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DNAの柔らかさと水和パターンの塩基配列依存性

Sequence dependencies of DNA deformability and hydration in the minor groove

米谷 佳晃; 藤井 聡*; 皿井 明倫*; 河野 秀俊; 郷 信広*

Yonetani, Yoshiteru; Fujii, Satoshi*; Sarai, Akinori*; Kono, Hidetoshi; Go, Nobuhiro*

DNAの柔らかさと水和パターンはいずれも塩基配列に依存し、その配列による違いが蛋白質との複合体形成を左右する可能性があるため重視されてきた。これらの配列依存性はこれまでも研究されてきたが、両者が互いにどのように関係しているのかはよくわかっていなかった。本研究では、4塩基配列の全パターン(136通り)に対する分子動力学計算のトラジェクトリーを系統的に解析し、DNAの柔らかさとマイナーグルーブの水和パターンの間に明確な相関があることを明らかにできたので報告する。両者の配列依存性は、塩基対ステップのレベルで記述することができ、その関係は次の4つのタイプにより特徴づけられる。タイプ1:硬い塩基対ステップの大部分は、1-ブリッジの水和パターン(斜め向いの塩基対が1個の水分子で橋渡しされる)が高い確率で形成する。タイプ2:硬い塩基対ステップの中にごくまれに、2-ブリッジの水和パターン(斜め向いの塩基対が2個の水分子で橋渡しされる)を形成しやすいものがある。タイプ3:柔らかい塩基対ステップは、1-ブリッジと2-ブリッジのいずれの水和も形成しにくく、一定した水和パターンはみられない。タイプ4:中間の柔らかさを持つ塩基対ステップは、1-ブリッジと2-ブリッジの2状態を頻繁に遷移し、各水和パターンが出現する確率は中間的な値である。解析を通じて明らかになった水和パターンの配列依存性が蛋白質との相互作用にどのように寄与するのかという問題についても議論する。

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