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三輪 敦志*; 黒澤 英樹*
JNC TJ7420 2005-122, 176 Pages, 2004/03
鳥取県西部地震の震源近傍において、 震源断層周辺の水理地質構造の長期的な変化を推定するため、現地調査を行ったので、その結果を報告する。調査の範囲は、主に本震震央を中心とした 0km四方程度の地域とした。現地調査は、調査範囲内に卓越するリニアメントを対象に、東北東 -西南西方向にスキャンラインを3測線設定し、測線上の露頭の合計箇所での情報を収集した。そのほか、水理地質構造概念モデル作成のため、 水理地質構造に関する文献および既存ボーリングについて、情報を収集・整理を行った。 また、震源断層周辺の地層等の変形過程を明らかにするため、典型的な逆断層帯で、 地質構造が比較的よくわかっている千屋断層を事例対象として、千畑町を中心にほぼ 東西に20km、南北に40kmの範囲について、文献調査、空中写真判読、地表調査を行なった。その結果を報告する。
三輪 敦志*; 黒澤 英樹*
JNC TJ7420 2005-108, 101 Pages, 2004/03
逆断層帯およびその変形帯の長期的な変化予測の一環として,千屋断層周辺域で逆断層帯周辺の地質構造モデル化に必要となる地質データを得るため,地質構造調査を行ったので,その結果を報告する。調査は、まず、千屋断層周辺の第三紀層を主な対象として,約80k㎡の範囲について地表踏査を行い,既存の地質図や地質データをもとに,地質の分布や断層の位置の確認を行った。そして、その調査結果と太田断層付近の反射法地震探査による地下構造の資料、および文献により推定した地質構造発達史をもとに,地質断面図を縦・横方向に合計13断面作成し、これら断面図を元に,3次元地質構造モデルを作成した。地表踏査の結果、断層の位置のほかに、逆断層周辺の褶曲などの地質構造が明らかになった。3次元地質構造モデルでは、各逆断層の形状の違いを3次元の視点で示したほか、各断層の3次元的な地下深部でのつながりを示せた。既存データを3次元的な情報として用いるときには地質構造に着目した地表踏査が有効であった。しかし、断層の盆地側では、露頭が乏しいため既存のデータを3次元的に連続させる根拠が不足しており今後の課題である。
細田 宏*; 下山 昌宏*; 永野 修一*
JNC TJ7420 2005-042, 62 Pages, 2004/03
本調査では,地震活動等に伴う岩盤内の水理変化を解明することを目的に,東濃鉱山およびその周辺の試錐孔を利用した地下水観測および地殻変動観測データの整理・解析等を行った.その結果,地震動の前後に,地下水位が変化する事例を複数確認することができ,基盤の土岐花崗岩周辺の地震に対する応答特性を把握することができた.
細田 宏*; 下山 昌宏*; 竹村 聖吾*
JNC TJ7440 2003-007, 183 Pages, 2003/03
MIU-2, MIU-3号孔は超深地層研究所計画の正馬様用地内に位置する既存試錐孔(掘削深度約1,000m)である。MIU-2号孔およびMIU-3号孔には、MPシステムが設置されていたが、別試験やシステムの不調により水圧モニタリングを中断している。今回、地下水の水理学的特性に関する詳細な情報を継続して取得するために、MIU-2号孔へのMPシステムの再設置 MIU-3号孔へのMPシステムプローブの再設置を実施した。この結果、MIU-2号孔では12深度、MIU-3号孔では8深度の間隙水圧の長期観測を実施することが可能となった。
三輪 敦志*; 黒澤 英樹*
JNC TJ7420 2005-121, 81 Pages, 2003/03
震源断層近傍で、どのように地下水位の変化が生じているかについての基礎的な情報を蓄積し、その原因を検討するため、鳥取県西部地震の震源近傍において、地震発生からその後約2年間の水理的な変化を、現地での聞き取りによって調査したので、その結果を報告する。調査範囲は、本震の震央を中心とする半径約20kmの地域とした。聞き取り調査は、調査範囲内の井戸等を対象に、合計171箇所で実施した。そのほか、河川流量の変化について、観測値を調べた。その結果、地震発生に伴い地下水位の変化がみられた地点は、全171箇所のうちの4割程度であり、さらにその3/4が水位低下、1/4が水位の上昇(湧水量の増加を含む)であった。震源断層近傍では、本震の震源断層のみならず、分岐断層の断層運動によって生じる地殻応力の変化に対応して地下水位の変化が生じている可能性を示す証拠が得られた。
三輪 敦志*; 佐々木 達哉*; 原 弘*
JNC TJ7420 2005-030, 131 Pages, 2003/03
活断層を評価する手法として,これまで空中写真判読や物理探査・ボーリング調査など各種の調査が実施されてきた。これらの既存情報をもとに,断層運動による影響範囲を評価するための基礎データとするため、活断層帯の地形および地質に関するデータを整理し,デジタルデータとして整備するとともに,3次元的なモデルを作成した。本業務では,東北日本の逆断層帯のうち比較的地下資料が整備されている千屋断層を対象に実施した。実施範囲はデータ量の多い六郷図幅付近とし,約20km15kmの範囲を17測線の地質断面図を作成し、深さ約7kmの3次元地質構造モデルを作成した。実施した結果、千屋断層の断層面を3次元的に表現することは可能であったが,精度は当然のことながらデータに大きく依存し,データが比較的多い千屋断層の場合でも,数百m程度であった。したがって,概要調査地区での調査を想定した場合,活断層との離隔距離とその影響が問題となるが,ここからはサイトスペーシックな問題を含むため検討しづらい。そこで,今後は変形解析や水理解析等を実施し,必要とされる精度に対して,どの程度のデータ量が必要となるかを検討していく必要があると考えられる。
細田 宏*; 稲垣 隆二*; 下山 昌宏*; 永野 修一*
JNC TJ7440 2002-002, 414 Pages, 2002/03
DH-13号孔は、核燃料サイクル開発機構が広域地下水流動研究の一環として掘削したボーリング孔である。今回、地下水流動解析結果の検証データを取得することを目的として、深度1,000m対応のMPシステム資材の購入・設置を行った。採水および間隙水圧を測定するモニタリングゾーンは、事前の孔内試験等から15区間の水圧測定が可能なように測点を設けた。DH-13号孔はHQ(96mm)で掘削され、孔底付近では約摂氏2度 傾斜していたが、計画通り設置は完了し、MOSDAXプローブを使用して15区間の間隙水圧の測定、採水を可能にした。また、採水用に設置したポンピングポートのバルブ開閉試験も良好であった。このうち、7深度にプローブを設置して長期観測を可能に、所定の深度において採水を行い、採水した地下水の水質分析を実施した。
三輪 敦志*; 黒澤 英樹*; 市川 八州夫*
JNC TJ7420 2005-097, 60 Pages, 2002/03
野島断層を深さ389.52mで貫くボーリングにより得られたコアを用い、コアに見られる破砕された断層岩の岩石学的、巨視的-微視的構造観察の結果を記述した。さらに、断層の中央部の変形と変質から想定される断層沿いの地下水流動モデルを示した。
細田 宏*; 下山 昌宏*; 永野 修一*; 竹村 聖吾*
JNC TJ7440 2001-035, 56 Pages, 2002/02
本報告書は,MIU-2号孔において既設の地下水水圧・水質観測装置(Multiple Piezometer SYSTEM:Westbay Instruments inc.(カナダ)以下、MPシステム)を引き抜いた際の作業を取りまとめたものである。MP38システムやMP55システム単独での深度1000m級の試錐孔からの動システムの引上げ作業はこれまで実績があるものの、MP38システムとMP55システムの組み合わせとしての引上げは、国内外でも発の試みであった。引上げ作業において、試錐孔内仮ケーシング尻でのMPシステムの抑留のため、一時引上げが不能となったものの、引上げ時に実施したパッカーやポンピングポート位置の詳細な確認作業や、ケーシング内の水の逆流によるパッカー再膨張防止のためのMPケーシング内の水質管理およびカップリング部の破断防止のための重量管理等を行った結果、およそ37日間でMPシステムを無事引上げることに成功した。これらの作業は、今後の同様の作業において、貴重な参考となるものである。
下山 昌宏*
JNC TJ7440 2001-030, 37 Pages, 2001/12
本業務は広域地下水流動研究の表層水理研究の一環として,平成12年度に設置したKBM(6箇所)の標高を、既存の水準点から水準測量を行い、既存井戸諸元のうち井戸標高の値を正確に取得することを目的としたものである。
稲垣 隆二*; 下山 昌宏*; 中村 哲久*; 竹村 聖吾*; 永野 修一*
JNC TJ7440 2001-011, 243 Pages, 2001/03
本業務は、広域地下水流動研究の表層水理研究の一環として超深地層研究所計画用地の北側に位置する領域において試錐調査等を行い、地質情報・水理情報を取得するものである。本調査の結果、以下の事が分かった。1.明世地区の瑞浪層群の明世累層、生俵累層および瀬戸層群の基底面は同じような標高に認められるのに対し、花崗岩の上面(瑞浪層群基底面)標高は起伏が大きいことが認められた。2.明世地区の北北西部は明世累層・土岐夾炭累層が欠如し、生俵累層の下部もしくは表層付近から土岐花崗岩が認められた。3.明世地区の土岐花崗岩は瀬戸層群および瑞浪層群との間に水理的連続性が顕著でないことが確認できた。4.明世地区の土岐花崗岩の透水係数は約10-410-5cm/s(約10-610-7m/s)と比較的高いものの、レッカ水には顕著な動き(流れ)が認められないことが確認できた。5.生俵累層の基底礫岩が明世地区の主要な帯水層の1つであることが確認できた。
三輪 敦志*; 黒澤 英樹*
JNC TJ7420 2005-120, 77 Pages, 2001/03
地震発生による周辺地質環境へ与える影響として,岩盤の変位・地形や地下水の水理・水質の変化が挙げられる.本調査では,地震発生の前後における震源域周辺の岩盤の性状変化や地下水水理状況の変化を把握するため,2000年鳥取県西部地震震源域を事例対象として,文献・資料調査,現地聞き取り調査,および地形・変状調査を行った.その結果,地震後の湧水地下水は,地下深部の地下水が上昇してきたものではなく,地表付近の地下水理の変化によるものである可能性が高いこと,および,地震発生に伴う水源の変状は,湧水水源および渇水水源の分布から,断層モデルから推定される応力の分布に一致する可能性があることが分かった.
三輪 敦志*; 高橋 奈緒*
JNC TJ7420 2005-065, 153 Pages, 2001/03
本業務は,活断層の地下構造の調査手法および既存調査結果に関する情報を収集・整理し,地下の断層の将来の活動を推定するための調査の問題点を抽出・整理した。作業内容は、文献調査,一覧表の作成ならびに解説書の作成である。調査した文献は,地表付近から深度1km程度までの活断層等に関する50件である。一覧表は,調査手法の概要のほか,1)活断層等の状況・規模 2)地表と地下の活断層の対比 3)活断層等の将来の活動性についてまとめた。調査の結果,活断層の地下構造に関する調査手法には,物理探査やボーリング調査などが利用されているほかに,断層破砕帯等の記載や実際に断層内物質の地下での状況を把握できるトンネル工事が利用できることがわかった。また,各物理探査手法は,近年活断層の調査手法として,多く適応され,実用性についても認められた。活断層等について総合的に多方面から評価・検討する場合には,各目的に応じた手法により調査をするとともに,他の調査手法も併用して,比較・検討することにより,よりよい調査結果を生み出すことが重要であるといえる。
曽根 好徳*; 細田 宏*; 下山 昌宏*; 永野 修一*; 竹村 聖吾*
JNC TJ7440 2001-003, 731 Pages, 2001/01
MIU-3号孔は、核燃料サイクル開発機構が東濃地域(正馬様用地)において行っている広域地下水流動研究の一環として掘削された。今回、東濃地域において、以下の目的で深度1000m対応のMPシステムを設置および計測資材を購入した。(1) MIU-4号孔掘削による地下水水圧・水質への影響を把握する。(2) 立坑掘削による地下水水圧・水質への影響を把握するための初期値を取得する。(3)月吉断層下部の湧水区間を閉鎖する。採水および間隙水圧を測定するモニタリングゾーンは、事前の孔内試験等から16と設定した。そして、16深度の水圧測定が可能なように測点を設けた。MIU-3号孔はHQ98mmで掘削され、孔底付近では2傾斜していたが、計画通り設置は完了し、MOSDAXプローブを使用して20深度の間隙水圧の測定、採水を可能にした。また、孔内水入れ替えのために設置したポンピングポートバルブの開閉試験も良好であった。さらに、8深度にプローブを設置して長期観測を可能にし、水質分析を実施した。
曽根 好徳*; 細田 宏*; 下山 昌宏*; 永野 修一*
JNC TJ7440 2000-008, 415 Pages, 2000/03
MIU-2号孔は、核燃料サイクル開発機構が東濃地域(正馬様用地)において行っている広域地下水流動研究の一環として掘削された。今回、東濃地域において、以下の目的で深度1000m対応のMPシステムを設置及び計測資材を購入した。1)MIU-4号孔掘削及びMIU-3号孔を利用した調査による地下水水圧・水質への影響を把握する。2)立坑掘削による地下水水圧・水質への影響を把握するための初期値を取得する。3)月吉断層下部の湧水区間を閉鎖する。採水及び間隙水圧を測定するモニタリングゾーンは、事前の孔内試験等から設定した26としたが、最終的には25深度にパッカーを固定し、25深度の水圧測定が可能なように測点を設定した。MIU-2号孔はHQ98mmで掘削され、孔底付近では1度傾斜していたが、計画通り設置は完了し、MOSDAXプローブを使用して30深度の間隙水圧の測定、採水が可能であった。また、孔内水入れ替えのために設置したポンピングポートバルブの開閉試験も良好であった。さらに、10深度にプローブを設置して長期観測を可能にし、水質分析を実施した。
三輪 敦志*; 佐々木 達哉*; 下山 昌宏*; 高橋 奈緒*
JNC TJ7420 2005-029, 110 Pages, 2000/03
地質環境の安定性を評価する上で、活断層が将来、どのような活動をするかを推定することは重要なことである。将来の活断層の活動を推定するためには、まず、過去の活動を調べる必要がある。過去の活断層の活動を調べることにより、日本列島を地域ごとに断層地体構造区として区分することを試みた。我々は、断層地体構造の特徴を把握するために、既存情報の収集、整理・解析を行った。既存情報として、(1)応力分布、(2)断層時空分布、(3)活断層分布、(4)活構造、(5)地質構造、(6)地震分布、(7)ひずみ分布、(8)GPS地殻変動、(9)堆積盆分布、(10)重力異常、(11)段丘分布、(12)火山分布、(13)比抵抗分布、(14)地震トモグラフィーの14項目に着目した。集めた資料はGIS化を行い、断層地体構造区を検討する図面資料とした。日本列島は、大区分として13、小区分として44の断層地体構造区に区分できた。
三輪 敦志*; 佐々木 達哉*; 高橋 奈緒*
JNC TJ7420 2005-027, 334 Pages, 2000/03
活断層の分布の特徴を把握することは、活断層が地質環境に与える影響を評価する上で重要である。本調査は、活断層の分布の特徴を把握し、断層活動の変化について推定することを目的として行った。空中写真を用いて、活断層による変位地形を判読・抽出するとともに、活断層の属性データを整備し、活断層の分布の特徴、活動性について検討した。活断層の分布には、地域的な偏在性が認められる。特に活断層の密集する地域は、糸魚川静岡構造線から西の近畿地方北部である。変位様式別では、東北日本に逆断層、西南日本に横ずれ断層、中部九州に正断層が、それぞれ東西圧縮である現在の地殻応力に応じた分布を示す。日本列島に分布する活断層のほとんどが、活動度B級である。A級の活断層の分布は限られており、糸魚川静岡構造線から伊豆地方にかける地域、跡津川断層帯から有馬-高槻断層帯・中央構造線にかける地域に主に分布する。属性データより活断層の活動開始時期の推定を行った。それによると、日本列島に発達する活断層は、過去数十万年において継続して活動しており、目に見えるスケールで成長したり、進化したりすることはないとわかった。
三輪 敦志*; 高橋 奈緒*
JNC TJ7440 2000-014, 40 Pages, 2000/02
本調査は,土岐周辺に分布する土岐花崗岩の地表露頭の岩石薄片試料について,偏光顕微鏡による薄片観察およびモード測定を実施し,既存情報とあわせて考察を行い,土岐花崗岩の岩相分布を把握することを目的として実施した。偏光顕微鏡観察結果およびモード測定の結果から,花崗岩の多くは,石英・カリ長石・斜長石をほぼ等量含むアダメロ岩を示し,含まれる有色鉱物の組み合わせにより,黒雲母のみ,黒雲母+白雲母,黒雲母+角閃石に分類される。これらを考慮すると土岐花崗岩は大きく分けて 1)黒雲母アダメロ岩,2)含白雲母黒雲母アダメロ岩,3)角閃石黒雲母花崗閃緑岩の3つのグループに分類される。石原・鈴木(1969)では野外での岩相変化(主に粒径と角閃石の含有)から土岐花崗岩を分類している。しかし,有色鉱物に白雲母を含む試料の記載がほとんどない。今回の調査によると,白雲母を含む試料は,土岐花崗岩体の西部に多く分布する特徴がわかった。また,有色鉱物に角閃石を含む試料は,従来,土岐花崗岩体北西縁部のみに分布するとされていたが,今回の調査では,岩体の東側にも分布する事が新たにわかった。
安江 勝夫*; 曽根 好徳*; 三輪 敦志*
JNC TJ7420 2005-101, 117 Pages, 1999/03
本調査は、将来の断層の活動性およびその活動範囲を把握するために、鮮新世以降における日本列島のテクトニクスの変遷と断層活動を整理し、主な断層活動履歴を復元し、断層の活動域の分布を地質年代ごとに取りまとめることを目的として実施した。