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魔法数の消滅と核モーメント

Disappearance of the magic number and the nuclear moment

宇都野 穣   ; 大塚 孝治*; 水崎 高浩*; 本間 道雄*

Utsuno, Yutaka; Otsuka, Takaharu*; Mizusaki, Takahiro*; Homma, Michio*

不安定核研究では、これまで中間エネルギー領域の速いビームを用いた研究が盛んに行われてきたが、低エネルギービームを用いると、核モーメントなどより詳細な物理量が得られる。このシンポジウムは、低速ビームを用いることによりどのような新たな物理的描像が得られるかを議論する目的で開かれたものである。発表者は理論的な立場から、以下のように低エネルギービームを用いた不安定核物理の重要性について講演する。中性子数20領域の不安定核において魔法数が消滅するという現象は、偶偶核においては第一励起状態の励起エネルギーや電磁遷移確率の実験から中間エネルギービームを用いた実験によりかなりよくわかってきたが、奇核や奇奇核においてはそれらの分光学的情報は極めて少なく、また偶偶核ほど直接的に実験データを解釈できるものではなかったため、必ずしもよく理解されてはいなかった。しかし、奇核や奇奇核はちょうど魔法数が消滅する境界線上に位置し、その境界を正確に決めることは魔法数消滅という現象自体の理解のみならず、そのメカニズムの理解という観点からも重要である。発表者は、核モーメントの実験データと大規模殻模型計算との比較により、ナトリウム同位体において魔法数の消滅する領域を与えることに初めて成功したが、そのことが不安定核の殻構造の理解に重要であること、また、アルミニウムなどまだ魔法数が消滅するかどうか定まっていない同位体については何を測定すれば魔法数の消滅が理解できるかについて展望を与える。

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