DH-2号孔への地下水長期観測システムの購入設置

Installation of the Groundwater Monitoring System to Borehole DH-2

若浜 洋*; 中田 充彦*; 廣木 峰也*; 二口 克人*; 岡田 秋夫*

Wakahama, Hiroshi*; Nakata, Mitsuhiko*; Hiroki, Minenari*; Futakuchi, Katsuhito*; Okada, Akio*

広域地下水流動研究における地下水流動解析モデルのキャリブレーションおよび超深地層研究所計画における地下水流動に関するモデル化解析に資するため、DH-2号孔に地下水長期観測システムを設置した。DH-2号孔は、1993年に掘削された土岐花崗岩を仕上げ対象とする深度501mの孔井である。孔内には深度172mまで5インチのケーシング管が埋設され、以深は孔径が約100mmの裸孔である。孔内装置は、主として同心円状に配列された7本のPVC製スタンドパイプとこれらを覆うPVC製ケーシング、およびパッカーと幾つかのステンレス製部材から構成される。装置の観測可能区間は7区間である。装置設置後に、パッカーを水で加圧し、裸孔部に7観測区間を設定した。システムの長期使用を前提として、パッカー圧力を0.6MPa以上に維持するため、パッカー圧力を地上から管理できるようにした。パッカーはすべて、工場出荷前および現場施工前に耐圧試験を実施し、ケーシングの接合部分については、施工組み立て時に全数を耐圧検査して気密性を確認した。また、設置完了後に装置ケーシング内部の水位を低下させても、水位変動しないことから、ケーシングの遮水性能が保たれていることを確認した。各観測区間は、内径が約20mmのスタンドパイプを通じて地上に大気解放されており、区間圧力の測定のため、スタンドパイプ内に圧力センサーを設置した。採水は、水中ポンプにより各区間とも平均20cc/minで実施した。採水時にはスタンドパイプ間で圧力干渉が認められないことから、採水ラインの気密性も確認された。地上設備では、データロガーユニットにより、5分ごとに区間圧力および現地気圧の計測がなされている。このユニットは、無線伝送により計測データを遠隔収録することが可能である。なお、システム全体の駆動電力は、全てソーラ発電によりまかなわれている。

This report describes the results of installation of the long-term groundwater monitoring system into borehole DH-2 as a part of the Regional Hydrogeological Study and Mizunami Underground Research Laboratory Project. DH-2 was driglled with 100mm diameter through Toki-granite to the depth of 501meter below the ground level, in which 5inch-steel-casing pipe was inserted to the depth of 171m. The monitoring system was composed of concentrically arranged seven open PVC(polyvinyl chloride)-stand-pipes("Piezo-pipes"), housed within outer 4inch PVC-casings, followed by 3inch PVC-casings, packers and several stainless steel units. In the system, seven monitoring zones were isolated by expandable rubber type packers inflating with water. From the view point of quality assessment, leak-off tests were conducted for all of 7 packers before the shipment and the installation at the site. In terms of individual casing joints, air-tight inspections were carried out ...