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ポジトロン断層法とC-11標識二酸化炭素を用いた果実への炭素動態の3次元的可視化

Three-dimensional imaging of carbon translocation to fruit with $$^{11}$$CO$$_{2}$$ and positron emission tomography

河地 有木; 鈴井 伸郎; 石井 里美; 伊藤 小百合; 石岡 典子; 藤巻 秀; 菊地 郁*; 渡部 浩司*

Kawachi, Naoki; Suzui, Nobuo; Ishii, Satomi; Ito, Sayuri; Ishioka, Noriko; Fujimaki, Shu; Kikuchi, Kaori*; Watabe, Hiroshi*

近年のRIイメージング技術の革新が生体内のさまざまな分子動態の可視化を可能にした。これによって、研究者はより容易に対象となる生体の機能を明らかにし、生命を理解できるようになったと言える。発表者らはポジトロンイメージング装置(PETIS)を用いて、植物体の葉から果実内部へ移行する$$^{11}$$C-光合成産物を計測し、果実へ移行する炭素動態を定量的に解析する方法を報告した。しかしながらPETISが撮像可能な次元は2次元であるため、3次元的な構造を持つ果実内の炭素動態を可視化するには不向きである。そこで、3次元撮像に実績のあるポジトロン断層法(PET)装置を用いた実証実験を試みた。PET装置はmicroPET Focus 120を使用し、視野内に大小二つの果実が付いたトマトを供試した。約100MBqの$$^{11}$$CO$$_{2}$$を果実直下葉に吸収させたところ、30分で果実に$$^{11}$$C-光合成産物が到達し始め、1.5から2時間後には果実内部への移行様式が可視化されるなど、PETによる果実内炭素動態の撮像に初めて成功した。大小二つの果実に流入する炭素動態を解析したところ、ほぼ同量の$$^{11}$$Cが同時に移行している。つまり、果実(小)には新鮮重あたりで86倍の$$^{11}$$C-光合成産物が移行しており、トマト果実の成長期におけるシンク能の高さが示されている。PETISと同様に、PETを用いた植物研究、特に3次元的な構造を持った対象におけるRIイメージング植物実験の有用性が示された。

no abstracts in English

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