CMPOを用いた溶媒抽出による三価のアクチニドとランタニドの分離(8)(フローシートの最適化に関するコールド試験)
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駒 義和 ; 田中 康正; 小山 智造; 狩野 純一*
not registered; not registered; Koyama, Tomozo; not registered
CMPO-TBP混合溶媒(TRUEX溶媒)系においてDTPAを利用して三価アクチニド(An(III))を選択的に逆抽出し、ランタニド(Ln)と分離するプロセスの開発の一環として、コールドの向流多段抽出試験を実施した。本試験では、(1)An(III)回収率の向上を目的としたAn(II1)逆抽出工程の条件の最適化、(2)回収したAn(III)製品からの塩析剤等(NaNO3、DTPA)の除去、(3)工程の短縮化を目的とした抽出・洗浄工程と硝酸逆抽出工程の結合性評価について検討を行った。以下の事実が明らかとなった。(1)An(III)逆抽出工程の条件の最適化・An(III)逆抽出液のNaNO3濃度と供給流量(O/A)を変化させ、Y(本試験の系におけるAn(III)の模擬元素)の回収率、及びYに対するLn元素の除染係数を向上することができた。使用したAn(III)逆抽出液は0.05MDTPA-1.5MNaNO3溶液(pH2)で、0/A比は1.33にて供給した。Yの9割をAn(III)製品へ回収し、Ln廃液へのリークを1%程度に抑えることができた。An(III)製品にはSmの3割とEuの4割が移行し、CeとNdについては非常に良く除染することができた。An(III)の模擬物質としてYを使用する場合、硝酸逆抽出液には0.5MHAN溶液(pH2.0)が適当であった。(2)An(III)製品からの塩析剤等(NaNO3、DTPA)の除去・低い酸濃度((H+)=0.1M)に調製したAn(1II)製品から、十分な回収率にて製品中のY、Sm、Euを溶媒抽出することができ、希硝酸溶液に転換することができた。(3)抽出・洗浄工程と硝酸逆抽出工程の結合性評価・抽出・洗浄工程と硝酸逆抽出工程を1工程内に収め、統合した工程内の水相の酸濃度(H+)aqを10sup-210sup0Mの範囲で制御することができ、金属元素の抽出と硝酸の除去を1つの工程内にて実現することができた。工程内の分配比を10以上に維持することができ、金属元素(Nd)の廃液への損失は1%未満であった。
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