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エラスターゼ及び薬物候補化合物複合体の超高分解能X線及び中性子構造解析

Ultrahigh-resolution X-ray and neutron structural analysis of the complex of elastase with lead compound to drug

玉田 太郎; 木下 誉富*; 黒木 良太; 多田 俊治*

Tamada, Taro; Kinoshita, Takayoshi*; Kuroki, Ryota; Tada, Toshiji*

エラスターゼは、古くから構造情報を基盤とした創薬手法いわゆるStructure-Based Drug Design(SBDD)研究が盛んに行われているセリンプロテアーゼである。したがってエラスターゼの活性部位に存在する触媒基の解離状態を調べることは、SBDDによる創薬に重要な知見を与えると考えられる。そこで、エラスターゼの活性部位の詳細な構造を水素原子の情報を含めて詳細に明らかにするために、超高分解能X線及び中性子構造解析に着手した。結晶化試料はブタ由来のエラスターゼを用い、薬物候補化合物との複合体結晶を作成した。X線回折実験はSPring-8 BL41XUで行い、約0.3mm角の結晶を用いて100Kにて測定した。一方、中性子回折実験は日本原子力研究開発機構の研究用原子炉(JRR3)にある中性子回折計(BIX3)で行い、重水溶液に浸漬させた1.5$$times$$1.3$$times$$0.9mmの結晶を用いて室温で実施した。X線では0.94$AA $分解能で、Rmerge=7.5%, completeness=99%、中性子では2.4$AA $分解能で、Rmerge=13%, completeness=83%の回折データを収集できた。X線回折データから得られた電子密度では、蛋白質の炭素に結合する水素原子の位置が明瞭に確認できた。また、中性子回折データから得られた核密度では、活性残基であるヒスチジン残基(His-57)のプロトン化の状態が明らかになった。

no abstracts in English

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