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山内 通則*; 堀 順一*; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 西谷 健夫; 川崎 弘光*
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1577 - 1582, 2006/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.94(Nuclear Science & Technology)シーケンシャル反応、すなわち1次反応で発生する荷電粒子と構成材料の核反応により2次的に生成される放射能は、低放射化材料の場合残留放射能として大きな影響を持つ可能性がある。FNSでは、これまで各種低放射化材に対して実験によりシーケンシャル反応による放射能を評価した。また、核融合炉設計の放射化解析のために原研で開発されたACT4コードに新たにシーケンシャル反応による放射化計算機能を追加した。本研究では、ACT4コードのシーケンシャル反応取扱い機能を用いてFNSの実験を解析し、シーケンシャル反応は最大2倍程度残留放射能を高め、実験値を再現するためにはその影響が無視できないことを明らかにした。ただし実験値と計算値の間にはまだ小さくはない不一致があり、今後シーケンシャル反応にかかわる核データの見直し等が必要と考えられる。
久語 輝彦; 中川 正幸; 土橋 敬一郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(8), p.760 - 770, 1997/08
被引用回数:2 パーセンタイル:23.01(Nuclear Science & Technology)核及び熱流力分野の炉心解析計算を伴う新型原子炉の炉心概念設計を支援する知的原子炉設計システムIRDSを開発した。本システムは以下のような特徴を持っている。1)定常及び燃焼問題に関する種々の設計タスクを網羅するため種々の計算コードを組み込んでいる。2)組みこまれた全ての計算コードに必要となる全ての情報をデータベースに一元管理している。3)非専門家にとっても容易に設計プロセスを進めることができるよう、数種のデータベース及び知識ベースが参照される。4)対話形式ノウラフィカルユーザーインターフェースを通じて、システムとコミュニケーションをとるマンマシンインターフェースを備えている。5)最適化・満足化プロセスを支援するため、設計要求や設計許容規準を満足する設計パラメータの範囲で定義される設計窓を自動的に探索する機能を組み込んでいる。本システムを新型高速炉炉心の燃料ピン設計に適用し、その実用性を示した。
久木田 豊*; 新井 健司*; 堺 公明*
日本原子力学会誌, 39(2), p.151 - 153, 1997/00
本会議は、軽水炉の核・熱水力安全解析コードについて、現在のコードの主要な問題点、改良や新規の開発への需要、今後約10年間に実現可能な新技術等について国際的な意見の集約を図ることを目的として、1996年11月5日~8日、米国アナポリスで開催された。本稿は会議における主要な論点を紹介するものである。
奥村 啓介; 金子 邦男*; 土橋 敬一郎
JAERI-Data/Code 96-015, 445 Pages, 1996/03
SRACは、様々なタイプの原子炉の炉心解析に適用できる核計算コードシステムである。1996年にSRACの第2版レポート(JAERI-1302)が出版された後、プログラムと核データライブラリーに数多くの修正と追加を行い、ここに新しいSRAC95システムが完成した。本システムは、6種類のデータライブラリー(ENDF/B-IV,-V,-VI,JENDL-2,-3.1,-3.2)、統合された5つのモジュラーコード;16種類の格子形状に適用できる衝突確率計算モジュール(PIJ)、Sn輸送計算モジュール(ANISN,TWOTRAN)、拡散計算モジュール(TUD,CITATION)、及び燃料集合体と炉心燃焼計算のための2つのオプションコード(新規導入ASMBURN、改良COREBN)により構成される。今回の改訂版には、新型炉の核設計研究を支援するために、特に燃焼計算に重点を置いて多くの新しい機能とデータを組み込んでいる。SRAC95は、従来のIBM互換計算機のみならず、UNIXをOSとするスカラーまたはベクトル計算機で利用することができる。
大山 幸夫; 小迫 和明*; 今野 力; 池田 裕二郎; 前川 藤夫; 前川 洋
Fusion Engineering and Design, 28, p.636 - 641, 1995/00
核融合ブランケットに関する日米協力計画の基で1984年以来、模擬ブランケットを用いた種々の積分中性子工学実験を行ってきた。この中のフェーズII実験では、炭酸リチウム包囲層を用いた第2段階の核融合炉模擬を行いターゲット室壁からの反射中性子の抑制と入射スペクトル模擬を行った。この計画では、離散座標コードDOT3.5とモンテカルロコードMORSE-DDを用いて解析を行ったが、本論文ではDOT3.5の計算パラメータの選択が計算結果に及ぼす影響を比較計算によって調べた。計算比較はフェーズIIの4つの体系について行い、計算パラメータとして群構造、ルジャンドル展開次数、角度分点、空間メッシュのサイズを取り上げた。結果は、粗い群では、体系深さとともに高エネルギー中性子を過小、低エネルギー中性子を過大評価し、粗い空間メッシュでは低エネルギー中性子に対して最大20%の影響を与えた。その他のパラメータの効果は1-2%であった。
森 貴正; 佐々木 誠*; 中川 正幸
JAERI-M 87-123, 55 Pages, 1987/08
一次元SnコードANISNの改良版を作成した。本コードは特に、核融合炉のニュートロニクス計算でみられるような強い非等方散乱断面積を持つ物質中での中性子輸送計算において有用である。本コードでは強い非等方散乱を精度良く取り扱うために、従来のルジャンドル展開に代って、多群二重微分型断面積(DDX)を用いている。その結果、散乱後のエネルギーと散乱角の相関が多群近似の範囲で正確に考慮されている。本コードはオリジナル版の持つ機能の他に、DDXライブラリーを用いた輸送計算(固定源問題及び固有値問題)、adjoint計算、及びDDXの縮約の機能を持っている。
島川 聡司; 河村 弘; 永岡 芳春; 斎藤 実
JAERI-M 87-036, 51 Pages, 1987/03
本報告書は、材料試験炉(JMTR)の水ル-プOWL-2で照射される核融合炉増殖ブランケット試験体について、SRACコ-ドシステムを用いて行なった予備核計算結果を記したものである。増殖ブランケット試験体の照射は、核融合炉増殖ブランケットの設計の為の工学的デ-タを得るために計画されている。増殖ブランケット試験体には、LiOが充填されており、その充填部の寸法は、直径96.3mm,長さ500mmである。本核計算により得た主な結果を以下に示す。1)トリチウム生成速度は約39Ci/dayである。2)トリチウム生成について、熱外中性子の全中性子に対する寄与率は約35%である。3)LiOの充填率が20%以上の場合、トリチウム生成速度はほぼ一定となる。
金子 義彦; 山下 哲行; 篠原 慶邦; 大部 誠; 秋濃 藤義; 片桐 正樹; 島崎 潤也; 大野 秋男; 大山 幸夫; 伊勢 武治
JAERI-M 86-125, 240 Pages, 1986/08
昭和60年度における原子炉工学部の研究活動状況をとりまとめた。原子炉工学部の研究は、多目的高温ガス炉および高転換軽水炉の開発、核融合炉の開発、および動燃事業団による液体金属冷却高速増殖炉の開発に密接に関連するものが多い。核デ-タと群定数、炉理論とコ-ド開発、積分実験と解析、核融合ニュ-トロニクス、遮蔽、原子炉計表、炉制御と異常診断、原子炉解体技術、および炉物理に関する研究委員会活動の各分野にわたり当該年度に得た多くの成果を述べている。
森 貴正; 中川 正幸; 石黒 幸雄
JAERI-M 86-124, 57 Pages, 1986/08
ENDF/B形式の評価済み核データファイルを処理して、多群二重微分型断面積ライブラリーを作成するコードシステムPROF-DDを開発した。本コードシステムは、MCFILEF,RESENDD,SPINPTF,PROF-DDXおよびDDXLIBMKの5ステップから構成されている。本コードシステムを使用することにより簡便に多群二重微分型断面積ライブラリーを作成する事ができる。また作図による比較を行なう事が出きる。作成されたライブラリーは、モンテカルロコードMORSE-DD、一次元および二次元SnコードANISN-DDとDOT-DDを用いる事によリ、核融合炉ニュ-トロニクス解析に使用する事ができる。本報は、PROF-DDコードシステムのユーザーマニュアルとして作成された。
中川 正幸; 森 貴正; 小迫 和明*; M.Z.Youssef*; J.Jung*; M.E.Sawan*
JAERI-M 85-201, 281 Pages, 1985/12
原研と米国間で進行中の核融合ブランケットにおけるニュートロニクスの協同研究の一部として、計算ベンチマークを行い、その結果の相互比較を行った。本レポートはそのまとめであり、UCLAで編集したものである。このベンチマーク計算の目的は、日米双方がFUSの実験解析に用いる核データと輸送コードを使って四つの問題を解き、それらを比較することによって、実験解析の結果生じる不一致を解釈するのに役立てる。また、核データの違いに起因する不確かさの範囲を評価する点でも有用である。
中原 康明
JAERI-M 85-116, 259 Pages, 1985/08
昭和59年度における原子炉工学部の研究活動状況をとりまとめた。原子炉工学部の研究は、多目的高温ガス炉の開発、核融合炉の開発、及び動燃事業団による液体金属冷却高速増殖炉の開発に密接に関連するものが多い。核データと群定数、炉理論とコード開発、積分実験と解析、核融合ニュートロニクス、遮蔽、原子炉計装、炉制御と異常診断、保障措置技術、及び炉物理に関する研究委員会活動の各分野にわたり当該年度に得た多くの成果を述べている。
井口 哲夫*; 山野 直樹
JAERI-M 84-033, 36 Pages, 1984/02
エネルギー・角度二重微分断面積(Double Differential X-section:DDX)の実験データと評価済みデータファイルから作成されたDDXライブラリーの比較プロットをルーチン的に行なうためのプログラム:DDXPLOTを作成した。本プログラムは、実験条件に併せて、DDXライブラリー中の反応タイプ別DDXの加え合わせ、平滑化を行ない、実験データと比較しうるプロット用データを作成する。さらに、識別名の指定によって、任意のデータ間の比較プロットを可能とする。本報告書では、DDXPLOTプログラムの使用手引書である。
南 多善*; 山野 直樹
JAERI-M 84-022, 46 Pages, 1984/02
最近、エネルギーと角度についての二重微分断面積(DDX)が大阪大学及び東北大学において精力的に測定されている。これらの測定結果は核融合炉ニュートロニクスの分野で重要となる高エネルギー領域における非弾性散乱断面積に対して貴重な情報を与える。さらに、これらのDDX測定値と評価済核データJENDL-2を比較する事はJENDL-3評価作業に対する有益なフィードバックとなる。この目的のためにシグマ研究委員会炉定数専門部会核融合・遮蔽定数ワーキング、グループによりJENDL-2より二重微分断面積を作成するFAIR-DDXのコードマニュアルであり、プログラムの概要及び使用法について述べている。
中川 正幸; 阿部 純一*; 佐藤 君英*
JAERI-M 83-066, 74 Pages, 1983/04
高速炉の核特性解析に汎用されるコードをシステム化し、使用効率を高め、エラーを少くするように工夫した。システムに含まれる主なコードは、実効断面積計算用として、EXPANDA-G,SLAROM,ESELEM5を用い、ここで作成した断面積は全て統一された形式で、PDSファイルに記憶される。核計算コードは、CITATION-FBR,ANISN-JR,TWOTRAN2.MORSE,CIPER,SNPERT,PHENIX,3DBであるが、これらを継ぐインターフェイスプログラムとしてJOINTコードが開発された。その他にサービスプログラムと、ユーティリティプログラムがシステムに含まれる。これらを組合せて用いることにより、高速炉の殆どの核特性量が計算可能となった。
住田 健二; 関 泰
Journal of Fusion Energy, 3(5-6), p.421 - 424, 1983/00
我国における中性子工学とブランケット設計の研究の現状をとりまとめたものである。中性子工学としては原研におけるFNS、大阪大学におけるOKTAVIANの二つの14MeV中性子源を用いた積分実験の現状及び原研、大学で行われた核計算コードの現状を紹介した。ブランケット設計としては最も検討が進んでいる核融合実験炉(FER)のものを紹介した。
伊勢 武治
JAERI-M 6853, 80 Pages, 1976/12
空間依存動特性計算コ-ドのベンチマ-クおよびコ-ド開発の指針を得る為に、1点近似法及び準静的近似法による数値解法とベンチマ-クテストの現状が調べられ、その評価が成された。1点近似法ではPode型法が安定な数値解を与えるが、より高精度の改良型も有る。マトリックス分解法は直接法への拡張ができると言う点で魅力的な方法である。準静的近似ではIQ法が最良であり、直接法に比べて1桁程少ない計算時間が期待できる。また、精度が高く安定でもある。熱中性子炉に対しても高速炉に対しても適用できるが、特に高速炉に対して良い近似である。2次元拡散に基づく計算コ-ドが、3次元拡散及び2次元輸送に基づくものに比べて、実用性と言う点で最適である。いづれにせよ動特性コ-ドでは静特性計算が必ず伴なうので、この方面の数値解法の開発が切に望まれる。