故及び加圧事故時のVCSの安全機能を示したものである。安全解析により、このような事故時にも、VCSによる冷却とHTTRの固有の安全特性により、燃料の温度上昇と核分裂生成物の放出が防止されることが明らかになった。さらに、このような事故時に万一、VCSの故障が仮定されたとしても、炉心は安全な状態に保たれ、また、原子炉圧力容器の健全性も維持されることが確認された。

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