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Construction of intense positron source based on AVF cyclotron for high brightness positron beam

サイクロトロンを用いた陽電子線源の作製と高輝度陽電子ビームへの応用

前川 雅樹; 河裾 厚男; 石本 貴幸*; Chen, Z. Q.

Maekawa, Masaki; Kawasuso, Atsuo; Ishimoto, Takayuki*; Chen, Z. Q.

陽電子ビームを用いた物性研究は、空孔型格子欠陥の非破壊高感度検出や物質最表面の構造解析が可能であるなど、強力な物性評価手法の一つとして広く用いられているが、現行の密封線源によるビーム形成では得られる輝度に限界があり、物質表面で起こる過渡現象や微小試料の研究を行う上で大きな制約となっている。この制限を打破すべく、イオンビームを用いた高強度陽電子線源の作製を試みた。TIARAのAVFサイクロトロンを用いて発生した20MeVのプロトンビームを高純度アルミニウムに照射し、$$^{27}$$Al(p,n)$$^{27}$$Si反応により生成した$$^{27}$$Siが$$beta$$$$^+$$崩壊する際の陽電子を減速し低速陽電子ビームとして形成する。陽電子の発生を確認するために構築したソレノイド磁場を用いた陽電子輸送系において陽電子ビーム強度を計測したところ、発生陽電子個数は入射イオンビームカレントと非常に良い直線性を示し、イオンビーム1$$mu$$A当りの発生陽電子個数は10$$^7$$個/secとなった。この強度は、バックグラウンドの混入等も考えられるがサイクロトロンを用いた陽電子ビーム発生と高輝度陽電子ビーム形成に向けて期待できる結果となった。

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