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稲垣 嘉之; 大内 義弘; 藤崎 勝夫; 加藤 道雄; 宇野 久男; 林 光二; 会田 秀樹
JAERI-Tech 99-074, p.63 - 0, 1999/10
HTTR熱利用系として、天然ガスの水蒸気改質(反応式:CH+HO=3H+CO)による水素製造システムが計画されている。HTTRと水蒸気改質システムの接続の前に、安全性及び制御性の実証、水素製造性能の確認等を目的として、HTTR水銀製造システムの1/30スケールモデルである炉外技術開発試験装置の製作を進めている。炉外技術開発試験装置は、中間熱交換器から下流の主要機器を模擬したもので、原子炉の代わりに電気ヒーターを使用して110Nm/hの水素を製造する能力を有する。水蒸気改質器は、水蒸気改質により水素を製造する主要な機器である。炉外技術開発試験装置の水蒸気改質の製作においては、ヘリウムガスからの熱の有効利用並びにコンパクトな構造を目指して、バイヨネット型触媒管の採用、触媒管外表面に設けた直交フィンによるヘリウムガスの伝熱促進等の工夫を行った。また、伝熱促進を行うためには触媒管の肉厚を10mm程度にする必要があるため、触媒管の設計においては、ヘリウムガスとプロセスガスの全圧を考慮する全圧設計ではなく、両者の差圧をもとに触媒管の肉厚を定める差圧設計を適用した。この設計方法は、高圧ガス保安協会より初めて認可された。また、水蒸気改質器は可燃性ガスと電気ヒーターを内蔵することから防爆構造とした。本報告書は、炉外技術開発試験装置の水蒸気改質器の構造、触媒管差圧設計及び防爆構造の認可にかかわる内容について述べたものである。
藤崎 勝夫; 稲垣 嘉之; 高野 栄; 大内 義弘; 加藤 道雄; 会田 秀樹; 関田 健司; 森崎 徳浩; 須山 和昌*; 岩月 仁*; et al.
JAERI-Tech 97-053, 57 Pages, 1997/10
本報告書は、HTTR炉床部構造物の構造健全性の確認、HTTRの運転・保守、共用期間中検査等に反映するデータの取得を目的として実施したHENDEL炉内構造物実証試験部(T)の解体検査の結果について述べたものである。T試験部は、1982年以来約14,500時間の試験運転が行われ、1997年6月に解体された。解体時に実施した目視・寸法検査により、全ての黒鉛構造物に破損がなく、その配列も据付時と同じ状態で保持されていることを確認した。腐食については、高温プレナムブロックでは微小な酸化痕が生じていたが、他の黒鉛ブロックには観測されなかった。また、高温プレナムブロックのヘリウムガス流路やサポートポストの表面に磁性を有する黒色粉末が付着していた。炉心拘束バンドの締付力については、据付時に比較して約20%の低下が認められたが、低温冷却材の漏洩を増加させるような固定反射体間のギャップの拡がりは生じていなかった。
日野 竜太郎; 藤崎 勝夫; 小林 敏明; 会田 秀樹; 太田 幸丸; 大内 義弘; 関田 健司; 羽賀 勝洋; 加藤 道雄; 茂木 春義; et al.
JAERI-Tech 96-037, 45 Pages, 1996/09
HTTRという実炉を用いて世界で初めて高温核熱利用系を接続して実証試験を実施するのに先立ち、機器の高性能化、運転・制御及び安全技術の実証、設計・安全評価解析コードの検証のための炉外技術開発試験が不可欠である。そこで、HTTRの最初の熱利用系である水蒸気改質水素製造システムの炉外技術開発試験装置の設計検討を行った。本報告は、試験装置のなかで原子炉システムを模擬して約900Cの高温ヘリウムガスを水蒸気改質システムに供給するヘリウムガス供給系の設計についてまとめたものである。HENDEL全設備を調査してヘリウムガス供給系に再利用可能な機器を評価・整理した。また、新規に製作するヘリウムガス高温加熱器等の熱流動性能及び構造強度の評価を行い、その仕様と構造を定めた。
大内 義弘; 藤崎 勝夫; 小林 敏明; 加藤 道雄; 太田 幸丸; 渡辺 周二; 小林 秀樹*; 茂木 春義
JAERI-Tech 96-030, 244 Pages, 1996/07
大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)は、HTTRの炉内構造物及び高温機器に関する性能及び信頼性を実証するための大型試験装置である。主要設備は、M+Aループ(高温ヘリウムガス供給系)、T試験部及びT試験部であり、1995年2月までの通算運転時間は、M+Aループで22900時間、T試験部で19400時間、T試験部で16700時間である。実証試験は当初の目的を果し、HTTRの設計、安全審査及び建設に活用された。また、10年以上の運転経験により、大型ガスループの運転技術、ヘリウムガスの取扱技術及び高温機器の保守技術を確立した。本報告書は、HENDELの設備の概要、1982年3月から1995年2月までの運転実績及び保守管理の内容についてまとめたものである。
戸根 弘人; 根小屋 真一; 大内 義弘; 下村 寛昭; 田中 利幸; 藤田 久美雄; 岡本 芳三
JAERI-M 8309, 73 Pages, 1979/07
HENDELは多目的高温ガス実験炉の炉内構造物、中間熱交換器、高温配管などの性能および健全性を実証するため、1980年未完成を目標に、その設計製作が進められている。この設計製作にさきだち、HENDELの基本的な全体系統設計、各部系統設計および構成機器設計を行なった。本報告書はHENDELの主要な構成機器設計を行なった。本報告書はHENDELの主要な構成要素であるメイクアップ系および精製系の構造、構成機器、設計データ、物質収支、熱収支など基本製作設計を遂行する過程で実施された検討内容をまとめたものである。
大高 仁護*; 山田 敏雄*; 佐々木 和一*; 高橋 憲二郎*; 井上 設生*; 大内 義弘*; 佐藤 稔*
PNC TN941 78-46, 23 Pages, 1978/01
期間1975年6月1978年6月 目的 大型・大リークナトリウムー水反応試験装置SWAT―3の放出系ラプチャ板に設置した破裂検知器の改良経験をまとめ,「もんじゅ」蒸気発生器設計の参考とする。要旨 大型・大リークナトリウムー水反応試験装置SWAT―3の放出系ラプチャ板に,金属箔切断式破裂検知器を取り付けて,ナトリウム-水反応試験を実施したところ以下の不具合があった。1)取り付けられているリレー式信号検知回路の作動が遅く,破裂信号が出なかった。2)金属箔を取り付けるための管壁貫通電極部分にナトリウム漏洩が生じた。この対策として,信号検知回路を簡単な論理判断回路を含む半導体回路とし,管壁貫通電極の構造変更を行なった。この結果,引き続く注水試験において,ラプチャ板破裂検知器として支障なく作動することが確認された。
池本 一郎*; 橋口 功*; 大内 義弘*; 井上 設生*; 鐘ヶ江 直道*; 堀 雅夫*
PNC TN941 76-28, 60 Pages, 1976/03
期間1975年4月1976年3月目的Na中水素計の動的,静的平衝法による試験結果および注水試験に対する応答について報告する。要旨本報告書は,上記期間中に行なったNa中水素計の静的および動的平衝法による較正試験,注水試験時に得られた水素計の応答や,較正試験から得られた水素計の特性,およびNa中水素計の設計において考慮すべき点などについて述べたものである。本試験結果より明らかになった主な事項は,以下のようなものである。静的および動的平衝法による較正試験の結果,Na中水素濃度を精度よく監視できる。Ni拡散膜の水素透過率に圧力依存性が認められた。バリアン型Na中水素計において,数回の住水実験の後,出力の経時変化が観察された。バリアン型およびPNC―MAPI型Na中水素計の両者の応答を比較すると,応答開始はほぽ同時であるが,感度はバリアン型の方が良好である。静的平衝法によりNa中水素分圧を測足する場合,低分圧の場合は真空系壁面からのガス放出,高分圧の場合は電離真空計フィラメントの排気速度の効果を考慮しなくてはならない。
鐘ヶ江 直道*; 橋口 功*; 池本 一郎*; 大内 義弘*; 井上 設生*; 堀 雅夫*
PNC TN941 76-27, 110 Pages, 1976/03
期間1975年2月1日1976年2月29日目的ノズル・ターゲット問距離を変えて実施した小リーク・ウェステージ実験より得られた結果およびこれまでの注水ノズルの金属学的観察より得られたノズル孔拡大に対する考察結果を報告する。要旨1.ウェステージに対する距離の効果に関する試験とその検討。本試験の主要条件は以下のとおりである。ナトリウム温度T/N480()一定ナトリウム流速V/N約0.24(m/sec)一定ターゲット材質21/4Cr―1Mo材一定ノズル径D0.2,0.3,0.5,1.0,1.5(mm)ノズル・ターゲット間距離L5100(mm)L/D12400(一)注水率G0.0713.8(/sec)得られたウェステージ部の測定結果から,先づ次のことがわかった。1)L/D≒2030の処に最大ウェステージ率が発生する。2)L/D2030の領域ではウェステージ部形状はピット型となりウェステージ率が1/Lに比例して減少する。3)L/D2030ではウェステージ形状はトロイダル型となりウェステジ率がむしろ低下する傾向がある。4)本試験ではL/D150の領域では,ウェステージは観測されなかった。また,ウェステージ断面曲線は次式のように正規分布曲線で表わされる。-=-oexp(―r2/b)ただし,rは深さ-の処での半径,-oは最大深さでありbは注水率GとL/Dの関数で次式で表わされることが判った。b=1/5・L/D・G―方,ターゲット上に生ずるウェステージの広がりは,L/D2030の領域ではG1/2(L/D)1/2に比例しており,注水率Gが一定の場合L/D2030で最も小さくなりL/D2020では逆に広くなることが判った。以上の結果を実機SGで小リークが生じた場合の評価に反映して2.3の考察を加えた。2.リーク孔拡大(セルフウェステージ)に関する考察これまで使用したノズル部の金属学的観察結果を基とし次の結論を得た。1)孔拡大は必ずNa側から生ずる。2)拡大によって失われた鋼体積と拡大の孔部空間体積の比をvとするとき,このVと仝注水量(g)の間には次の関係が成立する。V=W310-63)孔拡大によってリーク率が増大する時点(1次拡大完了点)では,孔径は初期孔径の約2倍になる。4)この1次拡大完了
鐘ヶ江 直道*; 池本 一郎*; 橋口 功*; 大内 義弘*; 井上 設生*; 堀 雅夫*; 下屋敷 重広*
PNC TN941 76-26, 60 Pages, 1976/03
SWAT-2装置は昭和47年4月の運転開始以来、昭和50年7月までの期間に107回の注水実験が行なわれた。装置の運転は間けつ的であるが、延べ運転時間は2600時間であり、500前後のNa温度および水注入による高いNa中不純物濃度、あるいはNaのチャージ・ドレンのくり返しによる熱衝撃などにより装置の寿命に悪影響を与える可能性も考えられる。このため装置の安全運転上、装置寿命の評価が必要と考えられ配管材料検査が実施された。いっぽう本検査結果は、Na-水反応による材料ウェステージの機構究明の手助けになることも期待された。検査の結果、配管材料にはNaあるいはNa-水反応によって生じたNa中の苛性ソーダ(NaOH)による腐食、および材料強度の低下などは観察されず、今後の装置の運転上問題のないことがわかった。
根井 弘道*; 大内 義弘*; 大島 厳*; 堀 雅夫*; 氏原 幸三郎*; 橋口 功*; 井上 設生*
PNC TN941 74-70, 50 Pages, 1974/08
期間1973年8月1日1974年5月31日 目的音響式水リーク検出器を開発すること。要旨 本報告書は今期間中に行なった35回の小リークNa―水反応試験のうち,音響式リーク検出器に関する結果を記述したものである。Na―水反応によって発生する音の特性と音響式による水リーク検出の可能性について調べた。発生した音の出力(RMS値)の測定と周波数分析を行なった。SWAT―2装置ではRMSメータによって0.079/secの水リークを検出できることがわかった。Na―水反応時の周波数スペクトルのピークは変換器を取りつけているステンレス俸あるいは管の固有振動によるものであること,水注入時の音の出力(RMS値)はリーク率の1/3乗に比例し,Na温度が高いほど大きいことがわかった。
根井 弘道*; 氏原 幸三朗*; 大内 義弘*; 橋口 功*; 大島 巖*; 井上 設生*; 堀 雅夫*
PNC TN941 74-45, 97 Pages, 1974/07
期間1973年8月1日1974年5月31日目的蒸気注入によるターゲット管のウェステージに及ぼす種々のパラメータの影響を定量的に把握することおよびリーク検出計の応答特性を調べること。要旨今期間中次の項目の試験をした。1)破損伝播実験,2)ターゲット管上の温度分布測定,3)内径0.2mmのノズルによる小リークウェステージ,4)キャプセルによる微小リーク試験時の水素検出計の応答。破損伝播実験により,破損孔の大きさ,破損に至るまでの時間を知ることができた。さらに,破損に到るまでのへこみの成長の過程を考察した。ウェステージ部のへこみ測定から,へこみ分布は正規分布をすることがわかった。ターゲット管表面の温度分布の形状はへこみ分布の形状とよく似ていた。ウェステージ率をリーク率とNa温度で表す実験式をクロモリ鋼とステンレス鋼について作った。Na中水素検出計として新たに電離真空計(B-Aケージ)をとりつけた。ノーブルポンプ,質量分析器,B-Aゲージのうら,B-Aケージの性能が最も良好であることがわかった。B-Aケージの感度ほ,Na中水素濃度が100ppbのとき,3ppbと計算された。ノーブルポンプ及びB-Aゲージの応答を理論的に解析した。理論値と実測値はよく一致した。この解析から,Na中への水素の溶解割合を知ることができた。Ar中水素計では還流式Naべーパトラップの性能をしらべた。
根井 弘道*; 氏原 幸三郎*; 大内 義弘*; 大島 巌*; 井上 設生*; 堀 雅夫*
PNC TN943 73-02, 149 Pages, 1973/08
期間1972年9月1日1973年8月31日 目的蒸気注入によるターデット管のウェステージ結果と各種リーク検出計の応答特性についての試験結果を報告する。要旨もんじゅの蒸気発生器を模擬して,次の様な試験条件で試験をおこなった。ターデット部の流速0.24m/s ノズル・ターデット間距離1.75mm ノズル径0.30.7mm ナトリウムと蒸気の温度280530 蒸気圧力は20170atmの範囲でかえたが,データをリーク率で整理し,圧力の影響は特に考慮しなかった。リーク率0.16g/secの範囲で,ウェステージ率はリーク率とともに増大した。2―1/4Cr―1Mo鋼はステンレス鋼にくらべて,5倍程ウェステージが大きい。Na温度480のウェステージ率は330にくらべて10程大きい。この温度による違いを考慮すると,APDAで得られた水のウェステージと我々の蒸気の結果はそれ程大きな差はない。Na中とカバーガス中の水素計の検出感度について検討を加えた。応答時間は両者とも3040秒程度であった。連続式プラギング計は良好な水反応時の応答を示した。このプラギング計により,水注入後のループの平衡プラギング温度と注入水量との関係をとった。各種のピエゾ式音響検出器により反応音を測定することにより,リーク率によりS/N比は210程度であること,ナトリウム温度480では280の時の2倍程度の音響出力がでることなどがわかった。周波数スペクトルは導波管等構造物の影響を強く受けるのではないかと思われた。水反応時には,反応容器の液面が水素ガスにより振動するのが液面計により観測された。実際の蒸気発生器でリークが起った時のこの振動の大きさを推定するための考察を加えた。
佐藤 稔*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 大島 厳*; 原崎 堯*; 田中 信夫*; 大内 義弘*
PNC TN941 72-17, 84 Pages, 1972/10
期間1971年9月1日1972年8月31日 目的 SWAT-1試験装置により,大リークナトリウム-水反応に関するデータを得て,ナトリウム加熱蒸気発生器安全性開発に資する。要旨 前報にひきつづき,動燃大リーク・ナトリウム-水反応試験装置SWAT―1による計9回の試験結果を中心に,初期スパイク圧,反応初期ボイド成長,準静圧上昇,ナトリウム液面上昇,反応容器内温度,放出系作動による準静圧減圧特性,収納容器圧力上昇特性,中リーク規模ウエステージ現象,および試験后の反応容器洗滌法につき実験結果と考察をとりまとめた。
根井 弘道*; 大内 義弘*; 氏原 幸三郎*; 大島 厳*; 井上 設生*
PNC TN941 72-14, 96 Pages, 1972/08
期間1972年3月1972年8月31日 目的 小リークナトリウム水反応試験装置(SWAT―2)を使っておこなわれたリーク検出計の特性試験の結果,及びその後,1972年7月末までにおこなわれたナトリウム水反応試験の結果について報告する。主た拡散式水素検出計の特性に関する考察についても述べる。
根井 弘道*; 大内 義弘*; 大島 厳*; 堀 雅夫*
PNC TN941 72-08, 62 Pages, 1972/08
期間1970年12月1972年5月31日 目的 小リークナトリウム水反応試験装置の概要と試験目的について報告する。要旨 小リークナトリウム水反応試験装置は,「もんじゅ」用蒸気発生器内でナトリウム中へ水がリークした時に隣接伝熱管壁上に発生すると考えられているウェステージ量を明らかにする事と,そのリークを早期に検出するためのリーク検出計の開発試験を目標にして建設された。本報告書はこの試験研究の第1報として,試験研究の目的と,装置の概要について述べてある。試験の結果については第2報に報告する予定である。
佐藤 稔*; 大内 義弘*; 大島 厳*; 山田 敏雄*; 大高 仁護*; 堀 雅夫*
PNC TN941 72-02, 66 Pages, 1972/02
要旨動燃大ソーク・ナトリウム-水反応試験装直(SWAT―1)を用いてナトリウム-水反応試験を実施した。本報告は実験1として行った最初の6回の試験結果をまとめたもので測定データのほかに反応谷器準静圧の上昇,収納容器大気解放系の作動時間,反応発生熱等に関しての考察も含まれている。
堀 雅夫; 小堀 哲雄; 大内 義弘
JAERI 1111, 31 Pages, 1966/08
気液二相流のボイド体積率を計測する手段として、電磁流量計による方法を開発し、アルゴン-水銀および空気-水二相流で検定試験をおこない、気泡液やスラッグ流などの二相流々動状態について、充分な精度で測定できることを実証した。この方法は電磁流量計の出力が電気伝導性をもった流体の流速、すなわち気液二相流の場合には、液体の流速のみに比例することを利用したものであって、複雑な流路にも適用できる。
堀 雅夫; 大内 義弘
日本原子力学会誌, 8(10), p.536 - 539, 1966/00
一般に沸騰水型原子炉の炉心は多数の並列の流路から構成されており、冷却材(軽水)は炉心の下部の室(plenum)において各流路へ分配流入し、炉心の上方で合流する。このように各流路の両端が共通の室に通じている場合には、各流路を通る冷却材の流量は各流路における流動抵抗によりきまる。BWRのように流路内で沸騰が生じる場合には、流動抵抗が出力の影響を受けるため、各流路の流量も出力により変化する。出力が増加して、流路における蒸気発生量が大きくなると、強制循環の単流路の場合でも、圧力降下が時間的に変動するようになり、流れが振動的になる。並列流路においては流路相互間の干渉があるため、単流路の場合よりも流動状態の不安定が起りやすい。
鳥飼 欣一; 堀 雅夫; 大内 義弘
日本原子力学会誌, 3(5), p.333 - 337, 1961/00
一般に液体への熱伝達において、発熱体表面からの熱流束が増加すると、液体の温度が飽和温度以下でも表面で蒸気泡の発生が始まる。これは表面核沸騰であるが、さらに熱流束が増加すると、発生する蒸気泡の密度が大になり、合体して発熱体表面上に蒸気の膜を作る。すなわち表面膜沸騰である。核分裂による発熱あるいは電気抵抗による発熱のような自己発熱式の場合には、この状態になると蒸気膜の熱絶縁作用により発熱体の温度は急激な上昇をおこす。このため普通の金属の融点以上になり、発熱体の熔融破損をひきおこす。この現象がバーンアウト(burn-out)であるが、液体が飽和温度以下の場合にも、また飽和温度で蒸気を含む場合にもおこり、自己発熱体の高熱波束の熱伝達では重要な問題となっている。