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非火山性温泉の熱源について,2;能登半島の温泉ガス中のヘリウム同位体比

Variations in the $$^{3}$$He/$$^{4}$$He ratios of hot springs on the Noto Peninsula, Central Japan

梅田 浩司; 二ノ宮 淳; 根木 健之

Umeda, Koji; Ninomiya, Atsushi; Negi, Tateyuki

能登半島は、下-中部中新統及び鮮新統を主体とし、これらが先新第三系の飛騨変成岩,船津花崗岩類を覆っている。能登半島の温泉は、おもに第四紀以降に形成したと考えられる半島北縁部及び中部の北東-南西方向に伸びる断層・褶曲帯周辺に分布する。能登半島の広域的な地温勾配は40$$^{circ}$$C/km以上と比較的高く、和倉(95$$^{circ}$$C),栄和(60$$^{circ}$$C),湯川(51$$^{circ}$$C)等の高温泉も多く存在する。本研究では、能登半島の広域的なヘリウム同位体比の特徴を明らかにするため、半島全域の14の温泉を対象に温泉水・ガスを採取し、ヘリウム同位体比の測定を行った。その結果、能登半島に分布するほとんどの温泉の$$^{3}$$He/$$^{4}$$He比は、大気と同程度あるいはそれ以下の値(0.03$$sim$$1.2Ra; 1Ra=1.4e-6)を示ことから、伏在的な火成活動やスラブ起源の流体の上昇等に由来するようなマントル・ヘリウムの寄与は小さいと考えられる。また、高温泉の遊離ガスに含まれるHe濃度は極めて高いこと($$sim$$0.4vol.%)や基盤の船津花崗岩類中には放射性鉱物を含むペグマタイトが認められることなどから、これらの温泉の熱源は、基盤岩中に含まれるU, Thの放射壊変によって生じた熱によって温められた深部流体が活構造帯に規制され局所的に上昇した可能性が考えられる。

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