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シビアアクシデント時の強放射能核分裂生成物の挙動に関する研究

Study on fission product behaviors with strong radioactivity in severe accidents

山脇 道夫*; 山口 憲司*; 小野 双葉*; Huang, J.*; 原田 雄平; 日高 昭秀   ; 杉本 純

Yamawaki, Michio*; Yamaguchi, Kenji*; Ono, Futaba*; Huang, J.*; Harada, Yuhei; Hidaka, Akihide; Sugimoto, Jun

軽水炉のシビアアクシデント時に破損燃料から放出された核分裂生成物(FP)は、その化学形に応じて大きく異なった移行・沈着挙動を示す。これは、その化学形に応じて蒸気圧が大きく変化し、ガス状またはエアロゾル状の形態となるからである。このため、シビアアクシデント時のソースタームを精度良く評価するにあたって、シビアアクシデント条件を模擬した水蒸気や水素を含む高温条件下でのFPの化学形及び蒸気圧を精度良く知る必要がある。Cs$$_{2}$$U$$_{4}$$O$$_{12}$$の蒸発挙動をKnudsenセル付き質量分析法により1273から1573Kの範囲でD$$_{2}$$O/D$$_{2}$$雰囲気下で調べた。本実験の平均温度である1423Kにおいて、試料のCs(g)分圧は、真空下で1.97Paであり、酸素ポテンシャル測定値は-148.2kJ/molであった。D$$_{2}$$(g)を導入すると、Cs(g)分圧は徐々に増加し、2.26Paに達した。また、D$$_{2}$$O(g)+D$$_{2}$$(g)を導入すると、Cs(g)分圧は1.56Paまで低下した。同様にCs$$_{2}$$UO$$_{4}$$,BaUO$$_{3}$$,SrUo$$_{3}$$の蒸発挙動を質量分析法により調べた。質量分析法で得られた実験結果は、シビアアクシデント時の環境状態に比べて狭い範囲である。そこで、計算機コードChemsageを用いて、高H$$_{2}$$O/H$$_{2}$$の湿潤条件や低H$$_{2}$$O/H$$_{2}$$の還元条件、2500Kまでの高温条件、1MPaまでの高圧条件などについて計算した。実験結果及び計算結果は、これらの環境条件が化合物の蒸発挙動に強く影響することを示した。本研究成果であるCs$$_{2}$$U$$_{4}$$O$$_{12}$$,Cs$$_{2}$$UO$$_{4}$$,BaUO$$_{3}$$,SrUO$$_{3}$$の蒸気圧の温度依存式は、原研が実施する照射済燃料からのFP放出実験計画(VEGA)の実験結果を評価する際に利用する予定である。

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