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Ce$$_2$$Ni$$_3$$Ge$$_5$$の磁気構造の研究

Magnetic structures in Ce$$_2$$Ni$$_3$$Ge$$_5$$

本多 史憲; 目時 直人   ; 松田 達磨; 芳賀 芳範   ; Thamizhavel, A.*; 奥田 悠介*; 摂待 力生*; 大貫 惇睦

Honda, Fuminori; Metoki, Naoto; Matsuda, Tatsuma; Haga, Yoshinori; Thamizhavel, A.*; Okuda, Yusuke*; Settai, Rikio*; Onuki, Yoshichika

斜方晶Ce$$_2$$Ni$$_3$$Ge$$_5$$$$T_N$$=4.9Kの反強磁性体であり、$$T$$*=4.3Kで一次相転移を示すことが比熱や帯磁率の測定から知られている。この物質は圧力下で磁性が次第に消失し、$$T_N$$がゼロとなるいわゆる量子臨界点近傍で超伝導を示す。われわれはこの物質の常圧下における磁気構造を調べるため中性子回折実験を行った。2.8Kにおいて磁気反射の探索を行ったところ、伝播ベクトルq=[0 1 0]で表される磁気Bragg反射を確認した。得られた相対強度は$$ab$$面内でcantしたCeのモーメントが$$b,c$$軸方向に反強磁性的に配列した構造で説明されることがわかった。またこれまではこの物質は$$T_N$$以下で一つの磁気構造を示すと考えられていたが、本研究により得られた磁気構造は温度を上げると$$T$$*で一次転移的に消失することを突き止めた。これは$$T$$*と$$T_N$$の間に異なる伝播ベクトルを持つ反強磁性構造の存在を示唆している。

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