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天然放射性核種の環境中移行に関する調査研究(I)

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森嶋 彌重*

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原子力産業の発展の伴い、大量のウランの使用が必至となってきた現在、原子力発電所、ウラン鉱山および核燃料再処理工場等からの核燃料廃棄物の環境への放出が懸念され、人間とその環境に対する放射生態学的関心を集めている。放射性物質の農作物への移行経路は、大別して沈着および経根吸収の2通りとなる。 前者は、降水に溶解した形、あるいは粒子状とガス状での沈着が含まれる。 しかし、短寿命核種の場合は沈着からの寄与を考えればよいが、長半減期核種の場合は経根吸収も無視できない。原子力施設の平常運転並びに事故時に放出される人工放射性物質の環境中での移行及び影響を評価する場合、バックグラウンドとしての天然放射性核種の環境中での分布状況、および植物などへの移行に関する情報が不可欠である。 また、環境中で人工核種と類似の挙動をする天然核種については、人工核種の移行評価に用いることができる。そのため、天然核種の内、ウラン系列核種、トリウム系列核種を中心として土壌から植物への移行及び植物中での分布に関するデータを入手するための調査研究を実施しようとするものである。 原子力施設のほとんどが沿岸に建設され、海産生物への取り込みについては多くの研究がされているが、農作物への移行に関する研究は少なく、今回高レベル自然放射能地区を対象に調査しようとするもので、今年度は鳥取三朝地区および奈良室生地区の環境放射能調査の一部を報告する。山本らは岡山県人形峠付近の吉井川流域の土壌を用いて硝酸ウラニルなどを添加した実験系、およびウランを含む水耕栽培法によって白菜へのウランの吸収に関する研究を行った。 筆者らは自然環境におけるウラン移行と分布に関して系統的に研究を行い、1977年に報告した。 わが国における天然ウランレベルの各種農作物について野外調査を、奈良市内およびウラン鉱床が近くにあり、その影響を受けやすいと思われる岡山県奥津地方(人形峠近辺)を選んで、環境水および土壌の両者からの移行について研究が行われた。ウランの分析法としては、環境試料より陰イオン交換分離法によりウランを単離し、電着試料を格子付イオンチェンバーおよび波高分析器による$$alpha$$線スペクトル分析により行った。 しかし、今年度はまず、環境試料を灰化あるいは蒸発濃縮のみを実施し、放射化学的分離を行わないで、Ge半導体を検出器として波高分析器による$$gamma$$線エネルギ

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