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炉心級トカマクプラズマにおける斜め伝搬ECEスペクトルの評価と電子温度測定への適用

Evaluation of ECE spectra on the oblique propagation and application to electron temperature measurement in reactor grade tokamak

佐藤 正泰; 諌山 明彦

Sato, Masayasu; Isayama, Akihiko

磁場閉じ込め装置の高温プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果を明らかにするために数値計算を行っている。炉心級プラズマにおけるECEの電子温度測定においては、磁場に直交な視線の場合、相対論的効果の影響を考慮する必要があることはよく知られている。視線を直交から斜めにした場合、ドップラー効果が大きくなるが、相対論的効果が少なくなることが期待される。それぞれの影響を評価するために、ECEの放射輝度の数値計算を行っている。まず、球対称相対論的Maxwell分布に対する斜め伝搬ECEのEmissivityの式を導出した。この式は、視線が磁場に直交する場合のTrubnikovの式の拡張にあたる。この式をもとに放射輸送の式を解いて、斜め伝搬のECEスペクトルを評価した。伝搬方向を磁場に直交な視線から斜めに変えて行くと、高い周波数領域の放射が少なくなる。スペクトルの2倍高調波ECEから導出した電子温度分布について、伝搬方向角度を直交の90$$^{circ}$$から60$$^{circ}$$程度に変えると、Emissivityのピークが影響を与える領域では、相対論的効果の影響が薄れ、電子温度の真値に近づく。伝搬方向を変えることで、相対論的効果の影響が少なくなる領域があることを明らかにした。

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