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論文

The Effects of unburned-gas temperature and pressure on the unstable behavior of cellular-flame fronts generated by intrinsic instability in hydrogen-air lean premixed flames under adiabatic and non-adiabatic conditions; Numerical simulation based on the detailed chemical reaction model

Thwe Thwe, A.; 門脇 敏; 永石 隆二

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(6), p.731 - 742, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

本研究では、詳細な化学反応を考慮した非定常反応流れの数値計算を遂行し、固有不安定性による水素-空気希薄予混合火炎の不安定挙動を調べ、未燃ガス温度と圧力の影響を明らかにした。広い空間における火炎の不安定挙動をシミュレートし、セル状火炎の燃焼速度を求めた。そして、火炎不安定挙動に及ぼす熱損失および火炎スケールの効果を精査した。平面火炎の燃焼速度は、未燃ガスの温度が上昇すると増加し、未燃ガスの圧力と熱損失が上昇すると減少する。平面火炎の燃焼速度で標準化したセル状火炎の燃焼速度は、圧力(温度)の上昇と共に増大(減少)する。熱損失が存在する場合、標準化したセル状火炎の燃焼速度は、断熱の場合より大きくなる。これは、未燃ガスの高圧力と熱損失は、火炎の不安定挙動と不安定性をプロモートするからである。

論文

Simulation of the self-propagating hydrogen-air premixed flame in a closed-vessel by an open-source CFD code

Thwe Thwe, A.; 寺田 敦彦; 日野 竜太郎; 永石 隆二; 門脇 敏

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(5), p.573 - 579, 2022/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

高レベル放射性合水廃棄物容器内発生している水素の燃焼及び爆発の危険性について注意する必要がある。本研究では、密閉容器内での水素燃焼の特性を調査するためにオープンソースコードOpenFOAMを使用してシミュレーションを行い、初期火炎速度の影響による火炎面の挙動を調べた。初期の層流火炎速度が増加すると、火炎の半径,圧力,温度が増加し、流体力学的効果によりセル状火炎形状は堅牢になったことが分かった。コードの検証分析のために既存の水素-空気爆発実験から導出した火炎速度モデルをコードに実装し、火炎面に格子解像度の影響を明らかにした。格子サイズが小さくなると、火炎面のセル分離がより明確に形成され、火炎半径が大きくなった。シミュレーションによって得られた火炎半径とセル状火炎面は実験結果と合理的に一致した。

論文

断熱・非断熱条件下における水素-空気希薄予混合火炎の不安定挙動に及ぼす水蒸気添加の効果

古山 大誠*; Thwe Thwe, A.; 勝身 俊之; 小林 秀昭*; 門脇 敏

日本機械学会論文集(インターネット), 87(898), p.21-00107_1 - 21-00107_12, 2021/06

断熱および非断熱条件下での水素-空気希薄予混合火炎の不安定挙動に及ぼす蒸気添加の影響を数値計算的に調査した。8つの活性種と希釈剤の17の可逆反応でモデル化された水素-酸素燃焼の詳細な化学反応メカニズムを採用し、圧縮性ナビエ・ストークス方程式に基づいて、2次元の非定常反応流が処理された。蒸気の追加と熱損失が増加すると共に平面火炎の伝播速度は減少した。水蒸気濃度の増加と共に、標準化したセル状火炎の燃焼速度は増大し、熱損失が存在する場合、標準化したセル状火炎の燃焼速度は、断熱の場合より大きくなった。水蒸気添加により、水素-空気希薄予混合火炎の不安定挙動はプロモートされる。これは、ガスの熱拡散率が減少し、拡散-熱的不安定性が強くなるからである。水素予混合火炎の不安定性に及ぼす水蒸気添加の効果は新たな知見であり、原子力発電所などにおける水素防爆対策に繋がることが期待される。

論文

The Effects of addition of carbon dioxide and water vapor on the dynamic behavior of spherically expanding hydrogen/air premixed flames

勝身 俊之; 吉田 康人*; 中川 燎*; 矢澤 慎也*; 熊田 正志*; 佐藤 大輔*; Thwe Thwe, A.; Chaumeix, N.*; 門脇 敏

Journal of Thermal Science and Technology (Internet), 16(2), p.21-00044_1 - 21-00044_13, 2021/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:43.65(Thermodynamics)

水素/空気予混合火炎の動的挙動の特性に及ぼす二酸化炭素と水蒸気の添加の影響を実験的に解明した。シュリーレン画像により、火炎面の凹凸が低い当量比で明瞭に観察された。火炎半径が大きくなると共に伝播速度は単調に増加し、火炎面の凹凸の形成に起因する火炎加速が生じた。不活性ガスの添加量を増やすと、特にCO$$_{2}$$添加の場合、伝播速度が低下した。さらに、マークスタインの長さと凹凸係数が減少した。これは、CO$$_{2}$$またはH$$_{2}$$Oの添加が水素火炎の不安定な動きを促進したことを示してあり、拡散熱効果の強化が原因であると考えられる。水素火炎の動的挙動の特性に基づいて、火炎加速を含む伝播速度の数学モデルで使用されるパラメータが得られ、その後、さまざまな条件下での火炎伝播速度が予測された。

論文

Effects of pressure and heat loss on the unstable motion of cellular-flame fronts caused by intrinsic instability in hydrogen-air lean premixed flames

門脇 敏; Thwe Thwe, A.; 古山 大誠*; 河田 一正*; 勝身 俊之; 小林 秀昭*

Journal of Thermal Science and Technology (Internet), 16(2), p.20-00491_1 - 20-00491_12, 2021/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:43.65(Thermodynamics)

水素-空気予混合火炎の固有不安定により生じるセル状火炎面の不安定運動に及ぼす圧力と熱損失の影響を数値的に調査するために、水素-酸素燃焼の反応機構を採用し、8つの活性種と希釈剤の17の可逆反応をモデル化した。二次元非定常反応流れの基礎方程式が処理され、圧縮率,粘度,熱伝導,分子拡散、および熱損失が考慮された。圧力が高くなると、最大成長率が増加し、不安定な範囲が広がった。これらは主に火炎の厚さの減少によるものだった。圧力が高く、熱損失が大きくなると共に平面火炎の燃焼速度で標準化したセル状火炎の燃焼速度は増加した。これは、圧力と熱損失が細胞炎面の不安定な動きに強く影響したことを示している。また、フラクタル次元が大きくなり、炎の形状が複雑になったことを示している。

論文

流体力学的不安定性と拡散・熱的不安定性に起因する三次元セル状予混合火炎(未燃ガス温度と熱損失の効果)

門脇 敏; 野上 雅人*; Thwe Thwe, A.; 勝身 俊之*; 山崎 渉*; 小林 秀昭*

日本機械学会論文集(インターネット), 85(879), p.19-00274_1 - 19-00274_13, 2019/11

本研究では、流体力学的不安定性と拡散・熱的不安定性に起因する三次元セル状予混合火炎に及ぼす未燃ガス温度と熱損失の効果を調べるため、三次元圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式を採用して三次元の反応流れの数値計算を実行した。未燃ガス温度が下降し熱損失が増大するとともに、火炎の増幅率は小さくなり、不安定領域は狭くなる。これは、主として平面火炎の燃焼速度の低下によるものである。その増幅率と波数を平面火炎の燃焼速度と質量流束密度で標準化すると、未燃ガス温度の下降とともに、標準化した増幅率は大きくなり、不安定領域は広くなる。これは、主に、既燃ガスと未燃ガスの温度比の増加によって熱膨張の効果が強くなること、並びに、ゼルドヴィッチ数の増大に伴う凹凸の火炎面における局所的燃焼速度の変化が顕著になることによるものである。最大増幅率に対応する特性波長をもつ擾乱を平面火炎に加えると、それは固有不安定性により発達し、セル状の火炎面が形成される。標準化したセル状火炎の燃焼速度は、未燃ガス温度の下降とともに増加する。また、熱損失が増大するとセル状火炎の燃焼速度は増加する。これは、熱損失が拡散・熱的不安定性において重要であることを示している。

論文

Numerical investigation on unstable behaviors of cellular premixed flames at low Lewis numbers based on the diffusive-thermal model and compressible Navier-Stokes equations

Thwe Thwe, A.; 門脇 敏; 日野 竜太郎

Journal of Thermal Science and Technology (Internet), 13(2), p.18-00457_1 - 18-00457_12, 2018/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Thermodynamics)

拡散・熱的(D-T)モデル及び圧縮性ナビエーストークス(N-S)方程式を用いて広域における低ルイス数セル状予混合火炎の不安定挙動について、反応流れ場の二次元非定常数値解析を行った。圧縮性N-S方程式によって得られた火炎の成長増幅率は、D-Tモデルによって得られたものより大きく、不安定領域は広いことが分かった。計算領域を広くした結果、大きなセル状火炎から分離された小さなセルの数は劇的に増加した。このとき、圧縮性N-S方程式に基づく数値結果では、より強い不安定挙動及びより大きな平均燃焼速度が観察された。併せて、圧縮性N-S方程式によって得られたフラクタル次元は、D-Tモデルによって得られたものよりも大きかった。加えて、放射熱損失が低ルイス数予混合火炎の不安定性を促進することを確認した。

口頭

Effects of propane addition on the instability of lean hydrogen-air premixed flames

Thwe Thwe, A.; 日野 竜太郎; 門脇 敏*

no journal, , 

The effects of propane addition on the instability of lean hydrogen-air premixed flames were investigated experimentally. Flat burner of 60mm in diameter was used. Propane in fuel-air mixture was chosen as 1, 5, 10, 15 and 20%, the flow rate of premixture was set to 15L/min, and the equivalence ratio was set to 0.2 through 1.0. The experiments were carried out under the room temperature and atmospheric pressure. When the concentration of propane in fuel mixture was increased, lower lean flammable limit increased, cellular flame range decreased and planar flame range increased. When the equivalence ratio increased, cell width decreased, combination of cells appeared and cellular flame became flat at each case owing to the decrease of diffusive-thermal effect. The fluctuation of the light emission intensity became weaker and the torus shape of attractor became clear as the addition of propane suppressed the instability of the flame.

口頭

Effects of mesh size on wrinkle behavior of H$$_{2}$$-air premixed flame inside of a vessel; Numerical simulations by using XiFoam

Thwe Thwe, A.; 寺田 敦彦; 日野 竜太郎; 門脇 敏

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物容器内の水の放射線分解により発生する水素の燃焼と爆発の危険性を減らすためには水素燃焼現象および特性を理解する必要があり、そのためにCFDは重要な役割を果たしている。本研究では、勝身ら[長岡技術科学大学]による水素-空気爆発実験から推定された新しい層流火炎速度モデルをオープンソースコードXiFoamソルバーに実装して、解析格子サイズ(2mm$$sim$$0.625mm)によるしわ状火炎への影響を明らかにするために、水素-空気予混合火炎伝播シミュレーションを行った。その結果、格子サイズを1mm以下とすることで、着火から0.003秒から0.006秒までは火炎温度と火炎半径はほぼ同じであることと、0.006秒以降で火炎に固有不安定性効果による温度, 伝播速度の加速効果が現れることがわかった。解析格子サイズが小さくなると、点火領域の格子点数の増加とともに火炎温度が上昇して火炎半径も大きく、実験と同様な、しわ状火炎面を確認できるようになった。

口頭

Propagation phenomena of spherically expanding hydrogen-air premixed flames; Simulation by a public open source code

Thwe Thwe, A.; 寺田 敦彦; 日野 竜太郎; 永石 隆二; 門脇 敏

no journal, , 

燃料デブリ等の長期保管での水素安全管理の観点から、保管容器内の水素混合ガスの漏洩拡散、燃焼現象等の特性を理解することは重要であり、シミュレーションはそれを明らかにする有用な手法の一つである。本研究では、汎用オープンソースコードOpenFOAMを使用して、水素空気予混合火炎の伝播シミュレーションを行った。計算では、長岡技術科学大学の実験から導出された新しい層流火炎伝播速度モデルを適用し、2つの異なるサイズ(長さ0.21m及び0.13m)の立方体形状の容器内の空間をそれぞれ0.625mm及び0.5mmのメッシュサイズでモデル化した。容器内は、当量比1.0、初期温度298K、圧力101,325Paの水素-空気予混合気で満たされている。両ケースとも計算結果は、容器中心位置での着火後に予混合火炎が球状に伝播することを示し、その伝播現象は0.005秒以内の範囲で実験結果と良く一致した。また、火炎面のしわ形状は、メッシュサイズを細かくすることで、実験で観察された形状よりも微細化されているように見られた。これは、メッシュサイズがシミュレーションのしわ形状の形成に影響するからと考えられる。

口頭

Simulation of the behavior of spherically expanding H$$_{2}$$-air premixed flame

Thwe Thwe, A.; 日野 竜太郎; 寺田 敦彦; 門脇 敏

no journal, , 

XiFoamを用いて球状に膨張する水素-空気予混合火炎の挙動を調べるために二次元および三次元シミュレーションを行った。当量比は1.0に設定した。着火は分域の中心から始まり、火炎は球状に膨張してしわになった。得られた火炎半径は実験結果と一致した。

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