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THCA合成酵素のX線結晶構造

X-ray crystal structure of THCA synthase

正山 祥生*; 竹内 彩子*; 田浦 太志*; 正山 征洋*; 安達 基泰; 玉田 太郎; 黒木 良太

Shoyama, Yoshinari*; Takeuchi, Ayako*; Taura, Futoshi*; Shoyama, Yukihiro*; Adachi, Motoyasu; Tamada, Taro; Kuroki, Ryota

THCA合成酵素は基質のcannabigerolic acid(CBGA)を酸化的に閉環する反応を触媒する酸化酵素である。THCA合成酵素の活性部位を明確にし、THCA生成の反応メカニズムを原子レベルで解明することを目的として、X線結晶構造の解明を試みた。THCA合成酵素はcDNAを昆虫細胞で発現させた後、陰イオン交換樹脂を用いて精製を行った。次いで結晶化条件を検討し、0.09M HEPES pH7.5, 1.26M sodium citrateの溶液中で結晶化させることに成功した。そしてSPring-8のビームライン(BL41XU)を用いて、2.8$AA $の分解能回折でデータを得た。位相決定は、最近X線結晶構造が報告されたoligoglucosaccharide oxidaseをモデル構造として分子置換法を用いた。Native結晶の反射データから電子密度を計算し、精密化を行い立体構造解析を行った。FADの周辺では1個のTyr残基が認められ、これがbaseとしてCBGAからprotonを引き抜き、補酵素のFADがhydrideを受け取ると考えられる。このTyrをPheに変換した変異酵素が、THCA生成能を完全に欠損することを確認した。さらに活性部位の構造を詳細に解析することにより、閉環反応を制御するメカニズムを解明する予定である。

no abstracts in English

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