角度相関中性子スペクトル測定によるZr(n,2n)反応断面積の測定

Measurement of Zr(n,2n) reaction cross section from the angle correlated neutron spectrum

四間 公章*; 高木 智史*; 近藤 恵太郎; 松中 允亨*; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 落合 謙太郎; 西谷 健夫

Shiken, Kimiaki*; Takagi, Satoshi*; Kondo, Keitaro; Matsunaka, Masayuki*; Murata, Isao*; Miyamaru, Hiroyuki*; Ochiai, Kentaro; Nishitani, Takeo

核融合炉のブランケット材の1つとしてLiZrOを用いることが考えられている。しかし、筆者らのグループによる積分実験から、Zrの評価済み核データに問題のあることが指摘されている。天然ジルコニウムは4つの同位体から構成されているが、Zr(n,2n)反応断面積の測定データはたくさんあるのに対し、構成比の大きいZr, Zrの二つの核種は(n,2n)反応によって不安定核を生成しないため、従来用いられてきた放射化法では断面積を測定できない。このことが断面積評価の不確定性を大きくしていると考えられる。そこで、われわれが確立した(n,2n)反応により放出される2つの中性子を直接同時計数する手法による、天然ジルコニウムの実効的な(n,2n)反応断面積の測定を開始した。今回は、軸方向周りの分布と一方の検出器の放出角を55度に固定したときの周方向周りの分布を測定し、放出角55度における角度微分断面積を得た。

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