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論文

Development of a resonant laser ionization gas cell for high-energy, short-lived nuclei

園田 哲*; 和田 道治*; 富田 英生*; 坂本 知佳*; 高塚 卓旦*; 古川 武*; 飯村 秀紀; 伊藤 由太*; 久保 敏幸*; 松尾 由賀利*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 295, p.1 - 10, 2013/01

 被引用回数:21 パーセンタイル:83.7(Instruments & Instrumentation)

ガスセル中でのレーザー共鳴イオン化を用いた新しいタイプのイオン源を開発した。このイオン源は、ガスセル中に入射した放射性核種の原子を、レーザーでイオン化して、オンラインで質量分離するためのものである。このイオン源の特長は、ガスセルからイオンを引き出す出口に六極イオンガイドを付けて差動排気することにより、同位体分離装置を高真空に保ちながらガスセルの出口径を大きくした点にある。これによって、ガス中でイオン化されたイオンの引出し時間が短くなり、より短寿命の放射性核種の分離が可能となった。このイオン源は、理化学研究所の放射性イオンビーム施設(RIBF)で使用される予定である。

論文

Vulnerability of feline T-lymphocytes to charged particles

柿崎 竹彦; 浜田 信行*; 坂下 哲哉; 和田 成一*; 原 孝光*; 舟山 知夫; 宝達 勉*; 夏堀 雅宏*; 佐野 忠士*; 小林 泰彦; et al.

Journal of Veterinary Medical Science, 69(6), p.605 - 609, 2007/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.64(Veterinary Sciences)

重イオンの優れた生物学的・物理学的特性から獣医領域での応用が期待されるが、これまでに伴侶動物細胞に対する感受性は明らかにされていない。そこで、本研究では、ネコ由来Tリンパ球に対する感受性を解析し、重イオンの線量と線エネルギー付与に依存して細胞死が誘発されることを明らかにした。

論文

Killing of feline T-lymphocytes by $$gamma$$-rays and energetic carbon ions

柿崎 竹彦; 浜田 信行*; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 和田 成一*; 宝達 勉*; 夏堀 雅宏*; 佐野 忠士*; 小林 泰彦; 伊藤 伸彦*

Journal of Veterinary Medical Science, 68(12), p.1269 - 1273, 2006/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:23.33(Veterinary Sciences)

線エネルギー付与(LET)の高い重粒子線は、生物学的効果比(RBE)が大きく、さらに線量分布に優れていることから、ヒトの放射線治療に臨床応用がなされている。しかしネコに対しては臨床応用されておらず、放射線生物学的な基礎データも報告されていない。本研究ではネコ由来Tリンパ球(FeT-J)における低LETの$$gamma$$線(0.2keV/$$mu$$m)と高LETの炭素線(114keV/$$mu$$m)を照射したときの生物効果を比較検討した。クローン原性試験の結果、10%生存線量(D$$_{10}$$)における炭素線のRBEは$$gamma$$線と比較して2.98であり、また不活性化断面積は$$gamma$$線で0.023$$mu$$m$$^{2}$$、炭素線で38.9$$mu$$m$$^{2}$$であることがわかった。TdT-mediated dUTP-biotin nick end labeling(TUNEL)法を用いてアポトーシス発現を測定したところ、TUNEL陽性率は同一吸収線量の照射では炭素線は$$gamma$$線よりも高値を示したが、それぞれのD10線量の照射では炭素線と$$gamma$$線の結果に有意な差は認められなかった。以上の結果から、炭素線は$$gamma$$線と比べ同じ物理的線量を照射した場合の細胞致死効果は高く、また生物学的線量が等しいときの細胞応答に違いはないことが示され、よって炭素線治療はネコに対しても有用性が高いことが示された。

論文

Distinct modes of cell death by ionizing radiation observed in two lines of feline T-lymphocytes

柿崎 竹彦; 浜田 信行*; 和田 成一*; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 宝達 勉*; 佐野 忠士*; 夏堀 雅宏*; 小林 泰彦; 伊藤 伸彦*

Journal of Radiation Research, 47(3-4), p.237 - 243, 2006/11

哺乳動物由来の浮遊系細胞であるFeT-J及びFL-4という2種のネコTリンパ球株の${it in vitro}$における$$^{60}$$Co$$gamma$$線に対する放射線感受性及び放射線応答を解析した。コロニー形成能を指標に$$gamma$$線に対する感受性を調べたところ、2種の細胞間で生存率に有意差はなく、平均致死線量(${it D}$0)は両細胞とも1.9Gyであり、2Gyを照射したときの生存率はFeT-J株で0.30、FL-4株で0.48であった。しかし、$$gamma$$線を15Gy照射して4日後のアポトーシス誘発率をTUNEL法により求めたところ、FeT-Jでは40%以上を示したのに比べ、FL-4では10%以下とアポトーシス誘発の有意な抑制が見られた。一方、同じく15Gy照射後4日目の照射細胞を顕微鏡観察したところ、分裂期細胞死に至った細胞の割合がFeT-Jは16.0%であったのに比べ、FL-4では60.3%と有意に上昇した。すなわち、FeT-Jではおもにアポトーシス、FL-4ではおもに分裂期細胞死ひいてはネクローシスにより、$$gamma$$線による細胞死がもたらされることが明らかになった。FL-4でアポトーシスと異なる細胞死に至る過程が示されたことから、ネコTリンパ球において分裂期細胞死とアポトーシスとを支配し、細胞死を調節する因子が存在していることが示された。

論文

SMESモデル・コイル; 初期冷凍・熱特性

濱田 一弥; 加藤 崇; 河野 勝己; 本田 忠明*; 種田 雅信*; 関口 修一*; 今橋 浩一*; 大都 起一*; 田尻 二三男*; 大内 猛*; et al.

低温工学, 33(7), p.467 - 472, 1998/00

SEMSモデル・コイルは、強制冷凍型導体を使用した4層ダブルパンケーキのコイルで、全質量は4.5トンである。ITER CSモデルコイル用に開発された冷凍機を用いて、コイルに過大な熱歪みを加えぬよう感度制御しながら初期冷凍を行い、目標である10日以内に初期冷凍を終了した。熱負荷を測定したところ、7.5Wであり、設計値と比較して同程度であった。

報告書

非破壊分析装置の概要

所 要一; 和田 勉; 鈴木 徹; 中村 仁宣; 寺門 茂; 大内 隆雄; 石川 進一郎

PNC TN8440 95-040, 25 Pages, 1995/10

PNC-TN8440-95-040.pdf:2.36MB

従来、プルトニウムの測定は破壊分析(化学分析)により行われていたが、測定の迅速性、簡便さ等により様々な方法の非破壊分析法が開発された。プルトニウム燃料工場では、測定対象物の大きさ、形状に合わせた専用の非破壊分析装置を開発し、燃料製造工程等に配置し、プルトニウムの測定を実施している。本書は、プルトニウム燃料工場において使用している非破壊分析装置等についてその概要をとりまとめたものである。なお、化学分析によるプルトニウムの測定についても参考までに記述した。

報告書

不活性ガス融解; 非分散赤外呼吸法によるMOX燃料のO/M分析法の開発

上村 勝一郎; 檜山 敏明; 和田 勉; 篠原 修二*; 高橋 俊夫; 山本 純太

PNC TN8410 95-105, 52 Pages, 1995/05

PNC-TN8410-95-105.pdf:1.24MB

MOX燃料の開発におけるO/Mの測定は、炉心燃料設計、燃料製造及び品質管理の観点から極めて重要である。しかし、プルトニウム燃料製造施設において従来から採用されている酸化重量法(約4hr/件)及び酸化還元重量法(約2日/件)は、測定に長時間を要しているため、製造工程に迅速なデータのフィードバックが出来ず工程管理に十分対応が出来ないのが現状である。そこで短時間でかつ高い分析精度を有する不活性ガス融解-非分散赤外吸収法による酸素対金属原子数比(以下「O/M」という。)分析装置を開発し、混合酸化物燃料(以下「MOX」という。)のO/M測定値を工程へ迅速にフィードバックするための分析方法を確立した。本方法の測定原理は、黒鉛るつぼに試料及び金属助燃剤を採取し、ヘリウムガス雰囲気中で試料を加熱融解した際に発生する酸素と黒鉛が反応し、生成する一酸化炭素を非分散赤外吸収検出器で定量することにより酸素含有率を求め、O/Mを算出する方法である。従来法との比較分析の結果、酸化重量法(MOX燃料中のPu含有率が5%以下)では、平均値(X)=2.0038、標凖偏差($$sigma$$N-1 )=0.00339、相対標準偏差(RSD)=0.170%に対し、本方法では、X=2.0041、$$sigma$$N-1 =0.00375、RSD=0.1878%でありよく一致した値が得られた。また、Puを約30%含有するMOX燃料の繰り返し分析(n=8)の結果、X=1.9796、$$sigma$$N-1 =0.00354、RSD=0.178%であり再現性良いデータが得られた。分析時間は、約10分/件である。

論文

融解; 非分散赤外吸収法によるプルトニウム, ウラン混合酸化物燃料のO/M分析法の開発

檜山 敏明; 山本 純太; 上村 勝一郎; 和田 勉; 高橋 信夫*

動燃技報, (91), p.105 - 110, 1994/09

短時間でかつ高い分析精度を有する不活性ガス融解-非分散赤外吸収法による酸素対金属原子数比(以下「O/M」という。)分析装置を開発し、混合酸化物燃料(以下「MOX」という。)のO/M測定法を確立した。本装置によるO/Mの測定原理は、黒鉛るつぼに試料及び金属助燃剤を採取し、ヘリウムガス雰囲気中で試料を加熱融解した際に発生する酸素と黒鉛が反応し、生成する一酸化炭素を非分散赤外吸収検出器で定量することにより酸素含有率を求め、O/Mを算出する方法である。従来法との比較分析の結果、酸化重量法(MOX燃料中のPu含有率が5%以下)では、平均値(x)=2.003、標準偏差($$sigma$$n-1)=0.00471、相対標準偏差(RSD)=0.235%に対し、本法では、x=2.004、$$sigma$$n-1=0.00497、RSD=0.248%でありよく一致した値が得られた。また、Puを約30%含有するMOX燃料の繰り返し分析(n=

報告書

プルトニウム燃料製造に使用する有機化合物熱分解試験

高橋 邦明; 和田 勉; 山口 俊弘; 檜山 敏明; 上村 勝一郎; 長井 修一朗

PNC TN8410 91-201, 94 Pages, 1991/08

PNC-TN8410-91-201.pdf:3.62MB

低密度プルトニウム燃料を製造する際に使用される有機化合物が予備焼結工程でどのように挙動し,その配管系に対しどのような影響を与えるかを把握するための基礎データを取得する。熱天秤,ガスクロマトグラフ-質量分析装置等を用いた熱分析試験及び管状電気炉等による熱分解生成物重量測定試験を実施した。アルゴン-水素雰囲気における熱分解試験の結果,アビセルの熱分解生成物の生成割合は,残渣約27%,CO,CO2,エチレン等の気体約60%,ベンゼン,アルデヒド等の液体約7%,フェノール等の粉末として約6%であった。また,グリーンペレット熱分解試験の結果,K-3添加ペレットよりもアビセル添加ペレットの方が系内残留分解生成物は約10%程少なかった。低密度プルトニウム燃料製造のために使用するポアフォーマとしては,予備焼結工程及び配管系への影響を考慮すると,K-3よりもアビセルの方が好ましいポアフォーマと言える。

報告書

表面電離型質量分析計による質量分析測定誤差の解析 質量差別効果の統計的解析

栢 明; 大西 紘一; 和田 幸男; 高橋 満*; 山田 一夫*; 高橋 信二*; 鎌田 正行; 和田 勉*

PNC TN841 79-47, 154 Pages, 1979/08

PNC-TN841-79-47.pdf:4.32MB

分析値には必ず測定誤差が含まれる。この誤差を解析評価することは,分析値を求めることと同様に重要である。しかし一般に測定誤差を単純繰返し誤差のみで評価し,系統誤差について評価しないことが多い。しかし系統誤差は,単純繰返し誤差に比べ有意であることが多く,測定誤差を過小評価する傾向にある。さらに,系統誤差を評価するためには,多くの時間と労力が必要である。本報は,表面電離型質量分析計を用いて同位体組成分析における単純繰返し誤差および系統誤差を約5年間に亘り測定したデータを基に統計的に解析したものをまとめた。その結果,質量スペクトルの繰返し測定誤差に比べ,フィラメントごとの誤差(フィラメント間誤差)は多くの場合有意となった。このフィラメント間誤差の要因は,主に質量差別効果の変動によるもので,フィラメント温度の変化により大きく変動することが明らかになった。また,1フィラメント測定における測定誤差と同位体存在度との関係は,測定誤差を変動係数(CV%)で示すと,両対数目盛でほぼ2次曲線の関係にあることがわかった。本報では更に,これらの解析結果を基に質量分析計算,解析処理計算プログラムを作成した。

報告書

原子炉制御棒B$$_{4}$$C中のホウ素同位体質量分析; Pyrohydnolysis-Mass Spectroscopy Analyis法

中村 久*; 和田 幸男; 鎌田 正行; 和田 勉*; 高橋 信二*; 坪谷 隆夫*

PNC TN841 77-27, 22 Pages, 1977/06

PNC-TN841-77-27.pdf:0.51MB

B4C(炭化ホウ素)中のホウ素の同位体組成分析は近年、炉制御あるいは中性子束の指標として重要になってきた。本報は熱加水分解(Pyrohydrolysis)-質量分析法を改良し、同位体分析を行なった。従来、石英炉管の内壁が腐食することが、熱加水分解中によく見られた。この腐食は試料相互の汚染の原因になることが、実験によってわかった。この腐食を防ぐため、石英炉管中に白金筒を入れ、またアダプターをホウ酸の回収側に取付けた。この故、炉管の腐食がなくなり、また析出したホウ酸の回収が容易になった。このホウ酸は従来アルカリ溶液中に回収されていたが、本報は結晶として取出し、適量の炭酸ナトリウム粉末を加えた微小量の蒸留水で溶かし、質量分析試料とした。このことにより、試料濃度が十分でしかも過剰のアルカリによる妨害もなく、安定な質量スペクトルが得られた。分析精度は従来繰返し精度が1%以上あったが、0.2-0.5%程度で測定できるようになった。更に、塗布されたフィラメントをフィラメント前処理装置で脱ガスを行うことにより、分析時間が従来の約1/3になった。

報告書

核燃料サイクルにおけるウランおよびプルトニウム分析法

坪谷 隆夫*; 鎌田 正行; 和田 幸男; 舛井 仁一*; 山田 一夫*; 和田 勉*; 加藤木 賢; 高橋 信二*

PNC TN851 76-01, 42 Pages, 1976/01

PNC-TN851-76-01.pdf:1.26MB

TIDー7029(2nd edition)'Selected Measurement Methods for Plutonium and Unanium in the Nuclear Fuel Cycle, Second Edition(C,J,Rodden 編集)(1972)'の抜粋訳である。本訳著にはウランの湿式分析法、ウランおよびプルトニウムの同位体測定法(質量分析法、放射化学分析法)、同位体測定に必要な前処理技術、および同位体希釈質量分析法によるウランおよびプルトニウムの定量法を含んでいる。分析法毎に当分析所の手法に照らして訳注を付した。

口頭

電離放射線によるネコTリンパ球の細胞死

舟山 知夫; 柿崎 竹彦; 和田 成一; 浜田 信行*; 坂下 哲哉; 宝達 勉*; 山田 直明*; 佐野 忠士*; 夏堀 雅宏*; 小林 泰彦; et al.

no journal, , 

ネコTリンパ球由来株であるFeT-J及びFL-4の電離放射線照射後に対する細胞応答について研究を行った。FeT-Jと異なり、FL-4はネコ免疫不全ウイルス持続感染株である。細胞の照射は$$^{60}$$Co-$$gamma$$線(線量率2Gy/min)を用いた。生存率はコロニーアッセイ法で測定した。アポトーシスの評価にはTdT-mediated dUTP-biotin nick end labeling(TUNEL)法を用いた。生細胞をHoechst 33342とエチジウムブロマイドで二重染色し、生細胞のみを区別して細胞核の直径を計測した。生存率は各照射線量でFL-4がわずかにFeT-Jよりも高値を示したが、D$$_{0}$$は両細胞株とも約1.9Gyと同値を示した。しかしながらTUNEL陽性率がFeT-Jは40%以上と高値を示したのに対し、FL-4は20%以下にすぎなかった。またFL-4のTUNEL陽性率がピークに達する時間はFeT-Jに比べて早く、FL-4のピークは24時間以内に達したのに対し、FeT-Jは照射後48時間以上経過してからピークに達した。さらにFL-4は$$gamma$$線照射により、核の巨大化あるいは多核化が確認された。細胞核の巨大化はFeT-Jに比べFL-4で顕著であった。われわれはネコTリンパ球由来である2つの細胞株間であっても細胞死への至り方が異なることを確認した。FL-4の細胞死の大半はアポトーシスによらないものであり、さらに研究を進めることでアポトーシス発現にかかわる新たな発見が期待される。

口頭

ネコTリンパ球の荷電粒子線に対する致死感受性

柿崎 竹彦; 浜田 信行*; 和田 成一*; 坂下 哲哉; 原 孝光*; 宝達 勉*; 夏堀 雅宏*; 佐野 忠士*; 舟山 知夫; 深本 花菜; et al.

no journal, , 

血球細胞は全身に分布しており、放射線被曝を完全に避けることはできず、照射された血球細胞は全身へ移行し、障害を受けた細胞の処理のために全身的に組織反応が生じる。したがって血球細胞への被曝線量は放射線治療において照射線量を限定する要因の一つであり、動物の血球細胞の粒子線に対する感受性を評価することは、今後粒子線治療を獣医療へ応用するときに照射線量を決定するために必須の情報となる。そこでネコTリンパ球株化細胞FeT-Jの放射線感受性を軟寒天包埋培養によるコロニー形成能を指標として評価する方法を確立し、$$^{60}$$Coの$$gamma$$線及びH, He、そしてエネルギーが異なる2種類の炭素イオンビームによる照射効果を調べた。各放射線の照射でLETの増加(2.8$$sim$$114keV/$$mu$$m)に伴い生存率は著明に減衰し、RBE並びに不活性化断面積は増加し、高LET炭素線の細胞致死効果が高いことが示された。一方、10%生存線量を照射した場合、アポトーシス誘発率にLETの違いによる有意な差は見られなかった。したがって、ネコTリンパ球では同率に致死効果を与える線量であれば、イオン種やLETの違いで細胞死に至る経緯に差が生じないことが明らかにされた。獣医領域での粒子線治療のための基礎データの一つが示され、また炭素線以外の粒子線でも獣医療に応用できる可能性が示された。

口頭

ネコTリンパ球の荷電粒子線に対する致死感受性

柿崎 竹彦; 浜田 信行*; 和田 成一*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 宝達 勉*; 夏堀 雅宏*; 佐野 忠士*; 小林 泰彦; 伊藤 伸彦*

no journal, , 

粒子線は線量分布が良好で生物学的効果が高いことから、人のがん治療に応用されている。しかし、粒子線治療でがん組織に線量を集中しても、血球細胞への被曝は避けられない。局所で照射された血球細胞は全身へ移行するため、ダメージを受けた細胞の処理のために全身反応が生じ、血球細胞の被曝線量が放射線治療の照射線量を限定する要因の一つになる。したがって血球細胞の粒子線に対する感受性は、獣医療へ粒子線を応用するときに、照射プロトコルを決定する指標になる。本研究では水素,ヘリウム,炭素(2種)の計4イオン種に対するネコ由来の株化Tリンパ球(FeT-J)の放射線感受性を、コロニー形成能の喪失とアポトーシスの発現率を指標に評価を行い、$$^{60}$$Co$$gamma$$線の照射効果と比較した。4イオン種とも、$$gamma$$線照射に比べ、同一線量における生存率の減衰が著明に認められた。同一線量における生物学的効果はLETに依存して増加した。しかし最も生物効果が高い炭素イオンと他のイオン種並びに$$gamma$$線において、10%生存率を与える線量で比較したところ、照射4日後のアポトーシス発現率に有意な差は見られなかった。したがって、リンパ球では同率に致死効果を与える線量であれば、イオン種や保持しているエネルギーの違いで細胞死に至る経緯に差が生じないことが明らかにされた。すなわち粒子線を獣医療に応用する場合に、使用できるイオン種の選択の幅を広げられることが期待できる。

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