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アスファルトの微生物分解に関する研究 成果報告書

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川上 泰*

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中、低レベルの放射性廃棄物はアスファルトで固化されて地層処分される。そのため処分環境のアスファルトの安定性の評価が重要である。アスファルトの主要成分は炭素数の多い炭化水素の集合体であり、長期間のうちには微生物により分解される可能性がある。本研究では、微生物によるアスファルトの分解に関わる現状調査及びアスファルトの成分分画と微生物による易分解成分の同定を行い、今後のアスファルトの生物的な安定性の検討とよりよい固化材をめざす研究開発に資することを目的として行われた。その結果は次のようにまとめられる。1.微生物によるアスファルトの分解に関わる研究の現状調査に関して・アスファルトは炭化水素および関連化合物の複雑な混合物である。化学的なキャラクタリゼーションには、古く溶剤への可溶性とクロマトグラフィーを用いて分けられた分画を成分としておおづかみな組成で評価する方法が発達し、一般的となっている。・地層処分を行う環境は普通無酸素の環境が選ばれる。無酸素下での炭化水素の微生物分解に関する研究は1990年頃より活発となり現在も続いている。無酸素下でも、硝酸などの窒素酸化物が存在している脱窒条件下では好気的条件よりは劣るものの、活発な炭化水素の分解が起こることが報告されている。硝酸還元条件下でも更に遅くはなるがやはり分解が確認されている。硫酸も存在しないような還元的嫌気条件では確実な微生物分解は確認されていない。・アスファルトの微生物分解の研究は多くないが、発表された5編の論文はいずれもある程度の微生物分解が確認されている。しかし、各々の実験の条件が様々であり、中には見かけ上、相反するデータも存在する。いずれにせよ研究が少ないので評価できる状態ではまったくない。2.アスファルトの成分分画と微生物による易分解成分の同定に関して・アスファルトの成分分画には、飯島法に準拠したシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分画で全体を4成分に分ける方法を用い、比較的軟質のストレートアスファルトを分析したところ、芳香族成分が58%と大半を占め、飽和成分、アスファルテン分がそれぞれ19.18%、レジン分はきわめて少なかった。・この方法で分画した各分画に芳香族炭化水素分解能を有するPseudomonas属の5菌株を加えて好気的に培養したところ、飽和分画がどの菌株でも炭素源となり増殖が見られた。アスファ

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