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論文

Observation of a $$p$$-wave one-neutron halo configuration on $$^{37}$$Mg

小林 信之*; 中村 隆司*; 近藤 洋介*; Tostevin, J. A.*; 宇都野 穣; 青井 考*; 馬場 秀忠*; Barthelemy, R.*; Famiano, M. A.*; 福田 直樹*; et al.

Physical Review Letters, 112(24), p.242501_1 - 242501_5, 2014/06

 被引用回数:89 パーセンタイル:94.33(Physics, Multidisciplinary)

軽い中性子過剰核では束縛線限界近くにハローと呼ばれる1あるいは2中性子が空間的に非常に広がった構造を持つことが知られているが、重くなってくると一般に軌道角運動量が大きくなり、変形も発達するためハローが存在するかどうかは不明だった。本論文では、非常に中性子過剰なマグネシウム同位体$$^{37}$$Mgの核力およびクーロン分解反応実験を理化学研究所RIBFにて行い、マグネシウム同位体でも$$p$$波と考えられるハローを持つことを初めて明らかにした。本実験では、炭素標的と鉛標的の断面積の差から、ハロー構造に敏感なクーロン力による分解反応の断面積を引き出すとともに、脱励起$$gamma$$線の測定によって、$$^{36}$$Mgの基底状態へ遷移する断面積も引き出した。実験値を大規模殻模型計算の結果と比較したところ、$$^{37}$$Mgの基底状態は$$^{36}$$Mgの基底状態に$$p$$波中性子が付いた波動関数が40%程度占め、その$$p$$波成分がハロー構造を生み出していることがわかった。

論文

Deformation-driven $$p$$-wave halos at the drip-line; $$^{31}$$Ne

中村 隆司*; 小林 信之*; 近藤 洋介*; 佐藤 義輝*; Tostevin, J. A.*; 宇都野 穣; 青井 考*; 馬場 秀忠*; 福田 直樹*; Gibelin, J.*; et al.

Physical Review Letters, 112(14), p.142501_1 - 142501_5, 2014/04

 被引用回数:62 パーセンタイル:91.13(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所RIBFを用いて中性子過剰核$$^{31}$$Neの1中性子分離反応実験を行い、理論計算との比較から、$$^{31}$$Neが$$p$$波ハロー(一部の中性子が核内に局在せず、空間的に極めて広がっていること)を持つことを明らかにした。この実験では、ターゲットとしてクーロン分離反応が優位な鉛と核力分離反応が優位な炭素の両方を用いるとともに、脱励起$$gamma$$線も測定することによって、包括的な断面積のみならず、$$^{30}$$Neの基底状態への直接遷移のクーロン分解断面積を決めることに成功した。その実験結果を殻模型計算と比較した結果、$$^{31}$$Neの基底状態は、$$^{30}$$Neの基底状態に$$p$$波の中性子が付加されている確率が大きく、その中性子はハローになるという特異な構造を持つことがわかった。それは、変形による$$p$$波と$$f$$波の配位混合と、$$^{31}$$Neが極めて弱く束縛されていることの両面によるものであると考えられる。

論文

Event structure and double helicity asymmetry in jet production from polarized $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07

 被引用回数:29 パーセンタイル:72.31(Astronomy & Astrophysics)

重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称($$A_{LL}$$)について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定された$$A_{LL}$$は、一番低い横運動量で-0.0014$$pm$$0.0037、一番高い横運動量で-0.0181$$pm$$0.0282であった。この$$A_{LL}$$の結果を幾つかの$$Delta G(x)$$の分布を仮定した理論予想と比較する。

論文

Measurement of neutral mesons in $$p$$ + $$p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV and scaling properties of hadron production

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03

 被引用回数:175 パーセンタイル:98.48(Astronomy & Astrophysics)

RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの$$K^0_s$$, $$omega$$, $$eta'$$$$phi$$中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、$$n, T$$、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。

論文

強磁性体材料がプラズマ制御に及ぼす影響

大山 直幸; 佐藤 正泰; 篠原 孝司

プラズマ・核融合学会誌, 87(3), p.195 - 198, 2011/03

原型炉の炉構造材料として有力な低放射化フェライト鋼は強磁性体であるため、プラズマ生成・制御や高性能プラズマとの共存性が懸念されていた。そこで、中型トカマク装置JFT-2Mにおいて先進材料プラズマ試験(AMTEX)を実施し、強磁性体を利用したトロイダル磁場リップルの低減を実証するとともに、高性能プラズマとの整合に問題がないことを確認した。その成功を受け、トロイダル磁場リップルの低減によるプラズマの高性能化を目的として、大型トカマク装置JT-60の真空容器内にフェライト鋼を装着した。フェライト鋼が作る誤差磁場がプラズマの位置・形状を制御するために用いている電磁気センサに与える影響が懸念されていたが、誤差磁場を補正することでプラズマの位置・形状制御が問題なく行えることを実証した。このように、強磁性体材料がプラズマ制御に及ぼす影響は小さいと考えられるが、最近の研究から、ITERのTest Blanket Module中の強磁性体材料による局所磁場リップルに起因するプラズマ性能劣化が懸念されている。

論文

Feasibility study of ECE measurement in JT-60SA

佐藤 正泰; 諫山 明彦

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 623(2), p.653 - 655, 2010/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)

原子力機構は、JT-60Uを超伝導化する計画(JT-60SA)を進めている。電子サイクロトロン放射(ECE)を観測することにより、電子温度分布を測定する。ECE計測から見て、JT-60SAはJT-60Uに比べ、低アスペクト比,弱磁場になっている。ECEによる電子温度分布の測定の可能性を放射輸送,レイトレースの観点から2倍高調波異常波と基本波正常波のそれぞれの測定可能領域を調べ、得失を評価した。JT-60SAの運転密度領域が高くなると予想されることと、弱磁場になりプラズマ周波数と電子サイクロトロン周波数の比が大きくなることにより、カットオフや屈折効果の影響を受けやすい。このために、2倍高調波異常波を選択して測定することが望ましい。また、低アスペクト比になったことにより、2倍高調波と3倍高調波の重なりが測定空間領域を狭くする。これは、相対論的効果によりさらに領域を狭くする。

報告書

核融合原型炉SlimCSの概念設計

飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.

JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08

JAEA-Research-2010-019-01.pdf:48.47MB
JAEA-Research-2010-019-02.pdf:19.4MB

発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/m$$^{2}$$とした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。

論文

Halo structure of the island of inversion nucleus $$^{31}$$Ne

中村 隆司*; 小林 信之*; 近藤 洋介*; 佐藤 義輝*; 青井 考*; 馬場 秀忠*; 出口 茂樹*; 福田 直樹*; Gibelin, J.*; 稲辺 尚人*; et al.

Physical Review Letters, 103(26), p.262501_1 - 262501_4, 2009/12

 被引用回数:198 パーセンタイル:97.53(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所のRIBFにて中性子過剰核$$^{31}$$Neの1中性子分離反応の断面積を測定した。鉛ターゲットと炭素ターゲットの断面積を比較することにより、$$^{31}$$Neのクーロン分解反応断面積が540(70)mbと導出された。その断面積は通常の原子核の断面積と比べ非常に大きく、中性子が非常に弱く束縛されているハロー構造を示唆している。この原子核のクーロン分解断面積を直接ブレークアップ模型と殻模型で求めた波動関数の重なり(分光学的因子)を組合せることにより定量的に計算した結果、$$^{31}$$Ne核の最後の1個の中性子は、普通の軌道の順序である$$f_{7/2}$$ではなく$$p_{3/2}$$軌道を主に占め、$$p$$軌道の小さな軌道角運動量により一粒子ハローを形成していることが明らかとなった。

論文

Analysis of residual gas by high-resolution mass spectrometry during helium glow discharge cleaning in JT-60U

林 孝夫; 神永 敦嗣; 新井 貴; 佐藤 正泰

Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.908 - 910, 2009/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.52(Nuclear Science & Technology)

高分解能質量分析装置を用いて、JT-60U残留ガスの質量分析を行い、ヘリウムグロー放電洗浄(He-GDC)の効果を調べた。質量分析の分解能が高くD$$_{2}$$とHeの弁別が可能な質量分析装置を今回新たに導入した。He-GDCの開始後、D$$_{2}$$ガスの分圧が上昇し、最大分圧(3.8$$times$$10$$^{-4}$$Pa)に到達した。これはHe-GDC開始前(3.5$$times$$10$$^{-5}$$Pa)の約十倍の圧力であった。7時間のHe-GDC中に放出されたD$$_{2}$$ガスの量は、4Pa m$$^{3}$$であった。He-GDC終了後、D$$_{2}$$ガスの分圧はHe-GDCの前よりも下がり、He-GDC(7時間)+約7時間経過後には5.7$$times$$10$$^{-6}$$Paに到達した。これらの結果からHe-GDCがプラズマ対向機器の重水素除去に有効であることがわかった。

論文

Hydrogen isotope retention in the outboard first wall tiles of JT-60U

吉田 雅史; 田辺 哲朗*; 信太 祐二*; 林 孝夫; 正木 圭; 佐藤 正泰

Journal of Nuclear Materials, 390-391, p.635 - 638, 2009/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.3(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60Uの真空容器内壁(第一壁)のトーラス外側のカーボンタイルについて、昇温脱離法((TDS),二次イオン質量分析方(SIMS)、及び走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて水素同位体(重水素)蓄積に関して測定した。外側第一壁では、通説通り損耗していることを確認した。また外側第一壁では、ダイバータ領域と異なり重水素が多く蓄積しており、さらに表面からかなり深い位置にまで重水素が捕獲されていることをSIMSによる深さ測定から明らかとなった。測定された深さは、入射された高速中性粒子入射(NBI)のエネルギーに概略対応するので、この堆積はNBIに起因する高エネルギー重水素に起因することを示唆している。さらに、外側第一壁の水素蓄積量は、単位時間・面積あたりではダイバータ損耗領域のものとほぼ同じで、ダイバータ堆積領域のものと比べ少ない。SIMSから得られた重水素の侵入深さ、及び真空容器に占める第一壁の面積を考慮すると、外側第一壁の炉内全体の蓄積量への寄与は、ダイバータ堆積領域のものと同程度の寄与を与える可能性があることが今回の測定で明らかとなった。

論文

Retention and depth profile of hydrogen isotopes in gaps of the first wall in JT-60U

信太 祐二*; 新井 貴; 柳生 純一; 正木 圭; 佐藤 正泰; 田辺 哲朗*; 山内 有二*; 日野 友明*

Journal of Nuclear Materials, 390-391, p.643 - 646, 2009/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.97(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では、JT-60の放電実験に曝された第一壁タイルを取り出し、タイル表面及び側面の重水素(D)及び軽水素(H)蓄積量を2次イオン質量分析法,昇温脱離法を用いて評価した。分析したタイルは外側ミッドプレーンと内側第一壁のタイルである。側面のギャップ間隔が広くなるとボロン(B)堆積量とD+H蓄積量が増える傾向にあった。D濃度はBとともに増加していたことから、DとBが同時期に蓄積されたものと考えられる。Bの堆積は、ボロニゼーション時の堆積と、主放電時にタイル表面で損耗されたBのギャップへの再堆積の可能性が考えられる。D+H蓄積量は側面上側の方が多かったが、上下でそれほど大きな差はなく、側面の下側へもかなり蓄積することがわかった。内側第一壁タイルの側面(ギャップ間隔20mm)には厚い($$sim$$10$$mu$$m)炭素堆積層が確認された。イオンはギャップの底には到達できないので、炭化水素のような中性の粒子が堆積したものと考えられる。本研究で調べたギャップ側面のDのリテンションは1e22m$$^{-2}$$のオーダーであった。放電時間あたりの蓄積速度はダイバータ部よりも一桁程度小さいが、第一壁全体のリテンションは非常に大きくなる可能性があることを示唆している。

論文

Tritium removal by isotopic exchange

田辺 哲朗*; 杉山 一慶*; 柴原 孝宏*; 広畑 優子*; 吉田 雅史; 正木 圭; 佐藤 正泰

Journal of Nuclear Materials, 390-391, p.705 - 708, 2009/06

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.52(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60Uのダイバータ領域,第一壁への軽水素(H),重水素(D),三重水素(T)のすべての蓄積状態をレビュー,壁の温度,再堆積層の有無等を勘案して、将来のDT炉において、DD放電による同位体置換がどの程度有効かを評価した。放電に使われた軽水素,重水素、及びDD反応で発生した三重水素それぞれが蓄積量,蓄積深さ分布が異なっており、その理由を検討した。これにより高エネルギーで入射する三重水素,NBI加熱パワーの低い軽水素,壁温度等の役割を定性的にではあるが、ほぼ明らかにすることができた。また、軽水素,重水素の蓄積量及び深さ分布及びそれらの壁温度による違いから、DD放電後のHH放電において重水素が軽水素によって置換されたことを明らかにし、その置換は壁温度によってかなり異なるものの、プラズマ対向面の表面では非常に有効であると結論した。

論文

Deuterium depth profiling in graphite tiles not exposed to hydrogen discharges before air ventilation of JT-60U

林 孝夫; 杉山 一慶*; Mayer, M.*; Krieger, K.*; 正木 圭; 田辺 哲朗*; 佐藤 正泰

Journal of Nuclear Materials, 390-391, p.667 - 670, 2009/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.22(Materials Science, Multidisciplinary)

大気解放前に軽水素プラズマ放電に晒されていないJT-60U炭素タイルの重水素深さ分布をD($$^{3}$$He,p)$$^{4}$$He核反応分析法を用いて評価した。分析試料はW型ダイバータ及び第一壁領域の計8か所から採取した。核反応分析法における入射ビームのエネルギーは0.69$$sim$$3.5MeVであった。最も重水素濃度が高かったのは第一壁のアウトボード側赤道面近傍であり、深さ16$$mu$$mまでの重水素の面密度は1.9$$times$$10$$^{22}$$D/m$$^{2}$$であり、最大重水素密度はD/C=0.13であった。またダイバータ領域で重水素量が最も多かったのは、ドームトップタイルであり、深さ16$$mu$$mまでの重水素の面密度は1.2$$times$$10$$^{22}$$D/m$$^{2}$$であり、最大重水素密度はD/C=0.09であった。今回測定した軽水素プラズマ放電に晒されていない試料は、軽水素放電ありの試料と比べて重水素量が約2$$sim$$9倍多く、軽水素放電がプラズマ対向壁中の重水素(及びトリチウム)の除去に有効であることがわかった。

論文

Localized tungsten deposition in divertor region in JT-60U

上田 良夫*; 福本 正勝*; 渡邊 淳*; 大塚 裕介*; 新井 貴; 朝倉 伸幸; 信太 祐二*; 佐藤 正泰; 仲野 友英; 柳生 純一; et al.

Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10

JT-60Uの外側ダイバータから放出されたタングステンの再堆積分布を調べた。今回初めて中性子放射化分析法を用い厚い炭素たい積層に含まれるタングステンの面密度を正確に測定した。タングステンの堆積は内側ダイバータ及びドームタイルの外側に多く見られた。トロイダル方向にはタングステンタイルが設置した場所に非常に局在した分布であった。

論文

Effects of relativistic and absorption on ECE spectra in high temperature tokamak plasma

佐藤 正泰; 諌山 明彦

Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.S1029_1 - S1029_5, 2007/11

磁場閉じ込め装置の炉心級プラズマにおけるシンクロトロン放射損失の評価の精度を上げるために、高温プラズマからの電子サイクロトロン放射(ECE)スペクトルの評価を行っている。著者らが導出した相対論的球対称Maxwell分布に対する斜め伝搬ECEの放射率を用いて、高温プラズマからECEスペクトルを評価した。あらゆる方向に放射されたECEスペクトルは、相対論的効果とプラズマによる吸収効果の影響を考慮することにより理解でき、その強さによりECEスペクトルのパターンが変化する。例えば、垂直伝搬で弱磁場側へ放射されるスペクトルでは、基本波正常波の相対論的効果により低周波数側へシフトしたEC波はプラズマで吸収されにくく、低周波数側に独立したピークを持つ。これに対して、強磁場側へ放射されるスペクトルでは、プラズマによる吸収が強いために、低磁場側のプラズマ端に対応した周波数にピークを有する。

論文

Evaluation of extended trubnikov emissivity to the oblique propagation and application to electron temperature measurement in a reactor-grade tokamak

佐藤 正泰; 諌山 明彦

Fusion Science and Technology, 52(2), p.169 - 175, 2007/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.32(Nuclear Science & Technology)

炉心級プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の電子温度測定においては、磁場に直交な視線の場合、相対論的効果の影響を考慮する必要があることはよく知られている。視線を磁場に対して直交から斜めにした場合、ドップラー効果が大きくなるが、相対論的効果が少なくなることが期待される。それぞれの影響を評価するために、ECEの放射輝度の数値計算を行った。まず、相対論的球対称Maxwell分布に対する斜め伝搬ECEの放射率を導出した。この式は、視線が磁場に直交する場合のTrubnikovの式の拡張にあたる。この式をもとに放射輸送の式を解いて、観測方向を全立体角にわたってスキャンした。観測方向を水平面から斜めにすることにより、測定できる電子温度が増加する。電子温度が24keV以下であれば2倍高調波の異常波が、電子温度が24keV以上50keV以下であれば基本波の正常波が、ECEを用いた電子温度測定にはベストである。電子密度,磁場,逆アスペクト比が増加すれば、測定できる電子温度が減少する。

論文

SlimCS; Compact low aspect ratio DEMO reactor with reduced-size central solenoid

飛田 健次; 西尾 敏; 佐藤 正泰; 櫻井 真治; 林 孝夫; 芝間 祐介; 礒野 高明; 榎枝 幹男; 中村 博文; 佐藤 聡; et al.

Nuclear Fusion, 47(8), p.892 - 899, 2007/08

 被引用回数:57 パーセンタイル:86.6(Physics, Fluids & Plasmas)

コンパクトな核融合原型炉概念SlimCSについて報告する。この原型炉は通常のトカマク炉と比べると小規模な中心ソレノイドコイル(CS)を採用している点に特徴がある。通常、CSの主要な役割はポロイダル磁束の供給とされるが、これをプラズマ形状制御とみなすことでCSの大幅な小型化が可能であり、これによりトロイダルコイルの軽量化しいては炉本体重量の低減が期待できる。さらに、CSの小型化はプラズマの低アスペクト比(=2.6)化を可能にし、高楕円度,大プラズマ電流化,高ベータ化など炉心プラズマの高出力密度を実現するうえで望ましい条件が整う。この結果、SlimCSはARIES-RSのような先進トカマク炉概念と同規模の炉寸法でありながら、比較的無理のない炉心プラズマ条件でほぼ同等の核融合出力を発生するメリットを持つ。

論文

Progress in the ITER physics basis, 3; MHD stability, operational limits and disruptions

Hender, T. C.*; Wesley, J. C.*; Bialek, J.*; Bondeson, A.*; Boozer, A. H.*; Buttery, R. J.*; Garofalo, A.*; Goodman, T. P.*; Granetz, R. S.*; Gribov, Y.*; et al.

Nuclear Fusion, 47(6), p.S128 - S202, 2007/06

 被引用回数:916 パーセンタイル:100(Physics, Fluids & Plasmas)

本論文は、1999年の"ITER Physics Basis"の刊行以降に世界各国の装置で得られた重要な成果について記述したものであり、本章ではMHD安定性及びディスラプションに関する成果が記述されている。MHD安定性に関しては、(1)鋸歯状振動,(2)新古典テアリングモード,(3)抵抗性壁モード,(4)誤差磁場,(5)先進シナリオにおけるMHD安定性に関する成果が記述されていて、ディスラプションに関しては、(1)ディスラプションの特徴・原因・頻度,(2)サーマルクエンチによるエネルギーの損失と堆積,(3)電流クエンチのダイナミクス,(4)ディスラプションにより発生する逃走電子,(5)統合モデルとシミュレーション,(6)ディスラプションの回避・予測・緩和に関する成果が記述されている。

論文

Evaluation of operation scenario for fusion DEMO plant at JAEA; Constraint of neutral beam injection system

佐藤 正泰; 西尾 敏; 飛田 健次; 井上 多加志

Fusion Engineering and Design, 81(23-24), p.2725 - 2731, 2006/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:9.98(Nuclear Science & Technology)

経済性の高い炉を目指して、核融合発電炉の原型炉の検討を行っている。原型炉の特徴は、中心ソレノイド(CS)コイルを小型化した低アスペクト比のトカマク炉である。原型炉の運転シナリオについて、CSコイルを使用せず、ブートストラップ電流と中性粒子入射(NBI)装置を用いてプラズマ電流の立ち上げシナリオを検討した。低電流(5MA以下)からプラズマ電流を立ち上げるには、パワーが電圧に比例する低電流可変電圧方式(CCVV)によるNBI装置の加速電圧を可変にすることが必要である。HHファクター,グリーンワルド限界密度,NBIシャインスルーの条件が運転シナリオに強い制限を与えている。各プラズマ電流の定常状態に対してこの3つのパラメーターを満足させることから、許容NBI加熱パワーを評価した。許容NBI加熱パワーはプラズマ電流値,加速電圧に依存し、運転シナリオの必要条件である。許容NBI加熱パワー値を考慮して、プラズマ電流の時間変化を評価した。NBI加速電圧を4段に変化させた場合、全NBIパワー90MWで、プラズマ電流2MAからフラットトップ16.6MAまで、約3時間で立ち上げ可能であることを示した。

論文

Compatibility of reduced activation ferritic steel wall with high performance plasma on JFT-2M

都筑 和泰; 神谷 健作; 篠原 孝司; Bakhtiari, M.*; 小川 宏明; 栗田 源一; 武智 学; 河西 敏; 佐藤 正泰; 川島 寿人; et al.

Nuclear Fusion, 46(11), p.966 - 971, 2006/11

 被引用回数:16 パーセンタイル:48.35(Physics, Fluids & Plasmas)

JFT-2Mでは、発電実証炉のブランケット構造材の有力候補である低放射化フェライト鋼のプラズマへの適用性を調べる「先進材料プラズマ試験」を段階的に進めてきた。核融合原型炉では壁安定化効果を利用して規格化ベータ3.5$$sim$$5.5程度のプラズマを生成することが想定されているため、フェライト鋼のような強磁性体壁をプラズマに近づけた時のMHD安定化への影響を評価することは応用上重要である。そこで、壁とプラズマとの距離を変え、安定化効果を調べる実験を行った。まずプラズマの位置,圧力をより正確に評価するための平衡計算コードの改良を行った。改良後のコードを実験と比較し、良い一致が見られた。そのうえでプラズマを壁に近づける実験を行い、プラズマ小半径で規格化した壁との距離が1.3程度の範囲までフェライト鋼壁と高規格化ベータプラズマが共存し得ることを実証した。また、壁との距離以外の条件が共通しているデータセットを抽出し、壁に近い配位の方が(1)$$beta$$限界が上昇する、(2)コラプスに至る時定数が長くなるなど、壁安定化効果の存在を示唆するデータが得られた。

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