Status of the Japanese development study of hydrogen production system using HTGR

日本におけるHTGR水素製造システムの開発研究

塩沢 周策; 小川 益郎; 稲垣 嘉之; 小貫 薫; 武田 哲明

Shiozawa, Shusaku; Ogawa, Masuro; Inagaki, Yoshiyuki; Onuki, Kaoru; Takeda, Tetsuaki

黒鉛減速ヘリウム冷却型高温ガス炉(HTGR)は、固有の安全性を有するとともに高温のヘリウムガスを取り出せることから非常に魅力的な原子炉である。特に高温の核熱を用いた水素製造は、今般の環境問題である二酸化炭素の排出を解決するための最も有望な核熱利用系の一つであると期待される。これまでに、ドイツを初めとして各国で研究開発が開始されたが、日本を除いてはさまざまな理由により開発研究が中止あるいは終了されてきた。日本原子力研究所(原研)では、高温ガス炉の核熱を用いた水素製造システム開発のための水蒸気改質システムと熱化学水分解法ISプロセス法に関し、広範囲にわたる研究開発を進めている。本論文では、原研における高温ガス炉を用いた核熱利用研究開発の現状と高温工学試験研究炉(HTTR)に接続する水素製造システムに焦点を合わせた技術的課題について概要を述べる。

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