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瀬古 典明; 吉井 明央*; 角田 安彦*
放射線と産業, (123), p.15 - 18, 2009/09
ビルなどの空調用冷温水設備では1000mを超える大量の水を地下水槽に貯留し、長期に渡って循環を繰り返し、使用されている。貯留水中には配管設備内の金属類が経年的な「腐食」によって徐々に溶解し、貯留水使用期間が15年の設備(貯留水量2500m)では鉄が1から4ppm、銅が0.3から0.7ppmに濃縮されている例もある。オフィスビルなど商業施設の空調設備では、日常運営のため、設備の停止をすることが困難であり、貯留水を循環させる際に、希釈することで水質改善を図って対策を講じている。この対策費は、約1200万円と見積られている。そのため、ほとんどの設備においては長年手付かずの状態で放置されている。この問題を解決するために、グラフト重合材による金属回収技術を用いて冷温水貯水槽中の鉄,銅など、腐食によって溶出した金属類を、ビル設備を停止することなく、除去可能な「水質改善装置」を開発し、最終的に300Lのベンチスケール試験を実施し、実液に鉄イオンを添加した実証実験では飲料水基準値以下に除去できる良好な結果が得られた。