検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発 -平成14年度報告-

None

舘 幸男  

Tachi, Yukio

わが国の原子力利用を取り巻く昨今の情勢には、従前にも増して厳しいものがあります。ただ一方で、原子力発電が国内電力需要の約3分の1をまかなう主要なエネルギー源として国民生活を支えているという事実に変わりはありません。研究開発に携わる我々は、そのことを十分に認識し、批判を真摯に受け止めながらも、平素の研究活動を着実に進めることが重要だと考えます。とくに、原子力エネルギーを利用する上で、高レベル放射性廃棄物の処分対策は避けて通れない喫緊の課題であり、現在、地層処分の実施に向けた基盤的な研究開発と並行して、事業および安全規制の取り組みが進められているところです。昨年12月には、原子力発電環境整備機構によって、「高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域」の公募が開始され、わが国の地層処分計画は概要調査地区の選定に向けた新たな段階へと踏み出しました。このような状況の中で、わが国における地層処分技術の信頼性をさらに高め、社会の理解を深めていくことが、今後の研究開発の課題です。サイクル機構では、2つの深地層の研究施設やエントリー、クオリティなどの室内試験施設を活用し、また国内外のと協力しながら効率的に研究開発を進め、処分事業と安全規制の双方の基盤となる技術や情報を整備していきます。あわせて、地層処分という非常に長期にわたる国家的な事業を支えていくための研究者の育成や技術の継承、ならびに国民各層の地層処分に対する理解の醸成に努めてまいります。今後の研究開発の中核となる深地層の研究施設計画については、地元のご理解とご協力のもと、着実に進展しております。岐阜県の瑞浪市で進めている超深地層研究所計画においては、地上からの調査と並行して、昨年度に研究所用地の造成工事を行い、今年度より研究坑道の掘削を開始する予定です。また、北海道の幌延町で進めている幌延深地層研究計画においても、地上からの調査と並行して、今年度から研究所用地の造成工事に着手します。深地層の研究施設計画など地層処分技術に関する研究開発の成果については、技術報告書を中心に、関連する学会や報告会・シンポジウムなど様々な場を通じて、広く情報発信に努めていく所存です。その一環として、今般、研究開発全体にわたる進展を見渡せる報告書「高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発; 平成14年度報告」を作成しました。

None

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.