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表面電離型質量分析計による質量分析測定誤差の解析 質量差別効果の統計的解析

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栢 明; 大西 紘一; 和田 幸男; 高橋 満*; 山田 一夫*; 高橋 信二*; 鎌田 正行; 和田 勉*

Kaya, Akira; not registered; Wada, Yukio; Takahashi, Mitsuru*; not registered; not registered; Kamata, Masayuki; Wada, Tsutomu*

分析値には必ず測定誤差が含まれる。この誤差を解析評価することは,分析値を求めることと同様に重要である。しかし一般に測定誤差を単純繰返し誤差のみで評価し,系統誤差について評価しないことが多い。しかし系統誤差は,単純繰返し誤差に比べ有意であることが多く,測定誤差を過小評価する傾向にある。さらに,系統誤差を評価するためには,多くの時間と労力が必要である。本報は,表面電離型質量分析計を用いて同位体組成分析における単純繰返し誤差および系統誤差を約5年間に亘り測定したデータを基に統計的に解析したものをまとめた。その結果,質量スペクトルの繰返し測定誤差に比べ,フィラメントごとの誤差(フィラメント間誤差)は多くの場合有意となった。このフィラメント間誤差の要因は,主に質量差別効果の変動によるもので,フィラメント温度の変化により大きく変動することが明らかになった。また,1フィラメント測定における測定誤差と同位体存在度との関係は,測定誤差を変動係数(CV%)で示すと,両対数目盛でほぼ2次曲線の関係にあることがわかった。本報では更に,これらの解析結果を基に質量分析計算,解析処理計算プログラムを作成した。

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