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DNAの柔らかさの塩基配列依存性と水和パターン

DNA sequence-dependent deformability and hydration

米谷 佳晃*; 藤井 聡*; 皿井 明倫*; 河野 秀俊; 郷 信広

Yonetani, Yoshiteru*; Fujii, Satoshi*; Sarai, Akinori*; Kono, Hidetoshi; Go, Nobuhiro

DNAの柔らかさは塩基配列に依存し、その配列による違いが蛋白質との結合親和性を左右する。したがって、DNAの柔らかさの塩基配列依存性は、蛋白質との相互作用を考えるうえで重要な性質である。一方、DNAの水和構造も塩基配列に依存する。例えば、AATTなど特定の配列で、副溝に沿って水分子が連なる秩序構造が出現することがわかっている。このような水和構造の発見により、それがDNAの構造安定性に影響する可能性が考えられるようになったが、さまざまな配列に対する水和パターンとDNAの柔らかさの関係はよくわかっていない。本研究では、全4塩基配列パターンについて分子動力学計算を行い、DNAの柔らかさと水和パターンの関係を系統的に調べた。その結果、両者の間に明確な相関があることがわかった。その様子は、次のように説明できる。硬い配列の大部分は、高い1ブリッジ(斜め向いの塩基対を1個の水分子で橋渡し)形成率を持つ。1ブリッジの代わりに2ブリッジ(2個の水分子で橋渡し)形成率が高いものも少し存在する。柔らかい配列は、いずれのブリッジも形成しにくい。中間の柔らかさを持つ配列は、どちらのブリッジ形成率についても中間的な値をとる。さらに、このような相関が現われる原因を調べるために、塩基の水素結合アクセプター原子の電荷を仮想的にゼロにした計算を行った。結果、ブリッジ形成がDNAの柔らかさを決定づけるというよりむしろ、DNAの柔らかさが水和パターンを決定づけていることが示唆された。

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