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転写因子とターゲット予測; 酵母ゲノムへの応用

Prediction of transcription factors and their targets; Application to yeast genome

皿井 明倫*; 上野 卓哉*; Ngahu, A.*; Ahmad, S.*; 河野 秀俊

Sarai, Akinori*; Ueno, Takuya*; Ngahu, A.*; Ahmad, S.*; Kono, Hidetoshi

500以上の生物種のゲノム解析から膨大な機能未知の遺伝子がもたらされている。これらのデータから転写因子やそのターゲット予測をゲノムスケールで行うことは、遺伝子発現制御のメカニズムを明らかにするうえで重要である。われわれは、機能未知の遺伝子からDNA結合蛋白質や転写因子のターゲットを予測する方法を開発してきた。DNA結合蛋白質の予測では、DNA結合蛋白質の配列データ,組成やコンテクスト,配列アラインメントの進化的情報や、2次構造,露出表面積,電荷分布の特性(全電荷,双極子等)などの構造情報に基づいて予測する方法を開発した。一方、転写因子のターゲット予測では、蛋白質・DNA複合体の構造データを統計的に解析することにより、アミノ酸と塩基の相互作用による直接認識及びDNAのコンフォメーションによる間接認識の統計ポテンシャルを導出し、それらをもとに予測する方法を開発した。このほか、配列情報を用いる方法,蛋白質・DNA結合データを用いる方法,計算機シミュレーションなどを組合せて精度を上げようとしている。これらの方法をゲノムレベルの予測に応用するため、酵母ゲノムについて解析を行った。この解析のため、まず酵母に関する種々の情報を統合したデータベースを構築した。このデータベースの情報をもとにDNA結合蛋白質や転写因子のターゲット予測を行い、実験との比較解析を進めている。

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