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Pre-strain effect on Cu precipitation in Fe-Cu alloys studied by positron annihilation techniques

Fe-Cu合金におけるCuナノ析出に及ぼす予歪み効果の陽電子消滅法による研究

勝山 仁哉  ; 山野 裕子*; 山下 孝子*; 水野 正隆*; 荒木 秀樹*; 白井 泰治*

Katsuyama, Jinya; Yamano, Yuko*; Yamashita, Takako*; Mizuno, Masataka*; Araki, Hideki*; Shirai, Yasuharu*

圧力容器鋼の硬化や脆性に影響すると考えられるCu析出への予歪み効果について、陽電子寿命法,同時計数ドップラー幅拡がり(CDB)法及びビッカース硬さ測定により評価検討を行った。Fe-1.5mass%Cu合金に830$$^{circ}$$C、10分の溶体化処理を施し、その後冷間圧延により30%, 50%, 70%の予歪みを付加した試料を作製した。焼鈍温度200$$^{circ}$$C$$sim$$600$$^{circ}$$C(焼鈍時間15分)で等時焼鈍を行いつつ、室温下で陽電子寿命, CDB及びビッカース硬さを測定した。その結果、予歪みを付加すると転位がCu析出物の核生成サイトとなり、予歪付加直後からCu析出物により硬化することがわかった。その後の焼鈍過程では、予歪みにより導入された空孔クラスターが200$$^{circ}$$C近傍で移動・回復することによりCu原子が拡散し、Cu析出物が成長するため、合金はさらに硬化する。500$$^{circ}$$C以上の温度では熱平衡空孔が導入され、それらの移動により予歪を付加しない合金でも硬化することが明らかとなった。

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