内標準法を用いる誘導結合プラズマ発光分析法による重水-軽水混合溶液中の微量ホウ素の定量

Determination of traces of boron in heavy water-light water mixed solution by ICP-AES with internal standardization

加藤 金治; 高島 教一郎

Kato, Kaneharu; not registered

重水-軽水混合溶液試料中の微量Bの定量法として、Cuを内標準元素(ISE)とする誘導結合プラズマ発光分光分析法を開発した。本法は実試料重水16mlを20ml容器に採取し、これにCu200gを添加した後、軽水で定容して測定用試料とし、検量には軽水調製のCu内標準検量線用溶液を用いる。本法により、重水と軽水の物性差に起因する物理干渉(噴霧量変化)が補正でき、検量線の直線域0.01~100gB/ml、バックグラウンド等価濃度0.17gB/ml、及び検出限界(2,n=10)1.00ngB/mlが得られた。重水80vol%-軽水20vol%混合溶液中のB濃度0.01、0.1、1、5、及び10g/mlはそれぞれ20、7.5、3.5、3.0、及び1.0%以内の相対標準偏差(n=10)で定量された。又、本法は他元素の定量に応用できること、即ち、Bの他には、Si及びAlもCuをISEとして、更にMg、Cd及びMnはCrをISEとすることにより定量できることが分かった。本法を原子炉級重水中のBの定量に適用した。

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